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妖怪行列

帰ってこないで一つ目小僧
あちらは地獄だろくろ首
狼男の遠吠えに
ツメを立ててる猫娘
狐をかぶったぼく1人
百鬼夜行の闇の中

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紅狐

妖しく笑ったその顔に
僕は君に化かされたのを知る
心を奪うなら最後まで騙せばよかったのに
紅い唇がすこし動いて
血塗れた狐のお面を捨てて
君は紅い涙を流した

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とっても頭の軽いお話です。

「なんでこんなに散らかっているの!勝手に部屋に入られるのが嫌ならちゃんと掃除してよね!
……なにこれ…30点のテスト⁉どうしたらこんな点数が取れるの⁉どうしてこんなことになった⁉さすがにこれは言わなきゃ……せめて問1は答えようよ……問1.春は[    ]なんて、小学生だってわかるよ……むしろ何が合っていたの…」

「ただいまーおなかすいたー」
「おかえりなさい。おやつの前にそこに座って」
「? 何かした?」
「ベッドの下にあったあれは何ですか」
「んー……?(なんかあったっけ…?あ、昨日もらったラブレターかな。そういえば昨日読んで、広げたまんま寝ちゃったっけ。ベッドの下に落ちてたのかー)あーあれね」
「どうしてあんなことになったの……」
「え……おれがカッコいいからじゃん?」
「すごい開き直り方!!!先生が嫉妬して点数下げたってこと……?そんなことあるの……?」(ぶつぶつ)
「母さん?」
「……そうだとしてもよ…、問1くらいは答えてほしかったな……」
「問1?(1行目ってことか?なんて書いてあったっけ。『めっちゃかっこよくてまじあげぽよ~ってカンジ』……?)ああ、あげぽよ?」
「随分と現代的!むしろ書かなくてよかった!!!」

 問1.春は [ あげぽよ ] 。

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私も、そうだから。

人ってさ。
弱い者をいじめてる。
人ってさ。
何でわかり合おうとしないのかな?
人ってさ。
何で傷つけることしかできないのかな?
人ってさ。
救うこともできるのに。
人ってさ。
何で気持ちを殺さないといけないのかな?
人ってさ。
とっても素敵なのに。
人ってさ。
誰かに傷をおわすことで生きている。
人ってさ。
どう思う?

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ありがとうの詩

諦めの詩に、魔法がかかる。

すぎゆくそよ風の舌先にも
あなたの言葉があつく残りますように
熱をたもったまま
香りを宿したまま

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サーカス小屋  #猛獣使いのアンデルセン

もう手の届く距離にあるのに、手を伸ばせなかった。重い鉄の輪がはめられているように、指一本動かせない。腕を引きちぎって、口にくわえてでも手に入れたいと思った、あの栄光。一番になるには、ライバルたちを蹴落とし、それを踏んででも優雅に歩かなければいけない。
 トップに立つことは、決して容易ではない。立ち続けるのは、もっと難しい。そう思っていたけれど。「トップ」というステージに立って分かった。猛獣使いを目指す少女は星の数ほどいる。その中で「猛獣使いのアンデルセン」を襲名できるのは、たった一人。その「たった一人」になればいいのだ。1度そのステージに立てば、スポットライトの方が私を追ってくれる。私はただ、獣たちと戯れて、悲鳴のような歓声を浴びればいい。
 スポットライトの下でなら、私の最も美しい姿で死ねる。それが、今の目標だと思った。

口笛と拍手が近づいてくる。

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No title

これみよがしにアイコンなんて変えちゃって
そんな顔もするんだぁなんて
だっさい自分と今日もおやすみ

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あやかし

赤い林檎飴 椿の着物 黒い御髪
街はずれの神社
朔の深夜零時
一つまた一つとおれんじ色の灯籠が燈る
赤い和傘 黒い柄 紅玉の蜻蛉玉
異世界と繋がる扉
月の見えない今夜
赤い鼻緒の下駄を履いた彼女が振り返る