「…鷲尾さん、それはちょっとやりすぎなんじゃ…」
わたしが諫めようとすると、”ハルピュイア”はぴしゃりと返した。
「やりすぎって言ったって一応正当防衛になるから別にいいのよ。こうやって他の能力者が抑えていかないと、みんな大変なことになるし…」
そう言いながら、彼女はネロの腕をちょっと乱雑に離す。
”ハルピュイア”の能力から解放されたネロは何も言わずに相手を睨みつけた。
「…抑止力、か」
ぽつり、と黎が呟いた。
「…”抑止力”?」
わたしが思わず聞き返すと、さっきまで黙って場を見ていた亜理那が話し出した。
「他の能力者の暴走を抑える異能力者のことよ。まぁ、どの異能力者も、他の能力者の抑止力であることには違いないんだけどね。世界の秩序とかを崩さないようにするために」
「特に”ネクロ”なんかの強力極まりないのとかは、おれらとかで抑えてかないとダメだ。ついでに言うとコイツは感情任せになりやすくて危なっかしいし」
耀平も亜理那の言葉にうなずく。
「―秩序や秘密を守るためなら、最悪の場合自ら手を下すことだって構わねえよ」
くすりと笑う耀平に、わたしは背筋が凍り付いた。だが少し引っかかるものがあった。
「…でも、」
でも、最悪の場合、自ら手を下すのなら―とわたしは彼に浮かんだ疑問を投げかける。
「それでも友達?」
ネロがぴく、と反応したような気がした。
喉につかえた底冷えが血液のめぐりに染み込む
通り過ぎてゆくひとびとの流れ
恋や愛についての話にそっと肩身を狭くした
右側だけ巻いて諦めた髪の毛はひとまとめにして
切り忘れていた小指の爪を噛み切りたい
泣きたいときに涙がでないからだは欠陥だらけだ
正しい生まれかたをおしえてよ神さま
もっときれいに呼吸がしてみたい
朝日に向かって飛んでた鳥は
そこが大空だって 思ってた
それまで狭い檻の中 突然飛び出して
そこが大空だって 思ってた
メランコリックな ママの部屋から
箱庭蹴って 夜中 逃げ出す
少年の 未来のような 大空を
あくる朝 くたびれて座り込む
少年にだけ聴こえた
朝日に向かって 飛んでくカナリヤ
ビィビィ 鳴いてた 焦げたカナリヤ
ヌエはどうやら、別次元に飛ばされたようだ。
「おお、飛んだ飛んだ。さて、ここは一体何処なんでしょうね?」
そこに現れたのは、皆さんご存知キタさんだ!どうやら、というよりやはり、ヨニヒト次元だったようだ。
「お、能力者。……?けどちょっと毛色が違う?何だか分からんが、まあ色々見せてもらいましょうかね」
と、彼がヌエに対して能力を行使した瞬間、彼の目に、通常の人間ならば有り得ない量の情報が、『可視化』された。
「うおっ、う、うおぇぇ……。何だ今の。吐き気したぞ。君、本当に人間か?」
「んあ?ええそりゃーもう、太陽が東から昇って西に沈むのと同じくらい確かに、あっしは人間ですぜ」
今度は『あっし』か。
「よっしゃ、もっかいやってみよう」
再び能力が行使された。しかし、今度は何故か何も『可視化』されなかった。
「あれぇ?おっかしーなー。君、何かした?」
ニタニタしながらヌエが答えた。
「あ、また『アレ』が出てましたか。何をしようとしてたのかは分かりませんが申し訳無い。いやね、このヌエ、『より不可解な方向に行く』という能力でして、多分貴方のやろうとしたことが不可解にねじ曲がったんでしょうねぇ」
「ふーん、道理で。しかしヌエ、もしかして他の次元から吹っ飛ばされたクチだったり?」
「しますな」
「ほう。実はつい最近君と同じ出自の奴がこっちに来てさ、まあ君ならきっとこっちでも上手くやっていけるだろう。なかなか良い性格をしているからな」
「そいつは有り難いお言葉。しかし生憎とこちらの能力者事情は全く知りませんゆえ、色々教えてもらいとうございます」
「ああ、喜んで」
窓から顔だけだして彼を見てる
きみを見ながら
深呼吸したら鼻がすうっとして
秋がもうすぐそこまできていることを知った。
転がるチョークがパキっと割れるように
私の心も簡単に割りきれたらいいのに。
空気を読んで自分を中にしまうより自分を出して
沈んだ空気を壊すほうが清々しい…
「人を信じるか否か求めよ。」
百個の解を求めよ。
?が100個あって
式を100本作って
全て違う解
だけどそんな簡単にできるわけもなく
ピタゴラスですら
アルキメデスならなおさら
百次方程式を解くことは難解だ
だからこそ何回もnever give up
ただこれを僕は解いたんだ
なぜならこれは「人による」という最強命題
私は自分の信念、ポリシーに従って
legacyを君に手渡すよ
時がかける魔法で解ける蒼のリボン
これが僕の最強命題の解だ
解
「自分の頭で考えろ」
好き。好きだよ。好きだから。
好きなんだ。好きだった。好きです。
好きなんだよ。好きだってば。
君に言いたい。君に会いたい。
君を見たい。君に触れたい。
もうそんな事はできない。
あんな終わり方はあんまりだよ。
もっと話したかった。
もっと笑い合いたかった。
もっと、もっと
たくさんの後悔。たくさんの悲しみ。
それを背負って私は歩む。
君から教えてもらったたくさんのこと。
それを胸に刻み私は歩む。
これからもよろしくね。
死ぬまでよろしくね。
たまには泣いたりするよ。
そんな時は君の笑顔を思い出す。
たくさん笑って。たくさん泣いて。
君と過ごした掛け替えのない日々。
本当にありがとう。感謝してます。
君のために私は笑う。
君のために私は泣く。
君のために私は生きる。
そして
君と私の人生を歩む。