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くずかご

お風呂に浮かんだ ホコリすくって
流しさるとき さみしいような

くずかごみたいなこの部屋は
本当は全部 たからもの
誰かのサングラス かけて見ていた
はずせば やけに眩しいや

心に浮かんだ よどみ 溺れて
水に流して くれたらいいのに


くずかごみたいなこの頭
ノートに替えて 引き出しに
私のシャッターで 切り撮ったもの
さよなら また今度ね

くずかごみたいな 街の中
古い思い出に乗って

少し泳いでみようかな
ぬるい風を切って

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 15.オーベロン ⑥

「ま、そんな事は良いからさ」
とにかくゲーセン行こ、とネロは前を向いて歩き出す。
わたし達も、そうだなとか言って歩き出した。
…と、ネロが不意に立ち止まった。
「?」
どうしたネロ、と耀平が彼女に尋ねる。
しかしネロは答えない。
「…」
ネロは先程わたし達とすれ違った少女達の一団の方を見ていた。
「ネロ?」
ネロ…おいネロ!という耀平の声で、やっとネロは我に返る。
「どうしたんだネロ」
誰か知り合いでもいたのか?と耀平はネロの顔を覗き込む。
ネロは驚いたような顔をしていたが、やがてうつむいてこう答えた。
「…何でもない」
「何でもないって…どういう事だよ」
耀平は思わずそう聞く。
「…」
ネロは暫く黙りこくっていたが、その内口を開いた。
「何でもないものは何でもないんだよ」
ネロはそう言って、また前を向いて歩き出す。
「あ、ちょっと…」
耀平は置いて行かれまいとその後を追う。
わたし達残りの3人も、その後を追った。

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Doubt

疑ってばかりで孤独な人生

信じてばかりで弄ばれる人生

どちらが一体幸せなのかな

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春風

花咲くような、春の音色に。
風吹くような、君の音色に。
夢見るような、別れの音色を。

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しんどいなんて、
辛いだなんて、
やめてだなんて。

言ったって
叫んだって
愚痴ったって
届かないことは知ってるよ。

だから

我慢して
無理をして
笑って。

諦めを覚えたんだ。

だって、貴方達が言うことが全てなんでしょう?
「大人」に、「親」に従っていりゃ、人生安泰なんでしょう?
だから今日も、笑顔で素直なわたしを演じるの。
あれれ、可笑しいな。
これは紛うことなくわたしの人生な筈なのに。

まるで誰かの人生を

誰かの希望を

誰かの思い通りを

なぞっているみたいじゃない。

まあ、どうでもいいけれど。
どうせ分かってくれないんだものね?
なら、この気持ちはくずかご行きだ

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今日。

ああ。
やっぱりそうだった。
最後の最後までいつもの優しい君だった。
「気持ちだけで嬉しい」って。
やっと、理解した。
…振られたんだ。
胸が苦しくて、締め付けられて。
頭の中が真っ白になって。 
なんて返せばいいかわからなくなって。
本当は心のどこかで気づいてた。
でも、気付いてないフリをしていた。
泣きそうになった。
きっと君も気づいていたでしょう。

フラッシュバックする3年前のあの日。
あのときも私は振られたんだ。
あのときと同じ。
人は違うけど同じだ。
何度振られても慣れない。
振られるたびに失恋ソングをあさりまくる。

高校に行ったら忘れられるかな。
君以上の人に会えるのかな。
でも、もう後悔はない。
良かったよ。君に出会えて。
君に恋をして。