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葬送

爪先だけで泣いている
ずっと雷みたいだ
反射した夕日に目を細めた
去っていったピアノの音
乗り込んだバスは行き先がちがっていて
なにもなかったような顔のまま
二停先で下車して歩く

ひとつのことだけを考えている
そのとき遠くなるすべてを
笑顔で見送った知らないあなた
秋のにおいが立ちこめる坂道
振り向いたわたしは何者でもなくて
夜のはじまりが鳴るまで空を見ていた

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努力するのは

努力は報われないことだってある
だから報われることを
期待してはいけない

僕が努力をするのは
その先に
ちょっと良いことがあるかもしれないから
今よりちょっとだけ明るい未来が
待っていると信じているから

少しずつでもいい
長くかかってもいい
「ちょっと」のために頑張れる人間が
いつか「成功」をつかむ

だから僕は今日も走り続ける

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9月9日、

雨上がりの街路樹に
黄色い絨毯が続いている
ふたりは歩く
銀木犀たちに見守られて

9月7日、
駅までの遠い道のりを
初めて一緒に歩いた。

風に吹かれただけで
散ってく恋の花びら
近くじゃないと分からない
君の甘いソノ香り

9月8日、
信号待ちしているあいだ
初めて手が触れた。

君と帰るようになってから
駅までがとても近くて
気まぐれにつけた日記の
数字が早く老けるから

9月9日、
わざと遠回りして
初めて黙って歩いた。

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そら

白に少々赤色を
それとたっぷりの水
それをね
青い色画用紙の上に
ぽとりと落とすの

綺麗でしょ

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指作った輪から見える僕の世界

どっかで鳥が鳴いたから
布団を剥いでまで窓の方を見て
帽子をちょっとだけ深く被ってから
出発だ。

騒げばいいってもんじゃない
確かに頷いた未明
二月みたいな温度で
風よ、吹いてくれ
君よ、嗤ってくれ

吐き出した 青 濃く
埃と誇りの違いすらわからないまま生きて
狭い道を通らない大人たち

どうぞご自由に、
明日なんて殺してよ、ねぇ。

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とくべつな日

今日はとくべつな日
誰かにとったらなんてことない
ただの365分の1だけど

今日はとくべつな日
退屈で平凡なその日に
すてきな意味をくれたあなた

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馬と鹿

うまれたのは
しかたないから
うまくやっていく
しかないかな

どうせ僕らは結局ばかだし
愛も恋も逢瀬も行為も
愛情も好意も恋慕も知らない
優しいだけが取り柄の僕ら
誰かの憧れをみているだけの
甚だしいほどばかばかしい

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インとアウト

君に手を引かれてフレームに入る
ぎこちない顔にピースを寄せる
君の元気な笑顔のよこに
ひまわりみたいな君の隣に
吸い殻みたいな僕がならんでる
お腹に手をあてて
なかの鼓動に心音をあわせる
宿ってくれてありがとう
幸せにするので生一杯
産まれてください

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真実と現実

もしも僕が
誰よりも鮮明な記憶を持っていたとして
誰も彼もがそれは嘘だと言ったのなら
そんなのはきっと夢みたいに
儚く無くなってしまうんだろう
僕だけが憶えている本物の
その歯痒さに耐えきれず
多数決の嘘に
甘えて忘れてしまうんだろう

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人生の岐路に立っています。

あるきめです
いわく
うきあしだった
えいゆうに
おうかんは似合うはずもない
かってに
きたいして
くだらないことで
けんかして
こえられない
さんたんたる
しゅんかんが
すきまなく
せきとめる
それと知らずに
たんしょと
ちょうしょが
つなぎたがってた
てを
とりあえば
なきじゃくってた
にんげんも
ぬぎさって
ねずみ色の明日を
のり超えられる
はく息が
ひ色に染まる
ふゆの午後
へいきなふりして
ほんとは
まだまだ
みつめあえない
むきあっても
めは閉じていて
もしもしばっかり
やっぱり
ゆうきが欲しかったとか
よく張りなのは
らいせに期待が出来ないからだ
りんかいてんに達した
るーとを
れんあい感情とひた走る
ろうかじゃないから怒らないでね

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やさしいひと

ギターを弾ける君が
どんな曲でも弾ける君が
私のなつかしい歌を弾ける君が
みんなからかっこいいって言われて、言われなれてないから照れてる君が
なんだか妙に羨ましくて胸がちりちりしたの。
それで、ありがとうって言ったの。
なつかしい歌を弾いてくれてありがとうって。
ちょっとどやって顔して「おう」って言った君。
私もはやくギターを弾けるようになるから、
そしたら一緒に弾いてくれるでしょ?
はやくギターなおしに行くから、なおったらうちにきて教えてね。