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緋い魔女 Part 7-Ⅰ

グレートヒェンの軽く他人を馬鹿にするような物言いに、ナツィは思わずそっぽを向いた。
「…やな奴」
「何か言って?」
グレートヒェンは笑顔で首を傾げる。
だがナツィは黙りこくっていた。
「…ま、ここまで痕跡が見当たらないのはおかしいんだけどね」
立ち止まっていたグレートヒェンはまた歩き出す。
「人間が住んでる所には出現した痕跡があるのに、隠れていそうな森の中にはそれといった跡がない…まぁ、私が見つけられていないだけかもしれないけど」
「…痕跡が薄すぎて分からない、とか?」
そうかもしれないわね、とグレートヒェンはうなずく。
「その場に留まっている間に残る魔力がやけに少ないとか…もしかしたら、人工物の可能性もあるわね。魔力がその場に残りにくいモノは人工精霊ぐらいしかいない」
そう言い切ってグレートヒェンは立ち止まる。

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緋い魔女 Part 6-Ⅱ

「…見つからないわね」
森の中を探索し始めて幾ばくか、グレートヒェンはぽつりと呟いた。
近隣の村で精霊の目撃情報があったため、人気のない森の中に潜んでいると踏んで、彼女らは探し回っているのだが、痕跡すらまるで見つからない。
「…そっちは?」
グレートヒェンは振り向きざまに尋ねる。
「…なんにも」
使い魔”ナハツェ―ラー”ことナツィは真顔で答えた。
それを聞き、グレートヒェンはそう、と溜息をつく。
「…案外見つからないものね」
「は? 簡単に見つかるでも?」
ナツィに嘲るように言われたが、グレートヒェンは気にすることなく続ける。
「…別に、そんな風には思ってないわ。そんなだったら、私の元に依頼なんて来るハズがないし…そう言ってるお前はどうなのかしら。まさかずっと屋敷に閉じ込められていたから、感覚が鈍ってるってことはないでしょうね?」

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幸せ

しあわせ…
幸せってなんだろうか
美味しいご飯を食べること?
あったかい布団で寝ること?
大切な家族がいること?
笑いあえる親友がいること?
それ以外?
それら全部?
よくわからないけど
私は、幸せです

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空に歌えば

きっとあなたに届くはず
だって私が見てる空とあなたが見てる空は繋がってるから

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アルバム

・一人ぼっち ・苦笑い
『入学式』

・友達と ・爆笑
『卒業式』

あれから1年経った、と感傷に浸る今日この頃。

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わかっているから

遠くで生きてるなんてわかってるから
私があなたの世界にいないのは知ってるから
あなたは安心して私を忘れてください

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リアス

定期便の汽笛が
"サヨナラ"の合図なら
君の最後の嘆き声が
町中に響き渡るね

複雑に入り組んでた
僕の心の海岸線を
君はあの仕草や態度で
削ってくれたね

深い霧が出れば
愛を乗せた船は戻る
そんな望みは瓶に詰めて
蒼い海に流しましょう

白い波止場では
老人が釣りをしている
ウミネコが叫ぶ
それまでだった恋だと

僕のことは
髪の色さえ忘れても
磯の香り、潮騒の音は
忘れないでね…

僕のことは
髪の色さえ忘れても
磯の香り、潮騒の音は
忘れないでね…

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染まるから

暗さも黒さも全部内側に包んで隠しておいてあげるから。明るさで固めて輝いておくから。
心から思うことじゃなくても許してよ。
何も悪いことはしないから離れないでよ。
正しくなくても間違ってないことをするから。
嫌いにならないで?

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人生

誕生
入学
卒業
就職
恋愛
結婚
妊娠
離職
出産
育児
浮気
離婚
求職
起業
成功
破産
入院
闘病
死亡

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スケッチブック

ガラス細工の立派な花瓶
すみれの花をさしてみる
花瓶の方がずっと豪華で
すみれは頰をほてらせた
「私なんか」と遠慮して
主役の座を花瓶にゆずる
あまりに健気なすみれを
私は思わずそっとなでる
スケッチブックの表紙に
紫の絵の具がシミを作る
それを指でそっとなぞり
六枚の花びらを描きあげ
細い緑の茎を伸ばしつつ
少し迷って絵筆を置いて
花瓶は描かない事にした

風がそっとすみれを撫でる

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愛の定義の定義

悲しみ+哀しみ+苦しみ+嫉妬÷2=喜び+愛しさ+切なさ+楽しさ÷2=愛

イコールで結べるものは滅多にない。

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凡人

僕は凡人だ、
天才にはなれなかった。
でもそれでいい、羨ましくはない
だって僕は凡人だから
僕は何者にでもなれる