カーテンの隙間から朝が漏れ出している
僕たちの夜は稜線の向こうへ落ちていって
稲妻が雲間を繋いでは消える
雲間から落ちた光が街のあちらこちらを照らしては揺れ動く
トンネルとトンネルの間でつかの間の陽だまりに出くわしたみたい
奇跡みたいにね 少しだけ眠らせて
夢は終わる 朝が燃える
役目を終えた灯台の最後の灯り
雨粒が歌いだして 君は目を覚ます
死んでいなかったことを思い出したかのように
そうしてまた 人間のふりをするんだ
空っぽだよって君は泣きそうに笑った
空っぽなのは失ったものばかり大切にしているからだろ
優しい人
永遠に光り続けるものってあるかな?
永遠に続く闇ってあるかな?
これは誰かの猿真似かもしれない
やっぱり僕は僕を好きにはなれない
それでも君に会えたんだよ 大切な人
奇跡みたいだね もう少しだけ眠らせて
奴隷の男女がひかれ合い、やがて子どもができた。ちょうどそのころ、奴隷制が廃止された。
自由になった男は女の奴隷、自由になった女は子どもの奴隷として一生を終えた。
わたしはわたしで、なぜか話しかけてくる笛吹さんに戸惑いながら、とりあえずは平穏に過ごしていた。
が、この平穏がずっと保たれるわけはなく。
「…あれ?」
席替えから1週間ぐらいが経った日の、休み時間のこと。
たまたまトイレから戻ってきたわたしは、自分の机の上に、何となくどこかで見たような気がするペンが置いてあるのに気付いた。
もちろんわたしのものではない。
これって、確か…、わたしはそう思いながら、ファンシーなデザインのそれを手に取った。
どっかで見たような気がするけれど、イマイチ思い出せない。
多分なんか床に落ちていたから、近くにあったわたしの机に誰かが置いたのだろう。
ずっと自分の机に置いておくわけにはいかないから、誰のかはさておき、わたしはこれを教卓の上に置こうと黒板の方へ向かおうとした、が。
「あ、それ」
教室の入り口の方から、フッと知っている声が飛んできた。
利己的なばかりでは駄目だと言うけれど。
自分のために誰かに生きていて欲しいと思うことはそんなにいけないこと?
本日更新予定だった桜木ノアちゃんは作者の超個人的都合によりお休みです。
今なら言えると思って
筆を握ったんだけど
優しさがなんなのか 俺にだってわかんなくて
ただたっぷりの柔らかさで
君に送りたいんだけど
愛情ってなんなのか 歳を取っても知れなくて
ただ抱きしめるだけで
全部伝われば楽なのにね
なんて 君はそんなの欲しくないって
俺も何となくわかってるんだよね。
もうこれ以上苦しくなりたくないけど
大人になるってゆうのに
これが必須なら
頑張るしかないのかも。
白い花
何にも染まる
何にも染められる
けれども
何より純粋で儚げな
美しい花