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ちゅき

彼女に言ってしまった。
「ちゅきちゅきちゅき」
friendsに馬鹿にされた。
僕は考えた。
ちゅきって、なんだろう?
LINEで検索した「ちゅき」。
10件あった。
9件は僕。
でも、
1番最初にあった「ちゅき」1件目は彼女だった。
「ちゅきです」
犯人はコイツだ。

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籠蝶造物茶会 Act 10

「そういうこと〜」
女はそう言って笑う。
「でもまさか“黒い蝶”ナハツェーラーだったとはね」
びっくり、と女は続ける。
「意外とその辺をほっつき歩いてるもんなのね」
そう言われて、ナツィは面倒くさそうな顔をした。
「…”保護者“が自由にさせてるからな」
だからあちこちほっつき歩いてられるんだよ、とナツィは答える。
ふーん、と女は返した。
「それで、これから俺をどうするつもりなんだ?」
”学会“にでも引き渡すつもり?とナツィは尋ねる。
「そうねぇ…」
女は宙を見上げる。
「まだ特に考えてないんだけど…」
女がそう言いかけた時、部屋の扉の方からインターホンの鳴る音が聞こえた。

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復讐代行〜第26話 死徒〜

“体が心を支配する”
もしこの仮説が正しいなら
彼のあの行為…もとい、“私”が私にしたハグは…
あれこそが、私の本性なんじゃないのか…

私は所詮復讐に駆られた心
あの時からずっと…消えるべき存在…

しかし引き止めるようにLINEが鳴る。
「ひとまず、この行程でやる」
そして少ししてから
メモのスクショが3枚送られてきた。
私は正直引いた。
こんなのを毎回作っているのかと思うとゾッとする。
「すごいな、さっきの今で作ったのか?」
LINEのメリットはこのリアクションがバレないこと。
いつも作ってるかについて触れなければまず大丈夫なはずだ。
「青路が珍しく、こういう話をしたからな」
なるほど、そこを失念していた。
「そうか?」
ごまかせただろうか…彼とはまた違った乗り気に少し狂気すら感じている。
“何が彼をそこまでさせるのか…”
本来ならそんなことはもうどうでもいいはずなのだが、なぜだか気になってしまった。
彼が動けば動くほど、私はいつでも死ねる。
それが寂しのか…?

to be continued…

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今日も1日

学校にいっていらっしゃる方々やお仕事をなさっている方々、今日も1日お疲れ様でした。

ゆっくり休んでください(*^^*)

ここで一句

暖かいコーヒーをいっぱいどうぞ、休憩も大切な時間ですよ(*^^*)

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Trans Far-East Travelogue⑱

松山の仲間と電話で話す間、高雄の兄貴はこの旅に同行する彼女さんと言葉を交わし、彼女さんが俺の彼女に何かを囁く
こちらが電話を切ってから5分ほどで出発となり,小仏峠を越えて西に行きそのまま甲州街道を進むと思いきや、何故か別の道に入る
狭い山がちの道を通るので「このルートで合ってるの?」と彼女が不安そうに訊いて来るが,俺にはこの道には見覚えがあるので「兄さん、道志道使うのか?」と兄貴に訊くと「津久井から下りるの。その理由は、彼女さんに訊いてね」と彼女さんが答える俺には何となくその理由が分かったので、彼女に「福岡は、君の地元は海水浴場が多いんだろ?と言うことは海が恋しいのか?」と耳打ちすると「何でもお見通しだね」と言って顔を赤くして笑ってる
「巨人の長嶋監督みたいなもんだからな」と言って俺も笑うと「これ以上ない表現だな」と言って他の男衆も笑い、「確かに。彼女さん、純粋、というか天然で時々分かりやすい反応して可愛い娘ね」と言って兄貴の彼女さんも笑ってる
「俺が惚れた女だから、可愛いのは当然だな。それでいて優しいし、一途だし、ある程度歴史に関する知識もあるしで最高な彼女さ。ただ、無自覚なのが怖い」と言うと兄貴が「ケトル使えねえと不便だな新竹飲みてえのに」と言って周りの笑いを誘うが、彼女には分からないみたいで「流石に新築は飲めないでしょ」と言って苦笑いを浮かべてツッコむので「新竹ってのは台湾のお茶だよ。掛川とか狭山みたいに、産地で呼んでるのさ」と言ってフォローすると彼女は間違いに気付いて顔を赤くし、俺は「次世代のアライバ誕生か?」というボケに「確かに、関東が誇る美青年と九州出身の人が組むからそうとも言えるかな。でも、俺の結婚相手はここにいる彼女だから一方の嫌いな所は何か、訊かれた時に『強いて言えば、僕より先に結婚したことです』っていう答えにはならないから違うな」と言ってツッコんで全員で笑うと、「おい、東海道線が見えたってことは近いな」という兄貴が呟くので進行方向を見ると、雄大な相模湾に反射する陽の光を受けて彼女の横顔が輝いていた

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傷痍軍人さんと少年 Ⅱ

 私は残念に思って、一緒に外を見ていた。その汽車は川に沿って山を下っているんだ。車窓から外を覗くとすぐ近くに川がある。それを見ると……
「わあっ」
 なんとだな、川が上向きに流れていたんだ。
「ここの川は上向きに流れていくんだね」
 私は驚いて、思わず傷痍軍人さんに言った。
 すると、あの人は少し笑った。
「そりゃあ面白いね。でも、上向きに流れているわけじゃないんだよ。川が流れるより汽車が走る方が速いから、逆流しているように見えるだけなんだよ」
「そうだったんだ。変だけど面白い」
「それは良いことだ」
 傷痍軍人さんは満足げに頷いて、私の頭をがしがし撫でた。それから立ち上がって、
「そうやって、何でも面白がってみるといい。すると、世界は広がるんだよ」
と、そう言った。
「広がる?」
「そうだよ。じゃあ僕はここで降りるよ。これからいろいろ大変だろうけど、頑張るんだよ」
 それで、傷痍軍人さんは汽車を降りた。
 私はこの時はまだ小さかったからな、傷痍軍人さんが言っていたことの意味は、実はほとんどよく分からんかったよ。
 でも、あの人に出会った記憶は、何十年経っても、不思議と忘れることはなかったのだ。

 エ?言っていたことの意味?さあ、何だろうな。考えてみるといいさ。分からない?ああ、泣くな泣くな。もう少し大きくなったら分かるようになる。
 なんでこんな話したのかって?
 これはな、伝言なんだ。だから話した。
 サア、これからはお前が頑張る番だ。

                                            終