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夜夜夜

ねぇ私を諦めないで欲しい
道端の猫みたいに
ちょっと冷たくしたくらいで
離れないで欲しい

肉球はないけど 手のひらに触れて
もう拒まないよ 手を握ってあげる

真夜中に電話して 駄々をこねてもいい?
あなたが仕方なく 言う 「好き」 でも
今夜は眠れる気がする。
あなたの全部欲しいとか 悪気もなく思う
生え際を嗅ぎたいと 純粋に不純なの


ねぇ私を1分も忘れないでね
忘れさせないでいてあげるから
ちょっとそっぽを向いたくらいで
知らない人みたいな顔をしないでよ

知り合いよりも 知ってるけど
きっと私たち 何も知らない

真夜中に電話して 無理をいっていい?
あなたが仕方なく する キスでも
私、騙される自信あるよ。
あなたの全部が好きだとか 証拠もなく思う
お願い、半分巫山戯た声で 愛してるって囁いて


ねぇ、私を諦めないで、私を忘れないで。
疲れてる時は、いつもより会いたくなる
重めの愛を抱きしめて 私の体ごと

真夜中に電話して 駄々をこねてもいい?
あなたが仕方なく 言う 「好き」さえ
私の体に血を流すから
あなたの全部にキスしたいとか 性懲りなく想う
布団の中で私、純粋に不純なの

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ちゃんと

ちゃんと、
ってなに?

おかしいこと訊くよね
ちゃんと、は
ちゃんと。

でもって。

朝に朝ごはん食べるのは、ちゃんと?
前倣えのとき後ろ向かないのは、ちゃんと?

当たり前のことが、ちゃんと?

ちゃんと決める、とかってなに?

こないだ云われたんだ、
将来の夢、ちゃんと決めてね
って。

夢、ってさ。
当たり前みたいに決まんなくない? って。

やっぱさ、
ちゃんと決める
って、
子供っぽい純粋な憧憬がありつつ、年齢相応の現実的なのが
当たり前
だよね。
っていう前提条件、
見えた気がする。

気味が悪いね。
そう思うよ。

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誰も僕のことを見ていないという
ブルーライトのせいで乾燥しきった眼を
それは確かに常識と照らし合わせても
道を踏み外しているという
きっと僕も誰かを見ているわけではないのだ
情報源があなただもの
きっと黒猫か何かがキーボード打ってるのだろう
滑稽だねえとけたけた笑う僕も
箱ん中のなにかじゃなかろうか

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ディズニー

猫が顔を洗ってたよ
洗面所でね
いったい何匹飼ってるんだって彼女にきいたら
101匹
ワンちゃんかよ
俺言ったら彼女
猫だよ
ディズニー知らないらしい
ディズニーランド誘おうかなと思ったけど
もうそんな関係通り越してるから
ヤンキーの血中テストステロンレベルは高いからヤンキーこそ男らしいなんて説信じてちゃノンノンノン
血中テストステロンレベルは後天的なものなんだ
本当の男は胎児期にテストステロン大量に脳に浴びてる奴
先天的女性脳に後天的にテストステロンが多く分泌されてる奴がわちゃわちゃやってんの
ナヨく見えても孤独を好むあんたこそ本当の男なんだ
反対意見少数意見が見られなくなったら世のなか終わり
高級腕時計した出っ腹とつき合う女は女じゃなくて男
あんたの好きな女性アイドルも同じさ
さっさっさーとサビ落とし
忘れないでください
忘れていいよ

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beautiful

汚れる覚悟を持った君は誰よりも美しい

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ねえ

君を好きだと言えたらどれだけ楽か

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世にも不思議な人々㊿ 一つ目小僧その3

さて、あの二人から逃げた一つ目小僧君だが。
「…一体何だったんだよあいつら……。異能力者だと言ってはいたけど、だったらピンとくるはずだろ…?大体あの双子に会ってから全てがおかしな方向に進んでるんだ。全く、今日は厄日だぜ」
「『あの双子』?気になるな。それについて詳しく良いかい?」
突然、どこからか現れた伏見が話しかけてきた。
「うおわあっ!何でいるんだ!?確かに撒いたはず!」
「いやー、チャチャさんの能力、本当に便利ですね。もう私並みに何でもありじゃないですか」
伏見の後ろから安芸の方も現れた。
「ああ、そうそう、ジッパーの能力。『次元を超える穴を作る』、まあワームホール製造能力と思ってもらえれば」
「おいこら無視すんな!」
「え?ああ、ごめんごめん。で、さあ、話を聞かせてもらおうか」
「ああ、いや、別に、むしろお前らとは居たくないんだが」
「そうかい?けど君は僕らからは逃げられないんだぜ?諦めた方が良いんじゃあないか?」
「……いいや。そりゃあ確かに俺の能力は、手品みたいなしょぼいもんだけどよォ…、これでも異能力者の端くれだ。そして何より、俺は負けず嫌いなんだ。つーわけで、何としても逃げさせてもらうぜ」
そう言った一つ目小僧の両目は、少々不思議な表現だが、『真っ黒に光っていた』。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 6.ハルピュイア ⑳

「…話変わるけどさ、」
場が沈黙し切った頃、ネロが思い出したかのようにわたしに向かって呟いた。
「お前…、この2人が異能力者って何で知った?」
ネロにちろと睨まれて、わたしは少しすくんでしまった。
「…えーと、」
一応年下なのにどうして彼女を恐ろしいと思うことがあるんだろう、とわたしは心の中で呟きながら、彼女の質問に答えた。
「なんて言うか、最初に亜理那が言ってきたんだよね。そのあと鷲尾さんも亜理那が”異能力者”って言ってきたし…」
「まぁね! ”ある人”が、サヤカは異能力の事を知ってしまったって言ってて、それでわたしが話しかけてったんだよね~ だからすべての事の発端はわたしって言うかぁ」
「…ホント、私にとってはいいお世話よ」
亜理那ののんきな発言に鷲尾さんがちょっとだけ文句を言った後、ふと何かに気付いたように耀平が言った。
「…”ある人”って、アイツ?」
え、とわたしは目を見開いた。”ある人”って確か…
「…もしかして”情報屋”の事、知ってるの?」
そう聞くと、耀平は知ってるも何も、と返した。