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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 4.フェアリー ⑥

味方は誰もいない。どうこの場を切り抜ける―?
「あとで先生来たら言おー」
「てゆーか、早くそれ返せよ。この―」
そう言いながら、笛吹さんの取り巻きの1人がわたしに手を伸ばした―
「…何してんの?」
ふと聞き慣れた声が耳に飛び込んできて、わたしと笛吹さんの取り巻き達は、その声の主に目を向けた。
「…あ、亜理那」
わたしや彼女らの視線の先には笛吹さんが立っていた。
「ねー茉花、実柚子ー、何してんのー?」
「あ、いや…」
「亜理那亜理那、こいつがさー、亜理那のシャーペン盗もうとしたー」
取り巻きの1人がわたしを指差し言う。
「…不見崎(みずさき)さん、ほんと?」
笛吹さんはわたしの方を見て首を傾げる。
「い、いや、そういうのじゃないんです。たまたま机の上に乗ってて…」
わたしの言い分を聞きながら、笛吹さんは「ふ~ん」とうなずいた。
「…だってさ」
そして彼女はわたしの話を聞き終えると、彼女の友達たちの方を向いた。

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教室

おかしいな、
君がいない教室は、
こんなに胸が痛かったっけ?
上手く息ができないや

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deep

So Deep
なんて長く 暗いのでしょう

私たちが見てるのは ただの一部
そう誰かが言ったみたい
頭に染み込んで抜けない
So Deep So Deep

未来なんて見えやしない

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どうしてもつらいことって、私、あんまりないんですけどね。どうしたものかな。

どうしてこんなに落ち込んでもやもやしているのかがわからない。そもそも分かり合えないような気さえするのが辛いのかもしれないのだけれど、分かり合えないのなんてわかりきったことでもあるし、別に全てわかってもらいたいわけでもないのに。
よくわかんない、こんなの久しぶりだ。悲しい。寂しい。わからない。わからない。
大切な人にわかってもらえないからだろうか。やっぱりわかってもらいたいのだろうか。
わからない。わからない。
どうしたらいい。私は、どうしたらいいの。
泣きたい。こんなの、ない。
泣きたい時は、泣けばいいですか。
喘息が辛い。
やだ。死を綺麗なものとか、尊いものとか、そんなの聞きたくない。
いつか死ぬとか、そもそもそういうことじゃない。わかってない。
わかってないよ。誰も何もわかってない。
辛い。
正当化しないで。私の我儘かもしれないけれど、そういう表し方は好きじゃない。
嫌だ。嫌いだ。
何もわかってない。何一つ伝わってない。
わかってもらえないことが辛い。

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世にも不思議な人々⑰ 集え!リータ親衛隊

マホ『どーも皆さん。マホこと萩美帆です。今回は筆談でお送りします』
チャチャ「チャチャこと伏見清次ですー」
那由多「あだ名特に無し、神子元那由多です」
萩『今回はですねー、タイトルの通り、本シリーズ最強の能力者、リータこと安芸華世ちゃんと縁のある人物が集まってお話するという企画なのですけども』
伏見「で、何を話せと?」
萩『えー、作者からこれ話して、みたいな注文がいくつか来てるのでそれについて』
那由多「じゃあ早速行こう」
萩『最初は、「リータとの馴れ初めを教えて」』
伏見「前の方のエピソードを読め。」
那由多「終わっちゃった。終わっちゃったよ」
萩『うーん早い。じゃあ次。「ぶっちゃけ彼女のことどう思ってる?」』
伏見「うーむ……。何というか…、手のかかる、妹みたいな?あるいは姪っ子」
萩『私にとっては、命の恩人で、一番の親友で、それで……やっぱり何でも無いです」
伏見「何言いかけた?で、君は?」
那由多「え、えーっと……、その………、うぅ…
…、い、言えるかー!」
伏見「なぜキレた」
萩『落ち着いてなっちゃん』
那由多「なっちゃん言うな!」
萩『次行くよー。「なっちゃんマジであの時何されたの?」。私も気になる』
那由多「え、……えーっと……その……無理!言えない!」
伏見「マジ何されたの?」
萩『それはもう「ヨニヒト」七不思議の一つってことで』
伏見「ここに来て唐突に略称決まったね。そう取るか。作者のセンスが伺えるよ」
萩『じゃあ最後。「なっちゃんが某死霊使いに似てるってコメントがあったんだけど」だって』
伏見「ああ、あれか」
那由多「え、何それ」
伏見「ミズサキって人の語り部で能力者との日常を描いた作品があってね」
那由多「ちょっと見てくる」
萩『行ってらっしゃい』
伏見「行ってらっしゃい…暇になったな」
萩『しりとりでもする?りんご』
伏見「ゴール」
 ・
 ・
 ・
伏見「オパール」
萩『うー……もうるは無いよ…』
那由多「何してんの?」
伏見「おお、お帰りどうだった?」
那由多「確かにボクと似てたー。けど面白いね。あのネロって子。ちょっと会ってみたいなー」
伏見「それについては作者に後でアポ取ってもらうということで」

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応援

頑張ってねって言いたくない
でも、僕には他に言葉が思いつかないから
僕はまた頑張ってねって
それが 人を傷つけると知っていても

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女の子

白く光る腕を差し伸べて
僕を引っ張る君は
ほんとに可愛い女の子だ
意地悪そうに笑った顔も
照れたようにはにかんだ顔も
夏のお日様が好きな君のことを
冬の雪が好きな僕は好きなんだ

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コイセヨオトメ

女子だって思うんだよ。
夏服って、薄着っていいなあ。
だって好きなひとの冬に隠れていた部分が見れるから。
腕とか首とか骨格とかさ。
そりゃあ寒くて萌え袖したりとか、手にはあって息ふきかけたりとか、
そういうのも可愛くてたまんないけど。

結局

好きなひとだったらどんなんでもよく見えるんだなあ。

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近く

近くにいるのが
君なら
私のことを好きなのが
君なら
こんなに気に病むことなかったのかも
いつまでも引きずって持ってきた恋は
私の心を
鈍く
しかし
鋭く
締め付ける

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LOST MEMORIES 445

 瑛瑠が校門前に着いた時には、既に先客がいた。
「こんにちは、望さん。」
 瑛瑠が声をかけると、こちらを向いて笑いかけてくれる。
「瑛瑠さん、こんにちは。早いね。」
「望さんこそ。」
 瑛瑠が微笑むと、柔らかい風が吹く。風が、二人の髪を緩く撫でた。
「……望さん。」
 静かな瑛瑠の呼びかけに、視線を向けて応える。
「今、幸せですか?」
 望は静かに笑って、うん,と答える。
「藪から棒にどうしたの?」
 こういう時、望は質問に答えてくれるから、やはり誠実なのだろうと思う。
 望の顔を見て、なんとなく感じた。自分との隔たりを。
 だから、瑛瑠は微笑む。
「いいえ、幸せなら、いいんです。」