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横顔

ありがとうを伝えたくて。
君を誘った夏祭り。
花火の光に照らされる君の横顔があまりにも綺麗すぎて。

その先の感情が、うごいた。

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神の夏祭り2

…ますます人間のことがわからなくなった…
だいたいのものは美味しいんだ。食べなくても生きていける俺が言うんだから間違いない。(元々生きてないけど)
しかし、面々が揃って口にしている"たぴおか"とかいうやつ。
ぶよぶよしてて味がしない黒いあれ。
俺は口にしているやつに訊きたいよ。「それ、好きで食ってる?」って。
…俺の口には合わなかった。
やっぱ俺には人間のことは理解できる気がしないんだが?想像力の問題ではなく。
人間に想像力をもっとあげるから許してくれないかなぁ…

ひゅっぅぅ…パぁぁぁっ

「あーっ!花火!」
「綺麗だね~っ」

これが、はなび。
色とりどりの火花が散って大きな花をつくっている。
話では綺麗だときいていたが…
…想像以上だった。
想像力の神が言うんだから間違いない。
綺麗、だ。
本当に俺は人間への想像力が乏しかったんだな…
"花火"、しっかり記憶したからな。

想像力を与えたのは俺らなのに…それを超えられたなんてな…
修行し直してくるか…

待ってろよ、人間。
せいぜい、それ以上のものをつくれるように頑張れよ!

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場内アナウンス

皆様こんにちは、月影:つきかげです。
“夏祭り”へのご参加ありがとうございます。

さて、二日目もいよいよ終わりとなります。
明日からは土曜日曜。掲示板が稼働を停止する期間です。
行われるのは「百鬼夜行」。
このポエム掲示板が妖怪たちで溢れかえります。
無人のお祭り会場で妖怪たちが何をするのか、ぜひ書いてみてください。

皆様の書き込み、しっかり確認してますからね。
僕も百鬼夜行に参加予定です。
それでは。

夏祭り実行委員、月影:つきかげ

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 5.クラーケン ⑭

「…ねぇ、あの2人は何するつもりなの? ていうか、何がいるの?」
2人が少し離れてから、わたしは耀平に尋ねた。
「え? えーとな~…」
「耀平それ以上言うなよ」
わたしの質問に答えようとした耀平を、急にネロが遮った。
ネロは耀平の肩を強めに掴んでいて、明らかに何かあるような気がした。
「…へいへい。でもきっと、何かわかったらお前ビックリするだろうなぁ」
「…はぁ」
やっぱり何の事か分からなくて、わたしはぼんやりとしてしまった。
ちょうどその時だった。
何かがいたっぽい角の方から、師郎たちの話し声が聞こえた。
「…なぁお前何やってんの?」
「…」
「てか隠れてるとかさ…いっそこっちに引きずり出してやろうか?」
「…⁈」
「隠れているより姿が出ていた方が面白いだろう? なぁ? 墨イカさんよぉ?」
少し抵抗されながらも、師郎が路地の角にいる誰かの腕をぐいと引いた。そして角から姿を現したのは―
「―美蔵ぁ⁈」
わたしは思わず叫んだ。

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神の夏祭り

へへっ変化成功!
さてさてぶらぶらするかー…
…うぉっ!?なんだよこの人間の数!
みんな"はなび"とやらを見に来てるんだよな?
これじゃあ"はなび"を見に来てるのか人間を見に来てるのかわかんないっての…
あ、俺は違うぞ!?
俺は想像力を司る神…とでも言えばいいのだろうか。
昔は死神とかいう生意気で優秀なやつが同級生にいたんだぞ?
俺はそれと似たようなやつ神種で、人間の想像力を司ってるって訳だ!
下らない妄想をさせているのも俺。
カンが当たったり当たらなかったりするのも俺が影響していたり。
文字だけを読んで、その風景を投影させているのは…俺の同僚かな…。
んで、そんな偉い存在の俺がなんでこんなところに居るのかというと。
…まぁ、上のひとの命令でっていうか…
「お前は想像力の神のくせに人間への想像力が乏しいっ!」
とか言われて嫌々"まつりかいじょう"にいるってことだ。
決して「楽しそうだったからむしろラッキー」だとは思ってないからな!?
とまぁ、神には肉体がないから人間の男の姿になって潜入している訳だが。
"はなび"の時間までまだあるからなぁ…
人間のことを知るには…よし。
そこらへんのものを食べ尽くしてやるか!
(続)

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浴衣

浴衣なんて着れないから
普通の格好のわたしは
遠くから君を眺めるの
水色の浴衣のあの子と笑う君を

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天神

人混みの熱と
飲みすぎたコーラで
頭がクラクラしてきた
花火の輝きと
君の笑顔で
目がチカチカしてきた

橋の上でたたずんで
疲れた足を伸ばして
紺色の浴衣姿を
遠くから眺めてる
一人で見上げてるのも
なんだか空しいから
やっぱり人混みに揺られて
静かに駅の方へ

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信じる者は救われる

A「それでどうにかなれば苦労しねえよ」
B「それでどうにかなっちゃってるから困ってるんだよ」

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貴方はただ優しすぎた

朝顔がこっちを見てる
このサウナのような
場所にふたり

私は
彼との結び目を
ゆっくり丁寧に
ほどいた

花火が落ちてきた
朝顔はそっちを見ていた。