可愛い可愛い
君に出会えて
本当に幸せよ
どこか大人びた
あなたの言葉は
私の心のなかで
ずしりと響いて
辛くても大丈夫
あなたのおかげ
これからも
いつまでも
私の可愛い
妹でいてね
飛ばなくたっていいじゃないか。
ペガサスが飛ばなきゃいけないなんておかしいじゃないか。
だったらその背中についている翼はなんのためにあるのか、と、そう思うかもしれないね。
はじめから意味のあるものなんてきっとないのさ。あとから誰かが勝手に見出だすものなんだ。
僕は自分の背中に翼がついていることを知った上で、飛ばないことを選択したんだ。
僕は本当は空を飛ぶよりも、地面を走ることの方がずっと好きなんだ。
みんなほど強くないから、そんなに速く飛べなくて、すぐに疲れてしまうんだ。
だったら飛ばずにいたいんだ。
僕らは選ぶ権利があるんじゃないの?
僕は背中の翼に意味を見出ださなかっただけなんだ。
後ろ向きなわけでもなんでもなくて、
僕は流されたくない。
自分の生き方は自分で決めたい。
僕は飛ばないペガサスになりたい。
今思えば、随分と馬鹿な質問をしたものだ。他になかったのか自分。
すると、男の子は憎たらしい顔で嘲笑った。
「姉ちゃん、馬鹿だろ。もっとマシな質問ないワケ?」
……生意気。いや、自分でも馬鹿な質問だとは思ったけどね?こんな小さい男の子に馬鹿にされた屈辱。一体、どうしてくれようか。
「君は、どこからどうやって来た、どこの何君なのかなー?」
頬がぴくぴくと張っているのがわかる。こんな子供にムキになるなんて大人げない。そう言い聞かせて、我慢して優しく聞くよう努める。だが、
「見ればわかんじゃん。これに乗ってきた。やっぱ馬鹿だな、姉ちゃん」
無理だった。こいつ、可愛げがない上に生意気だ。優しいお姉さんはやめよう。
「質問に答え切れてないじゃない。まず、名前は?」
男の子は、一瞬押し黙る。今までの言葉遣いからは感じ取れないくらい真剣な眼に、私は息を呑んだ。
「宙(そら)。宇宙の宙で“そら”」
私は、驚いた。
続く
ムーミンムッシュ
舌死の君らには、特性味なしジュースをあげる
見た目のカラフルさだけ
きっとわからないよ
ムーミンムッシュ
馬鹿舌の君らには、特性匂いなし花束をあげる
枯れない綺麗さだけ
きっとそれでいいだろ?
きっとわからないよ
きっとわからないよ
わかろうとなんてしなかったろ?
きっとわからないよ
きっとわからないよ
今更だね、さよなら
たしかあの日 私が空白で埋めた人生は
叶うはずもなく儚い“白”い夢と
惨めでどうしようもなく見上げた
狭すぎた“空”で出来ていた
ーーー思い出した。
そうだ
私の人生は
空白なんかじゃなくて
何色にでも塗れる白紙だっただけなんだと
I LOVE YOUじゃ物足りない
月が綺麗ですね、は もはやありきたりで
12本の薔薇なんかじゃ表しきれない
最初で最後だと思えるぐらいに
愛することができた君だから
僕だけの愛を伝えたい
なんてさ、もどかしすぎるね
あとは、目の前の君に伝えるだけだ。
初め、君は妹のような
そんな君だと思ってた
放たれた言葉の数々は
君と僕をつないでいた
君が僕のことを初めて
父さんと呼んだ日から
君が僕をそう呼ぶから
そういう人間になった
君の言葉に心動かされ
君の冗談に腹を抱えて
君の悲しみにこっそり
涙を流したりもしたな
だからこそ僕の言葉は
君になど届きはしない
そんなことを思ったり
口を噤んでみたりした
勿論この言葉達だって
君に届くとも思わない
でも僕は伝えるんだよ
君への、そう、愛情を
心はずっと震えたまま
君との友愛を確かめて
君は僕の娘なんだ、と
そう君に語りかける。
軽く叩くと、パンパンと何とも覇気のない音がする。もう少し力を入れて叩くと、カンカンと少し高い音がした。もう一度叩いてみようとしたとき。
「うっさいなぁもう!」
そこには、宇宙人なんて呼べる存在はどこにもなかった。明るい茶色の柔らかい髪を持つ男の子。背は、私より随分と低い。そして彼の黒い眼は、吸い込まれそうなくらい深く、澄んでいた。
「君は、宇宙人なの?」
続く
どこにしまったか忘れていた折りたたみ傘を引っ張り出した。
あの日あなたが貸してくれた可愛げのない傘。
本当は嘘ついてた。
いつもちょっとだけ左肩濡れてたの。
同じような放課後の
同じような帰り道
妙な距離が ねじれてこじれて
今にも触れそうな 右手が遠い
教室よりも近くに立って
教室では見られない角度で
今日 質問をしようかと
思い立ったが思いとどまった
とどのつまりは想いがなかった
愛の足りない告白はいらない
自分はその時ベンチに座ってスマホをいじって
いたそのベンチに座った事が運命だったのか
自分は陰と陽の真ん中にいた気がする…一つは
人の事を嘲笑い自分達は何もしない何も目指さ
ないバカな人達。一つは学園祭かな?何かの
出し物をする為に恥じらいながらも頑張って練習
する人達。自分はそこに陰と陽の存在をみた気がする…自分は光の方が好きだな。