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心の中を風が吹いている     
冷たく湿った風は
私を包み込み
締め付ける

普段は空くことのない
想い出のゴミ箱が
ふとした瞬間(とき)に開く
冬のある日

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厄災どおるtutorial:嘘吐き煌星 キャラクター②

・キララ
性別:女性  外見年齢:14歳  身長:155㎝
人形の材質:毛糸  悪意:瞞着
災害:通り魔  能力:刃物を生成する
説明:“厄災どおる”の1体。街中に現れてナイフ片手に暴れていた通り魔を抑えて生まれた。お話の後、男性に命名されました。
栗色のベリーショートヘアと枯れ枝の如く薄く細っこい肢体が特徴。
割と息を吐くように嘘を吐く。本当の事も普通に言うので質が悪い。嘘を吐くときもいかにも嘘っぽく言う時とさらっと言う時とあるのでとてもややこしい。嘘が悪か否かには議論の余地があるとは思うが、個人的な見解としては悪意があるならそれは悪だよ。
身体は結構柔らかい。そして素早い。高所からの落下にも受け身が取れる。さながらネコチャン。でも疲労という概念はどおるには存在しないので上位互換。
能力は手元に刃物を生成するというもの。片刃または両刃、柄付きまたは柄無し、刃渡り5㎝~100㎝から選択してその時その時でお好みの刃物を生み出し活用する。
ちなみに愛称の『キララ』の由来は『シリアルキラー』。シリアルの部分は朝ご飯に消えました。何、綴りが違う? 細けぇこたァ良いんだよ。

・呪術師の男性
性別:男性  年齢:24歳  身長:平均より少し高い
説明:呪術対策課勤めの国定呪術師の男性。比較的新入りで、腕前はまだまだ未熟者レベル。投げてぶつけてとりあえず形にして、後から直接触れて呪術的エネルギーを注ぎ、調伏するというかなり非効率な封人形の使い方をする。
どおるに対する接し方は、相手の望みを聞き、信頼関係を築いたうえで、有事には言う事を聞いてもらうというスタイル。大抵の場合は物で釣る。前例がサユリとソラだけなので上手く行っているのかは分からない。
現在のイユの居候先だが、イユは別に言う事を聞いてくれるわけでは無いので少し困っている。でも欲しいって言われたからボードゲームとか本とか自費で買い与えた。イユさんは何だかんだで後輩の面倒を見てくれるしちょっとしたお願いくらいなら手伝ってくれるので助かってる。

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厄災どおるtutorial:嘘吐き煌星 キャラクター①

・サユリ
性別:女性  外見年齢:12歳  身長:140㎝
人形の材質:粘土  悪意:蔑視
災害:地震  能力:地面に振動を与え、損壊を発生させる
説明:“厄災どおる”の1体。小規模な地震により発生するはずだった余震を全部吸い込んで生まれた。震源は約80㎞の沖合でした。
人間の事を下等生物と思っている節があり、言葉の端々に謎の刺々しさと図々しさが感じ取れる。
平熱は40度弱と結構高め。保有エネルギー量がすごいから仕方ない。身体が柔らかい。指を曲げて手の甲に付けられるくらい柔らかい。上手く間接を極められても頑張ればギリギリ無傷で抜け出せる程度には柔らかい。ところでどおるには一応痛覚があるんだが、どうも「痛み=避けるべきもの」と脳内で結びついていないらしい。なんで?
能力は手足を付けた対象に振動を与え、破壊を起こすというもの。一応地面以外にもいける。破壊が起きない程度の出力も可能だけどあまり好まない。能力の都合上空中に放り出されると無力になる。
ちなみに愛称の『サユリ』の由来は『小揺り』。発生させる揺れは全然小さくない。

・ソラ
性別:女性  外見年齢:7歳  身長:120㎝
人形の材質:鉛  悪意:嫌悪
災害:放射能汚染  能力:不可視光線を操る
説明:“厄災どおる”の1体。かつて発生した原子力発電所の事故を収拾するために生まれた。
ポケットの沢山あるもっふもふのおべべを着せてもらっているので、ころころに着膨れしている。
身内と認めた相手以外に遭遇すると反射的に嫌そうな顔と態度をして「うわ出たよ……」とか言ってくる。
動きが鈍く身体も硬い。泳ぎも下手糞。まあ水中を歩くぐらいなら問題は無い。
能力は紫外線、赤外線、放射線などを操るというもの。基本的にはX線による透視でスポッターとしてサポートしたり、赤外線を操って家電を誤作動させて遊んだりしている。やろうとすれば放射線で生体組織ぶっ壊しにいけるけど「危ないからやめてね」って呪術師に言われたからやらない。
ちなみに愛称の『ソラ』の由来は覚えてない。確実に何かあったはずなんだが、何か気付いたらこの名前がついてた。

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逃鷲造物茶会 Act 15

「エマさん、あなた…」
「ざーんねん、わたしの名前はエマじゃないの」
かすみの言葉を遮るようにエマがそう答える。
「わたしは“エマニュエル”」
“放浪の鷲”よとエマことエマニュエルは言う。
「かつてわたしはある魔術師の使い魔だったの」
驚いた顔をするかすみを気にせずエマニュエルは続ける。
「でもその魔術師とわたしは反りが合わなくてね…」
本当に大変だったわ、とエマニュエルは俯く。
「だからわたしは、その魔術師から逃げ出した」
こっそり彼の身体から魔力供給の術式を魔石に移し取って、それを持って逃げ出したのとエマは服のポケットから手のひらサイズの石を取り出しかすみに見せた。
その石は薄橙色の光をぼんやり放っており、その表面には細かい幾何学模様が刻み込まれていた。
「これを持って人間のふりをしながらあちこちを旅し続けたわ」
ざっと200年くらい、とエマニュエルは笑う。
「そうしていつの間にかここに辿り着いてしまったという訳」
手の中の物を服のポケットにしまいながらエマは言う。
かすみはその事実に茫然としていた。

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ほーりーふぁいと あくと4

「あ、ああああの!アーサーさんはどうしてこちらにいらしたんですか?」
慌てて間に入り、アーサーさんに話を振る。
「んあ?人間が建てたっつー神殿見に来ただけだ…まあ四枚羽にはちょっと借りを返したかったから手間は省けたけどな」
「あ…喧嘩はご遠慮いただけると…」
数秒の沈黙。いつの間にか野次馬の天使たちが退散していた。
「あ、あの…お二人は、その、ご友人とか…なわけないですよねすみません」
禁句かなとは思っていたがやっぱり禁句だったみたい。リリィ様の視線が鋭くなった。
「…小さい頃はね、それなりに仲良かったのよ」
「結構一緒に遊んだな」
「でもこいつ!私に太っただの重いだの言ってくんのよ!もう最っ低!ずっと前に絶交してるわ」
「悪いの俺だけじゃねぇし!こいつ俺のもん借りパクするしお菓子取ってきやがんだよ!」
壮絶なバックボーンでもあるのかと思ったけど以外にくだらなかった…。
「えっと…お互いそれ以上酷いことしてないんですか?」
「「してない」」
「…じゃあもう良いのでは…」