もうすぐ夏が終わるねって君は言う
蒸し暑さに拍車をかけた夕焼けの陽
君の顔はよく見えなかった
二人の黒いかげぼうし
二人を包むオレンジの街
そういうわけで、神か少年が二人組を連れて来ました。特に変わったところも無い男女の二人組です。
「彼らも僕の能力で神様になった人達ですよ。こっちの男子の方が」
そこから先はその男子が引き継ぎました。
「俺の能力は、まあ『何でも知ってる』能力だと思ってもらえれば」
女子の方も続きました。
「私のは『忘れる』ということを司る能力」
「へえ、何をどうすればそんな能力の神になるんだ?」
「えー、そっちの男子の方はねー、すごく頭が良かった。だからこうなった。そいでもって、女子の方は、こう言っちゃ何だけど、えっとねー…」
「気ィ遣わなくて良いよ。私は彼と逆で、結構な鳥頭だったんだよね。それがこんなことになるんだから面白いよね」
女子の方が続きを言ってくれました。
「うん、たいへん面白かった。ありがとう。で、お前誰だったっけ」
「おぉぅ……。君、人のこと言えないよな……。同級生の名前忘れるとか薄情だぜ。まあ良いや、僕は仕出原という。以後お見知り置きを」
「おお、よろしく、仕出原。俺は住之江だ。同類同士仲良くしようぜ」
「ああよろしく!」
皆さんこんばんは。memento moriです。
もうすぐ夏も終わりですね。やり残したことなどはないでしょうか?
ん?何々?全然詩を書けなかった?ポエム掲示板の投稿をサボっていた?
ご安心ください!僕もです!()というわけで、こちらを開催します!
第二回、ショートポエム選手権~!
と!
第一回、ショートストーリー選手権~!
なんなんだそれは!という方、多いと思います。というか、二つ目に関してはほとんどだと思います。詳しい内容に関してはまた後々説明しますので、待っていてくださいね。
募集期間は九月いっぱい(※1)!今の間に、少しでも言葉やアイデアのストックをためておきましょうね。
「詳しく知りたい!」「夕飯美味しかったよ!」などなど、レスもどんどんお寄せください。
ではでは、この辺で。
金欠に喘ぐ、memento moriでした。またの機会に。
(※1:都合により変動する可能性アリ)
愛してるって 言われたいらしい
どっかの誰かに 愛されたいらしい
強がりなんだ 彼女 本当に
俺ならいくらでも言ってやるってのに
愛してるって 言いたいらしい
どっかの誰かを 愛したいらしい
欲張りなんだ 彼女 本当は
だから詞なんて書いてんのかな
ア ガール 安っぽくていいなら
ここにギターもあるよ
ねぇ ガール つまんなくて悪いけど
ここに俺がいるよ
影ばかりのレストランに
あなたとふたり
向かい合って座っている
木造の古び朽ちかけたレストラン
客たちは今宵も影ばかり
食器の触れ合う音は重々しく。
椅子の軋む音は空々しく。
ウェイターが通り過ぎてゆく
夕陽はまだ沈まない
まだ沈まない
眩しい西陽に目を瞑る
波立つ海の見えるレストランに
ただひとり
座っている
夕陽はまだ沈まない
なぜここへ足を運んだのか
自分でも分からない
ツタのからまる野球場
浜風のアルプススタンド
双眼鏡をのぞきこんで
ゆがんだ背番号 追いかける
シワクチャなユニフォーム
ちっとも変わってないね
空高く飛んだボール
今、グローブの中に消えた
私の元まで届かなかった
彼の心の行方のように
マネージャーだった時には
ずっと彼の背中見ていた
ただ振り向いてほしかった
もうすぐ片想いが終る…
試合終了のサイレン
今、オレンジの空に消えた
このゲーム勝てなかった
私の恋の結果のように
私の椅子に座っていたのは
私のことを好きかもしれない人でした
なんにも見ないふりをしました
話なんてまともにしたことないのです
少し思ったのです
私、この人のこと好きにならないだろうなぁ
もっともっと関わってくれる人が好きだ
巡り逢い
気が合い
心には愛
今日も会い
笑いあい
よそ行きのドレスは藍
困難に遭い
押し通すI
ついに感じた哀
空いた間は相知れず
闇に襲われ
病みに囚われ
迷子になり
友達を信じれず
遠ざけてしまった
それでも尚私の隣にいて
助けてくれる
まだ出逢って半年も経ってないのに
気づいたら私の中で
とても大切な存在
素敵な夏の終わり
現実に戻って気がついた
1枚の写真も残ってないな
そのせいか
ふわふわした夢みたいな記憶で
ほんのちょっと寂しくなったり
でもね
頭の中に溢れてくる記憶や
手の元に残った証拠が
私に教えるんだ
君は生きてるよ
私の近くにいたよ
大好き
どうしようもないくらいに
大好き
「…確かに」
ただわたしから”異能力を知るキッカケになった人達”を紹介してもらうなら、わざわざ鷲尾さんを呼ぶ必要はない。じゃあなぜ…
「あ~、それはね」
亜理那は少し間をとって答える。
「わたし1人だとサヤカから情報引き出せる自信がないから! あとハルカにその事教えたら絶対それが誰か知りたがっていい圧力になると思ったし」
え、とわたしと鷲尾さんは軽く凍り付く。
「あ、圧力…」
内容も内容だけど、いつもの彼女からは考えられないような言葉を繰り出した亜理那に、わたしは唖然としてしまった。
鷲尾さんもあきれたように下を向く。
「そう! 圧力! あとわたしよりもハルカのほうがそういうの得意だし…」
「いやそんなワケねーわ」
あきれ切っているわたし達を気にせず、いつも通りに話を続ける彼女に鷲尾さんは軽く反論した。
そんな突っ込むも気にせず、亜理那はわたしに向き直る。
「と、いうワケでさ~サヤカ、その人達の事教えてくれない? お願いっ!」
そう言って、彼女はぺこりと頭を下げた。
「お、お願いって…」
一生のお願いと言わんばかりに頭を下げる亜理那に、わたしは戸惑った。