「ま、良いんだけどさ」
今回はちょっとアンタも関係あるし、とネロはココアシガレットをくわえた。
「え、関係あるってどういう事?」
わたしは思わず聞き返す。
「まぁ…ちょっと俺達の手伝いをしてもらうだけだ」
とりあえずそこ座れや、と師郎はわたしに促す。
わたしは促されるまま駄菓子屋の店先に座った。
「…それで、手伝いってどういう事なの?」
そもそも果たし状の中身って何?とわたしは尋ねる。
「ちょっとした小競り合いみたいなもんさ」
そう言いながら、師郎は”果たし状”を広げた。
「俺のクラスにとある異能力者がいるんだけど」
師郎はわたしに”果たし状”をわたしに差し出す。
「そいつの異能力は俺のと似たような系統なんだけどな」
へぇとわたしはうなずく。
スポットライトが怖い
自己肯定感なんて息苦しいから
バカだなって思われてもいい
変人だなって言われて上等だ
過去は所詮別人だ、今を生きて
目に見えるものを書き連ねてみよう
1.誰かに人生を変えられるなんておこがましい
でもせめて寄り添ってくれる言葉くらいなら
この世界には案外溢れている
2.誰かの人生を変えるなんておこがましい
でもせめて誰かに寄り添える言葉にくらいは
この世界でなってくれたらな
「私、何を成せたんだろうか」
彼女と私の声が一致した。吐く息と言葉の共鳴が劇場の中に生まれた。彼女は生きた。彼女は生きていたのだ。
私が虚無になればなるほど、彼女は涙を流した。
私の人生は虚無だった。
同じように、彼女の人生も虚無だった。
その果てしない一致が、どうしようもなく、演技にはできなかった。演劇の中で演技が剥がれ落ちた時、なぜかそれは美しくなったのだ。
夢中だった。
高校生の私が、最後の演劇に挑んでやっと、芝居の何かを得たのだった。
俺は前からアイツが嫌いだった
一年のころ、クラスが一緒で席が前後ろ
そんな偶然に振り回されてしわくちゃに
身も蓋もあったもんじゃねぇよ神様
愛されていたんだろな、アイツは
そういう類の、目には見えない系の
嘘つくやつはよっぽど嫌いだけど
何故かって、僕によく似てるからさ
「最低」お前に言われた言葉だ
俺が世界で一番愛しくて、
世界で一番嫌いな言葉だよ
心臓がまた鼓動を打ち始める合図
それがなんだよ、今日は
ちょっと酔ったフリか?それともシラフ?
それならもっとヤバい
だって、「サイコー」なんて
アンタが一番言っちゃいけないよ
なぁ俺、今は泣いちゃいけないよ
泣くのはアイツが結婚した時と死んだ時
どっちの方が多く泣くのかな俺は
幸せだって泣くのか、悲しいなって泣くのか
まぁ、そんなこと今気にすることじゃねぇ
とりあえずそん時のために取っておく
熱い もはや痛いほどの涙
魂胆が見え見えで、それでいて適当で
夢に出てきたんだよ
お前まだ生きてんのに出てくんなよ
お前絶対そんなセリフ言わないだろ
未練タラタラで手ェ振って
いつか運命とやらが繋ぐんだろうか
必然とやらが引き寄せた相手愛すよりは
よっぽどお前がいいんだわ
でもさ 未練よりも鼻水タラタラで
蹲って足掻いたビル街に1人
でも今は
泣いてはいけない 泣いてはいけない
泣いてはいけない 泣いてはいけないよ
泣いてはいけない 泣いてはいけない
泣いてはいけない 泣いてはいけないよ
泣いてはいけない 泣いてはいけない
泣いてはいけない 泣いてはいけないよ
ソレ取っておけよ でも拭いちゃいけない
乾くだけくらいが丁度いいって
ねぇアンタ今どこで何してんだい?
目を輝かせながらこちらに笑顔を向ける君
その表情がとっても大好きなんだよ
いつまでもその笑顔を失わないでほしい
君を見る度にそう思う日々
愛があるから生きられる。人はそうだ、愛無くして生きられない。愛は人生を楽しくする。人を思い、思われる世界それはこの星だけだろう。
涙の雨で心まで冷たくなってしまって
思わず紡いだ 言葉たち
名前も顔も知らない誰かの心に
ちゃんと、届いてくれた
「ひとりじゃ、ないよ。」
傘をさして優しく笑う人が
確かに、見えた気がしたんだ
目まぐるしく移り変わる情報が、今日も都会のネオン街のように眩しく押し寄せる。
自分には背伸びしても届かないような景色にも、
一歩足を出せば入ってしまえそうにも見えるこの世界。
怖くて怖くてたまらない。
でも時代に、流行に遅れるのはもっと怖くて仕方がない。
繋ぎ止めているこの指一本で、今日も必死にしがみついている。