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Teen Spirit

彼が君を苛んでいた
君の話を君のいないところで
巧妙に 共感と笑いを得るように
やがて誰もが君から離れ
君が通りすぎるときには鼻を押さえ
えずく真似をするようになった
水浸しのノート 悪意の大盤振る舞い
恐らく学校で一番賢かった彼
きっと何もかもが気に食わなかったんだろう
たまたま君の不器用さが目についただけ
「あれ言い出したの俺なんだ」って
彼は嘲るように笑った
本当は自分を嘲笑っていたのかもしれない
何一つ赦せはしないまま

君は耐えて 忍んで 歯を食いしばって
奥歯を噛み砕いて ある日、消えた
恐らく学校で一番格好良かった君
誰一人責めもしないで
或いは赦しさえして?

彼も君も ニルヴァーナが好きだったこと
恐らく僕だけが知っていたこと
伝えられなかったこと もう伝えようがないこと

天国でカート・コバーンには会えた?
それともあいつはやっぱり地獄かな?

いつか確かめに行くから
それまではさよなら

そのとき僕をぶん殴ってくれ

神様、神様 一番罪深いのは誰だ
多分、僕だ

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ひまつぶし

才能も無ければ
センスも無い

希望も無ければ
夢も無い

でも、

ただ吐いて棄てるくらいなら
誰かに僕を見て欲しいんだ。

誰にどう思われたとしても
別にいいんじゃない?

とりあえず、今は

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2月になって、1月の書き込みが読めなくなったなぁと思ったのがついこの前のようで、今3月、書き込みをしてみる。1ヶ月ポエってなかったのかぁと思いながら、日々を振り返ってみる。来年は受験だし、勉強していたのだろうか?いや、勉強していたのだと信じたい。まぁ、何がともあれ時間は過ぎて、日々後悔が自分を打ち付け、その日々の価値を後悔の尺度がものがたる。そんな無慈悲な日々を扱えるのは自分だけだよ。さぁ、頑張ろうか。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 1.ネクロマンサー ①

寿々谷(すずがや)市には、こんな都市伝説がある。
―寿々谷駅前で、ショッピングモール以外で一番背の高い建物の屋上には、”死に神”が現れる。
こんなの、ただの都市伝説だ、そう多くの人は軽くあしらうだろう。だが、わたしはただの都市伝説だと思わなかった。
だからこそ―わたしは本気で、”死に神”に会いに行こうとした。
でも駅前には、背の高い建物はいくつもある。普段だったら、無理だとわたしは諦めるに違いない。
だけど、何としてでも”死に神”に会いたいから、手当たり次第に”死に神出現候補地”に上っていった。
そして、その”候補”の最後の一つ、古びた雑居ビルの螺旋階段を上り切った時―
そこに、”死に神”はいた。
最初は、しゃがみ込んでうつむく小学生だと思った。…だが、その手には、巨大な鎌が握られていた。
やっと見つけられた! 嬉しくて思わず話しかけてしまった。
「…あのぉ…もしかして…」
”死に神”は、はっとしたように、だけどゆっくりと振り向いた。
その容貌は、奇妙なものだった。

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幼なじみ

君の背中ってこんなに大きかったっけ
こんなこと言ったら君は
何言ってんのって笑うだろうけどね

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どうしても眠れない真夜中は、もう眠ることを諦めて

薄明かりのしたで本を読む

もうそろそろさよならする冬の布団にくるまって
豆から挽いたコーヒーとビスケットをおともに
お気に入りの音楽を小さくかけて

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川べりにて、スプーンを持った男がいた。

何をしてるんですか
――運を掬おうとしています
運を掬ったらどうしますか
――食べます
どうして食べるのですか
――運を良くしたいからです
めんつゆですか
――素揚げしてめんつゆひたひたです
私も参加してもいいですか
――どうぞどうぞ
それでどうやったら掬えますか
――運です

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はるのあらし

松の葉
狭く
覗く
青空

ゆらり
揺れて
ゆらゆら
ざわり

松葉
あおぞら
擦れた音

春の嵐は音の嵐

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楽して楽しむな。

ただ楽しいだけの人生はいつか飽きがくる

辛いこと
苦しいこと
泣きたいこと

きっと誰も望んじゃいないけど
きっとこれを乗り越えた先に

"楽しかった"

が待ってるんじゃないかな。

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また風邪をひいてしまった。最近体が弱いからいけない。その実、薬や医者も効無かろう。一向に消えぬ熱は昨日から、ずっと僕を衰弱させてしまうから何故か満月さえ欲しがるのだ。十六夜月は漸く好きになれたが春に遡ると、朧に僕をあざけるから質悪いか。