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憧れと独白と傾聴とその先 #4

 やりたい楽器が決まっていた。そして、敬語がちゃんと使えた。関連性のないことのようだけれど、その二つのおかげで上手く流れに乗れたのだと思っている。
「中学生になると、なんだかいきなり上下関係みたいなものが生まれるじゃない?私は敬語が使えた。普段使わなかった子よりも自然に使えた。そして、可愛い後輩を演じるのが上手だったのかなって、今だから思う。もちろん、あの頃はそんな下心を持って先輩と関わっていたわけでは決してないのだけれど」
 目の前の後輩がくすくすと笑う。
「わかります。私もそういうタイプでした」
「そうだね、私も涼花のことは可愛い後輩だと思ってる」
 ありがとうございますと笑った。
「そう、それでね、私にはやりたい楽器があった。一貫していたんだよね。そのおかげで迷いもなかったし、意思表示がしっかりできた。そして、先輩に目をかけてもらえるようになったんだな」
 だからやはり、やりたい楽器が決まっていたことと、敬語が使えたことで、うまく流れに乗れたのだと思う。
 涼花の澄んだ目とぶつかる。
「部活において何の問題もなかったのは、その先輩の存在が大きかった、ということですか」

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憧れと独白と傾聴とその先 #3

「校則を守るようなことしかできなかったの。真面目についてはまた今度お話ししよう。今は昔話に付き合ってね。」
 続ける。
「勉強はできたけど、これといって特別なことはしてこなかったし、誰よりも頭がよくありたいなんてことも思ってはいなかった。もちろん塾なんかにはいかなかったし、頭のいい高校に入りたい、みたいなことも思わなかったんだな」
「それでも勉強はした、と」
「だから、真面目だったの」
 私は笑った。
「部活もね、真面目にやっていた」
「何部だったんですか?」
 どこへいっても恒例の質問である。
「吹奏楽部だった。そこでも、何も問題はなかった」
「何も問題はなかった、というと?」
「吹奏楽部という部活においてこういう言い方は正しいかわからないけれど、周りよりもできたんだな、色んなことが、ね」

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いらつく(よくわからない感情)

昔がどうか分からないから「最近」って言おうと思う。最近の若い人特に高校生活はすぐに「死ね」とか「殺すぞ!」とか言う。それを気に病んで本当に死んでしまってら同責任取るの?殺す?そんな勇気もないくせに?
これが異常だと思っている人もいるよ?(静かな女子とか)でも、大半の人はこの言葉を使う。
私はこれが異常だと思う。

大して知らない人の事をなんで悪く言えるの?その人のほんの一部しか見ないでしかも、その1部もしっかり見ないで容姿だけでこの人嫌いとかなんで大声で言えるの?おかしいよ。


多分、わかる人にしかわからないんだと思う。この書き込みで傷ついた人もいるかもしれない。それは謝る。でも、私は自分の思っていることを曲げるつもりは無いし、間違っているとも思わない。同じ考えの人はいるし、わかってくれる人もいる。恵まれていると心から思う。

もう一度言う。こんなのは異常だ!
もう、わけが分かんなくて何故か知らないけど泣いてる日もある。

わかってくれる人はわかってくれると嬉しい。

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秘密のCherry Tart

鳥のさえずりで good morning
カーテン開けたら good feeling
腕まくりして let’s cooking!
君のためにつくるよ
"Top Secret Cherry Tart"
不恰好だけど許してね
君の驚く顔が見たいだけ

僕の気持ちは真っ赤な Cherry Tart
それは秘密の Cherry Tart
恋する気持ちは薔薇色 Cherry Tart
それは甘酸っぱい Cherry Tart

まぶしいくらい good shining
冷たい風が good feeling
駆け出したのは your darling!
大事に大事に運ぶよ
"Top Secret Cherry Tart"
心拍数がカウントダウン
君の喜ぶ顔はすぐそこに

「初めて」の気持ちは Cherry Tart
それは真っ赤な Cherry Tart
恋する気持ちは薔薇色 Cherry Tart
秘密の 秘密の Cherry Tart

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狼と七匹の子ヤギ

狼が子ヤギたちが留守番している家の前にやって来て言いました。
「お母さんが帰ってきましたよ」
「嘘だ、お母さんはそんなガラガラ声じゃないやい。失せろ狼。お前の魂胆なんざバレバレなんだよバーカ」
最近の子ヤギは少し口が悪いようです。
というわけで狼は、声を良くするためにチョークを飲み込みました。しかし、
「ヴ、ぐ、ぐぅウォッホぇい!何だこれ!えっぐいまっず!無理だろこんなん飲むの!大体なんでチョークなんかで声が良くなるんだ!狼の頭に難しいこと考えさせんな!もう良い!山羊じゃなくて豚狙う!」
子ヤギの方はめでたしめでたし。

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不思議

何故たった数年の人生で僕らは生きることに疲れるという感情を抱くのだろう

まだこの先の辛い事を知らないから

そんな3秒もあれば考えつくような下らない理由なのか

ただ単に知ってる言葉だから?

不思議だ

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世にも不思議な人々72 殴る人その6

那由多の体重と運動エネルギーを乗せた一撃は、その衝撃を余す所なく男に伝え、
「ぐふっ……」
男の肺から、空気が漏れ出した。
「まだまだぁッ!!!」
その拳を引き、すぐさま掌底、両の掌底と続け、男の身体を空中に打ち上げた。
スピードを技量でパワーに変換する那由多にかかれば、精々85kg程度しかない男の身体を宙に打ち上げることなど容易いのである。
その身体より更に高く跳び上がり、次は回転しながらの踵落としを食らわせる。
男が地面に落ち切る前に回転を利用して強引に着地し、反動で今度は膝蹴りを繰り出し、再び宙に打ち上げる。それを両手の手刀で無理やり止め、とどめとばかりに貫手を鳩尾の辺りに命中させ、男を1mほど吹っ飛ばした。
「ハァッ!どうだ!ボクの怨嗟と憎悪と嫌悪を存分に込めた怒りの七連撃は!……しかしまあ、一回どこかで見ただけの技だけど、案外と上手く行くもんだな。さて、こいつをどうするか、ぬぉわっ」
突然那由多の膝から力が抜け、耐え切れずがくっと座り込む。これまでの動きをまるで疲労の色を見せずにやり切ったというのだから是非も無い。アドレナリンと気合で無理に動いていたのが、緊張の糸が切れたのだろう。
「うあぁ……いったぁ……。やっぱ貫手は駄目だな、もう脚も痛くて動かないし。あーあ、ここらで都合良く安芸ちゃんが通りかかってくれて治してくれたりしないかなー」

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可愛い

君が口を尖らせて、むってするのほんと可愛い
そう言うと君は僕の頬を引っ張って
君の方が可愛いよってはにかむんだ
なにそれ可愛いしかないじゃん

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んー

悩みがあるのかー
こまったなー
まー
とりあえず。
歌って
笑って
泣いて
寝ろ。
そうすりゃ
「今日も生きれた」って思えるから。

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おつきさま

月が綺麗ね
なんて冗談めかしてきみは言う
確かに今夜の月は明るいけれど
その言葉に意味があるのが怖くて
ぼくには曖昧に微笑むしかなくて
そんなぼくにきみは唇を尖らせて
拗ねたようにあっち向いたんだ
きれい
月よりも何よりもきみが1番きれいだ
だなんて言えるわけない

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弱さと強さ

自分の弱さから逃げまとっていた。
強さをひたすら追いかけていた。
そのはずなのに
どんどん弱くなっていったんだ。

弱さから逃げるな。
強さばかり追いかけるな。
弱さと向き合い、その存在を認めろ。
そして
それに勝る強さを見つけろ。
時間がかかっても大丈夫。
それが人生だから。

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(*´ー`*)

「お疲れ様」

こうやって言われるだけでおちつくよね。
だから私もこの言葉を届けたい


「今日も1日お疲れ様」

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マンションの電灯がひといきにつく時間の、ずっと抱いていたい炊飯器の、誰かのための晩ごはんの、バスケットボールに添えられた左手の。

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憧れと独白と傾聴とその先 #2

「これでも私、中学生の頃は真面目だったの」
 急に始まるこの語りに、この後輩はもはや慣れてしまった。私の話と関係のあることなんですか、なんてつまらないことは聞かない。それが、この子の好きなところだ。
「今でも十分真面目だと思いますけど」
「ううん。今はだいぶ不真面目になっちゃった。そうしている人たちが自由に見えて羨ましかったし、だから努めてそうしようとしていた時期があったからね。あの頃が1番真面目に真面目をやっていたな」
 そして、褒められることにも慣れていた。
 そう言うと、なんとなくわかりますと返される。嫌味なんかではないし、そういう風に受け取らないことをわかっているから、彼女にはこんな話ができる。
「私は、勉強ができる子の部類だったんだな。そして、そういう自覚もあった」
「……だから、真面目?」
 そうじゃないことを知っているくせに、そういうことを聞く。でも、そういう質問は嫌いじゃない。
「そういうことじゃないって、わかっているくせに」
 言うと、いたずらっ子のような笑みを見せ、彼女は再び黙った。