カーテンを開くと、一気に朝日が部屋に流れ出した。
窓からはまだ、ひんやりとした冷気が伝わってくる。
結局あのまま寝てしまった瑛瑠は、一度うんと背伸びをして、今日の予定は何かとめぐらせる。
すると、良いタイミングで扉をノックする音が聞こえてきた。
「お嬢さま、おはようございます。
今日の予定ですが、私と一緒に出掛けませんか?」
扉越しに聞こえた声。一時停止。
瑛瑠は驚いた。チャールズからの初めてのお出掛けのお誘いである。そして、断る理由はない。
「い、行きます!
ちょっと待って、急いで支度をするから!」
ただ、あまりに急なのと、あまりに驚いてしまったので、慌てる瑛瑠。
その様子に、扉の向こうでは笑った気配がする。
「まずは朝食にしましょう。急がなくてもいいですよ。」
北の大地で1人震える
あなたに書いてるこの手紙
南の海で1人泣いている
あなたに向けたメッセージ
通りすがりの原付が
僕の心を轢いていく
それでもきっとひとりじゃない
くだらない旋律じゃ
君の涙も拭けないけど
なんだか届いている気がしている
自分勝手な僕からの
あなたに向けたこの手紙
精一杯の僕からの
あなたに向けたこの言葉
届いているなら流行りの電波で
寂しい返事でもきかせて
寂しい返事だけでもきかせて
あいたくない
あいたくない
あいたくない
あいたくない
眺めるだけの恋ならしなきゃよかったんだ
全部、全部、あなたが悪い
あなたが恋の沼に突き堕とすから
堕ちて
嵌って
甘くて
苦くて
過ぎていく時間が今はただ恨めしい
もう二度と会えないって思ったら楽かな
あなたの姿はもう見れないのかな
あなたと緊張しながら話すのももうないのかな
あなたの可愛い笑顔はもう見れないのかな
あなたと一緒にいたいと思うのも終わりかな
あなたは他の女の子と恋に堕ちるのかな
切ない想いも甘い気持ちも
あなたへの想いは終わりなのかな
嫌だけど
終わらせたくないけど
苦しいのはもう疲れちゃった
好きだと伝えてあなたの前から消え去るから
どうか
どうか
私のことを忘れてください
いいや、忘れないで
大好きだよ
僕の詩は世に放たれて
何にも掠らず
そこいらに転がって
誰も気に留めず
目もくれてやらない
独りよがりの言葉など
誰が求めたでしょうか
誰が欲しがったでしょうか
こんなにも思いは溢れるのに
こんなにも言葉は消えていく
こんなにも明日が欲しいのに
こんなにも昨日がしがみつく
今、
ふと立ち止まる
帰り道だと思っていたのは
よく見ればラブホテルへの曲がり角だった
悪魔でさえ首を吊った
ここ大阪の北端で
名も知れぬ歌うたいだけが
空しくその穴を埋めようとしていた
僕の詩は踏みつけられて
なんにも芽吹かず
そこいらのカラスがついばみ
誰も気に留めず
言葉は有限の連なり
言葉は神聖な文句
言葉は巨大な志
言葉は
言葉は
消えていく
僕が「さよなら」と言った時、君が「またね」と言う情景が浮かぶ。
僕らの意思は交わらない
辛いことがあっても自分を信じてあげなくちゃだめだよ
大人に相談するなり方法はいくらでもあるから
そんな気休めなんていらない
欲しいのは
頑張ったね
お疲れさま
って、言葉だけ
明かりを消した暗闇の中で、毛布と敷布団を各二枚、交互に重ねたその下に潜り込んだら、ぬいぐるみと広辞苑を抱き締めて、ラジオから流れる小粋な音楽を子守唄代わりにして、心底リラックスした状態でお休みなさい。
君は、ずっと一人で心のなかに閉じこもっているほんとは、綺麗なのに何でなの?
君に聞いても君は、無視
なにか悩んでるの?
ねーいい加減に閉じこもるのやめよーよ
君は、世界一素敵な花を持ってるから
花を咲かせて輝いて