凍える夜
触れる手と手
恋が始まる
ボクとアナタに降る雪
スノードームのように
二人を包んで
離さないでいて
花の香りの追い風を
背中いっぱいに受けて
飛び立つ準備はできている?
サヨナラは少し寂しいけれど
真っ白な翼を広げ、あの大空へ
ここからはもう、君一人だけ
1人は、赤いウィンドブレーカーを着た、一目でクラスのムードメーカーだと分かるような少年。
もう1人は、紺色のパーカーのフードを深く被っていて、顔が少し良く見えない。
最後の一人は長身で、少しガラが悪そうな見た目をしている。
「…そいつ誰だよ」
赤いウィンドブレーカーの彼が、”ネロ”に近付きながら尋ねる。
「あ~…ほら、こないだ話したアレだよ…自分のことを殺してもらいに来たっつー」
”ネロ”は面倒くさそうに説明する。
「え⁉ マジかよ!! …てか、記憶消し忘れてる?」
彼はちょっと声を低めた。
「あ~それ言うな! あん時先回りして待ち伏せして、降りて来た所狙おうとしたけど、通行人が邪魔でできなかったんだよ!」
”ネロ”はそう言って頬を膨らませた。
「おいおいおい、それはもうとんだヘマだな」
「もう2度と会うことはないと思ったからあと追っかけなかったのが間違いだった…」
「それは甘すぎる」
長身の彼が苦笑する。
無造作に塗られた
わたし用のブルベリージャムと
あなた用のマーガリン
部屋中に広がる
わたし用のココアと
あなた用のコーヒーの香り
そして「おはよう」って笑うの
それが私たちの午前7時の幸せ
今の自分の周りの世界が
この世のすべてだと思わないことだよ。
今がどれだけ辛くても
まだ見たことのない世界があるかぎり
「今」からはいつでも抜け出せるんだから。
偉い人や尊敬する人はみんな
今を大切にしてって言う
そっか、私も今を生きよう
けど 私にとっての今日はあしたときのう
今日を"今日"生きようとしても
気づけば
あたしは明日にいて 昨日がみてる
きょうも私は生きてる
裸足の足もとが光っている
あっちへあっちへと導くように
濡れたワンピースのわたしは
誰かが後を追ってこられるようにと願って水滴を落としながら走り出した
空気は肌を刺すように
酸素は思考を奪うように
足もとの光しか頼り無いわたしは
止められない両足で一心不乱に走り続けた
あの人が後を追ってきてくれるはずがないと思いながら
濡らした髪の毛のわたしは
後を追いかけてくれますようにと願って水滴を落としている
行きつけのスーパーマーケット
特売の札と一緒に
死んだ魚が並べられて
刺身は何とも思わないのに
氷の上に無造作に置かれた姿を見ると
こうも胸がざわつくのは何でだろう
お手紙にもならないような、意味もない詩をぼくはかいていました。陽射しがあたたかくて、風だけはすこしつめたかった今日のこと。あなたのまちにはもう、春がきましたか?ぼくはいつものシャツの袖口をひらり遊ばせて、ガラス越しに眺めるそらが少しまぶしくて、まぶたで日なたぼっこをしていました。また気が向いたらお便りしますね。