表示件数
0

僕の声

僕の声は届かない 受け止める人がいないし

僕の声は届かない 誰もこっちを見ないから

僕の声は届かない それがわかってから

僕の声はどこにもいかなくなった

0

察人期

彼のひとみの小さなうごきをつかんだら
愛のことばもウソに聞こえたよ
知らなければ、素直にうけとれるのに
たぶん、これがさつじんき

あの子が泣いているすがたを見たときに
とっさに背中をかべに向け
息をころして来た道を戻った
見たくないもの見たときに
笑顔をふりまくのが正解か?
きっと、これがさつじんき

きみも、これからさつじんき。

0

天使の仕事

屋根をつたってやってきた
はねるように空を歩いて
夜のカーテンひいていく
はしごにのぼって星をぺたぺた
つくったぜんぶ貼りおわったら
とけいは針を真上でかさねる
のこった金紙ちいさくちぎって
あたりにばらまく深夜2時
スープの匂いでそろそろ朝だ
あかるくなったらあなたの出番

1

自分

自分なんかいなければいいのに。
生きることに疲れた。
人間ってなんだろう。らしさってなんだろう。

自分のせいで空気が重くなった。
友達は離れていく。友達も嫌だっただろうな。
自分と友達になったことを後悔しただろうな。
みんなの機嫌を損ねないように頑張らないと。

逃げたい。この重たい空気から。
自分が怒られているように感じる。
目の前が歪んでいるように見える。
なんでだろうな。もう疲れたよ。

こんな自分が大嫌いだ。
何もできない無力な自分が。
生きている意味あるのかな。
存在する権利あるのかな。
1回だけでもいいから笑って生きてみたいな。

0

変貌2。

変わってしまった。

僕らの「ふるさと」が。

そんな気がした。

最近やっと慣れてきたのに。

忘れられることができていたのに。

単刀直入に言おう。

嫌だ。

すごく嫌だ。

僕らの「ふるさと」が変わっていく。

知らない人間がズカズカ入ってくる。

騒ぎ倒して帰っていく。

人の名前を変えていく。

純粋な気持ちでいられなくなる。

本来の意味が薄れていく気がする。

僕らの場所がなくなっていく。

「火」を消したい。

0

小さな金木犀の華。

君はまるで金木犀。
優しい匂いのする君。
優しい音のする君。
だからかな。
どこか自分の事よりも
他人の事を思ってる。

君はまるで金木犀。
匂いが遠くまで届いても
小さな花は近くに行かないとわからない。
君の優しさに包まれたとき
優しい心を持っていない者は
はっと気づく。

優しい心で在ることの大切さを。

金木犀。
君はまるであの小さな花。
まだ弱いと心を打ちのめされている君は
あの金木犀。
君は私を守ってくれる強い人。

だから君のことを金木犀と呼ぶんだよ。

え?なんでかわからないって?
金木犀。
金木犀の花言葉を調べてごらん。

君の周りにいる人は気づくはずだよ。
君は金木犀だと。

0

フローター

雨粒に閉じこめられた街並み
朝顔の手の中で眠る
暗中模索のペトリコール
跳びこえた水溜り
掴まれた足に成す術もなく
固唾をのんでいる夜霧に
あとは身を委ねて眠るまで

0

Yes? No? Yes!!

今なんて云ったの?
風が邪魔して聴こえなかったわ
Yes? or No?

本当は聴こえないフリ
照れくさかったの
私に告白させるなんて
どういうつもり
君のYes!!で始まったのに
まだ手も握らない

好きよ、嫌いよ、大好きなの
そのクチグセ
本当よ、嘘よ、本気なの
いまのセリフ

君の戸惑う顔が見たい
ただそれだけなの
shyな横顔 波模様
沈黙と手を繋ぐ 防波堤

嫌いよ、好きよ、大嫌いなの
マジメなふり
嘘よ、本当よ 、冗談でしょ
エガオみせて

どっちつかずな私でも
黙ったままの君のこと

好きよ、嫌いよ
嘘よ、本気よ…

0

うさぎ

草原をかける
青いうさぎ
針の一本とれた
黄金色の時計を落としていった
青いうさぎ

いつからか毎晩夢にやってくる

0

天井

ステンドグラスのはめこまれた天井を仰いだ
あの日が僕の脳裏から離れない。

1

それでもまだ他人

ふつーの人とは違うのよ。
なんてったってぼくら
前世からの██ですから
友達じゃないの。ただの██
それでも、ぼくの生きる理由には
十分すぎるんだ。

へんに愛着が湧いてきちゃって。

困ったな、さよならを言えないや。

0

消滅日記

3日目
そろそろ誰か勘づいてくれたら面白いのに
そう思いながら少しヒントでも落としてやろうか
とりあえずは勘の良さそうな奴を残しておけばいいかな
このゲームをおもしろくする方法はないかな
なんて考えてたらターゲットを放ったらかしだった
そろそろ君のターンだ
さて何かないかな
・・・・・・・
はぁ またか ダメだね
それにしても
すっかり虚ろな目になっているね
その瞳のレンズの先には僕はどう映っているかな
そもそも今その目は目として活動してるかい?
思考の片手間に問いかけてみるけど
無反応
おもしろくないな 君は
さようなら.....

さて 今日も風が気持ちいい一日だ
明日はどいつが良いかな
そろそろ仕掛けてもいいかな
おもしろくなればいいな

さぁゲームスタートだ

0

しゃぼん玉

しゃぼん玉に燥ぐ少年を横目に
私は自然と大人のフリをしていた
気づいたとき、少し恥ずかしくて
もっともっと大人のフリをした
私は子どもだから

0

No title

人を愛するということは
その人の歩む道を守ることだ

0

さよならするはずのメッセージ

スムーズに、私が君に向かってはっきりと
キライって言えたら、恋してる時も失恋した時も
なにも困らないだろうなぁ。私は、これからも君のことが好きなままなのかな。でも、決めた。
きょうからは、君のことは考えないよ。登校日にみたとしても、無視してしまうと思う。
のんびり屋の君は気づいてないかもしれないけど
これまでも避けようとしてた。君が近くに来ようとするから、必死に逃げてた。気づいてた?

今までありがとう。違うクラスになったんだからもう君は私の元には来ないよね。バイバイ。

0

近視です

もっと近くでよく見せて
遠くじゃぼやけてしまうから
もっと近くに寄ってきて
でもあんまり調子にのらないで
こっから先は立ち入り禁止

0

たった一言で

あんたが吐いたその一言で
たった5秒間のその一言で

5日、50日、いや5年間苦しむ人がいる

あんたにとってはたったの5秒
相手にとっては苦しい苦しい時間

味あわなきゃ分からないかもしれない

みんなが分かれば苦しむ人はいなくなる

0

評価、のための詩なのなら
きっとそんなのたのしくないわ

ハートの数こそ世界のすべて、なんて
よく言えたわね、尊敬しちゃうわ
そうやって文字をざくり打つ間にもそうよ、
自己肯定のために生きているのね

濡れた液晶、表面のプリズム
「気がおかしくなりそうな色ね」

「勿忘草なんて送ったあの日が噓みたいだわ、本当の愛なんて血塗れなのよ。」

彼女の足音は何処へ

0

gift

あたしが一番 花を贈りたい人には

もう贈れなくなっちゃった

虫が沸いて花を食い散らしちゃうから

悲しいなあ 夢だったのになあ


10mmも満たない虫のおまんまの為に

見た夢なんかじゃないのに


もうあたしは花を贈れない

あの人たちに「綺麗だ」って一言

言って欲しかっただけなのに

願い過ぎたかなあ

悔しいなあ

ちっぽけな小人虫に食わせる花も葉っぱも

ある訳ないのに

もうあたしは その夢から醒めていたけど

夢のもとを奪った事実は 忘れない


「でも、ありがとう」

虫が野菜を食べるから

技術の進歩で殺虫剤が開発された

花が食べられた私は…?

今度は私が「虫がつきにくい花」を作る


この世界のどこかにいる

素敵な花を大切な人に届けたいと願う人の

背中を少しだけ 押したいんだ


私が花を贈りたいあの人たちが

背中を押したように