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木枯らし

眠れなくなる前に目を閉じた
砂時計に揺られて あのひとの影
冬の海はすきですか、
こちらは初雪が降りました

星ぼしがとんでゆく
ひかりをこぼしながら
つめたさが孤独を呼んできて
おやすみなさい が言えなかった

まだおとなにはなりきれないや
こころがかたむく音
どこにいますか、とたずねる代わりに
しあわせな夢をみていたかった

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Advent 12/9

今日中に書くぞ~! 第9話スタート!↓

適当な鼻歌を口ずさみながら、イチゴは100円ショップへと向かっていた。
よくみんなは、100円ショップのことを、”100均”って言うけど、イチゴは100均とは呼びたくない。多分これは、性格の問題だ。
今日は日曜日。受験勉強にもってこいの日だが、あえてイチゴは100円ショップへ向かっている。
なぜか? それは簡単。「クリスマスプレゼント」の材料探しのためだ。
まぁこれは勉強の息抜き程度。あんまり長居しちゃいけないことは分かっているけれど…結局長くいがち。
まぁこれはみんなへのクリスマスプレゼントのためだもん、仕方ないよ、イチゴ、と自分に言い訳的なものを言った。
「あーこのビーズかわいいな~、あコレすてき!」
「こういうのミルミル好きだよね~、藍瑠には…」
「ハイジこういうの欲しそうだな…よし決定!」
こうして誰かのことを思って選ぶのは、すごく楽しい。
「…あ、これ…」
何気なく目に留まった黄色系のビーズに、”あの子”を思わず思い浮かべてしまった。
イチゴより背の高い、髪の短い子。わりとビタミンカラーとか、似合いそうな子―
(”みんな”のために、なんか作ろうか)
ふと、そんなことを思った。
みんなして同じ受験生だから、互いの健闘を祈って、お守り的なものを作ろうかな。でもそうなったら…
(行かざるを得ない。)
行かないって選択をしたら、これを作る意味はない。すなわちこのビーズとかを、買わないことになるんだけど―
「…」
イチゴはしばらくその場で悩んでいた、が、しばらくして、何か決心したかのように、レジへ向かった。
その手には、あの黄色いビーズが握られていた…

おーし、今日中に終わったぞい!(←何風…?)

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Advent 12/8

すまない、また遅れてしまった… てなわけで第8話スタート↓

今年は暖冬だとかテレビのお天気キャスターは言っていたが、いつも通りおれの住む町には雪が降った。
都会の人から見たら雪は珍しいものだ。だがおれみたいな田舎の人にとってはいつものこと。むしろ親から雪かきを頼まれるから、正直そこまで好きとは思わない。
受験当日は、雪が降らないでほしい、とおれは思う。電車が動かないと困るし。
「…」
たまたま通りかかった民家の前に雪だるまがあった。クリスマス仕様らしく、頭にはサンタ帽…ではなく、太めの枝がさしてある。たぶんトナカイのつもりだろう。赤いボールが付いてるし。
(昔、こんな風にみんなで雪だるまを作ったな…)
おれはしみじみと過去の出来事を思い出していた。あの頃は、聖名(せな)も、ヨシヒサも、いたんだよな…
ヨシヒサ、神部(かんべ)夜士久。おれの親友。ついおととしまで、ウチの近所に住んでいた友達。
おととし、少し離れた所へ引っ越したけれど、学校は変わらないから、それまで通り仲良くしてたんだけどなぁ… 今はなぜか疎遠になっている。
疎遠、といえば”あいつら”もだ。あの日、出会ってすぐに連絡先交換して、メッセージのやり取りを始めたあいつら。
今年の4月あたり…だれが言い出したわけでもなく、そのやり取りは終わっていた。
この間、メッセージを送ろうとしたときに目に飛び込んだ、”彼女”の言葉が忘れられない。
「3年生になりたくないなぁ」
初めてであった時、雪が降るおれの町をうらやましがった、都会育ちの彼女。
―また、会えるだろうか。
おれは塾へと足を急いだ。

ふぅ…( ´ー`)フゥー... 次のお話も書き込むぞっ!(このあとね。)

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つまりどういうこと

都市の緑には言葉がない
額縁に飾られる、描かれた「田舎」
ベクトルは絶対条件
みんな同じ時間に電車に乗り込む
発車してしまえば、あとは揺られるだけだし
自然と人工の区別もつかない人たちが
平均点に胸をなでおろす能無したちが
その、凶悪なゆりかごの中で揺られて眠っている

考えているか
その先を
原点を
今を生きる人たちよ
きっとこのゲームは
この迷路は
上から覗く事ができる

迫る壁に耳を貸さず
始まりと終わりを理解し
いくつもあるゴールへ歩いていく
そうできたものが
きっとこの時を生き残ることができる