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ただの近所の人になった人

お互いの進学先も知らずに
全部終わってしまった
さよなら
陰ながら応援してるし

今までありがとう
昔は大好きでした

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アドレス

君がついにスマホデビュー
って君の友達が教えてくれたの

だからさ、

君が私のアドレスを聞いてくるまで
ちょっとだけ、待っててあげる

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白夜

”暗い夜”なんてないよ
暗いから夜なのだから
あるのは”夜”
夜は本当は”透明”なんだ
透明な夜空が暗いだけ
水棲、星が泳いでいる

あんな眩しい太陽の
ベタ塗りの青よりよっぽど綺麗だろ


「透明な、夜。」
よく声が振動する、伝導する。
月まで、

ということは、流石にないけれど。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 2.コマイヌ ⑳

「別にさ~、なーんか面白そうだから付き合っただけだぞ? 後から後悔したくないし」
「耀平っていつもそうだよね。自分がちょっと興味持ったことにはすぐ突っ込んでくもん。むしろ犬より猪」
いつの間にか能力を消したネロが、耀平に向かって嫌味っぽいものを言った。
「おれは猪じゃねーよ。でも、やらないで後悔するのは一番嫌じゃね? 折角この世に生まれたんだ―たんと生きてやらねぇと」
彼はネロの嫌味をものともせず笑った。
彼のその言葉は、彼そのものを表している―そうわたしは思った。
「んじゃ、行こかーっ」
耀平が軽く伸びをしながら歩き出した。
他の3人も、彼とともに歩き出す。
ちょっと物思いにふけりかかったわたしは、慌てて彼らの後を追った。

「今日は、本当に、ありがとうございました!」
日が暮れかけて薄暗くなったショッピングモールの裏手の路地裏で、わたしは今日すっかりお世話になってしまった4人に頭を下げた。
あの後―落とし物を探した後、わたしはずっと彼らに付いて回っていたのだ。

0

最後まで高校生を演じ続けたら「素敵な思いで」が貰えます。
部活、勉強、休日など
わたし達はそのためにあの箱に通っています。
早々に諦めてしまった私は、

高校生、失格。

0

貪欲に

朝から画面と向かい合ってると
書くことがなくて困るね。
外に出なければ。
と思って本屋に行ったが
僕の思考が内側に向いていると
結局部屋に籠っているときと同じで
つまらないね。
何か面白いことないかな。
そうやって桜の前を通り過ぎる。

まだ咲いていない、
あと何日で咲く?
去年はどうだった?
やはり綺麗なのだろう、楽しみだ

……などとは考えずに。

はあ、面白いこと。ないかなあ。

1

大好き

何キロも離れたところで
私のことを知ってくれてる貴女
顔も名前も知らないのに
なんでかな
私の尊敬対象であり
大好きな姉妹のような

1分でも
1秒でも
私のことを考えてくれて
心があったかくなる
ありがとうって
伝えても伝えきれないや

2

青くて蒼いある日の話 #2

梢がプールに飛び込む。
「はっ?何、して…」
「ぷはぁー!!気持ちいーよ!!」
僕の手を梢が引っ張る。
「うわぁ!?」
顔を上げると濡れた髪が気持ちいい。馬鹿だと思った。青すぎて笑っちゃいそうだった。というか実際笑ってた。
「どこが死んでるんだよ」
「うじうじ考えても仕方ないでしょ?」
「んん」
梢がプールサイドに上がって鞄からバスタオルを出す。
「何で持ってるんだよ…」
「え、逆に君は持ってないの?」
「当たり前だろ」
「貸すから拗ねないの」
「拗ねてない」
梢はバスタオルを被ってフェンスの外を見て呟いた。
「私、生きるよ。君の生きる世界で生きてみようかな。もー…君のせいだよ?私が死ねなかったのは」
なぜか声が震えてた。

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穴があく

こんなにも見つめてしまったら

本当にあなたに

穴があいてしまうんじゃないかなんて

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そろそろ未来じゃなくて今に帰ろう。

今ここで君を助けたら、あの人は助からない。
今ここであの人を助けたら、君は助からない。

僕は君のことが好きだ。
でも、僕の生きる未来に君はいないから。

だから、ごめん。