リンネ「皆さんこんばんは、魔導士リンネだよ。」
ミル「魔道士リンネの弟子ミルです。」
リンネ「で、私達は何で呼び出されたのかな?」
猫町「今回は「テトモンよ永遠に!」さんの、魔術が登場する作品について意見を聞かせて欲しいんですが...。」
リンネ「成程、どれどれ...あ、ミル君もちゃんと読んでね?」
ミル「はい!」
〜閲覧中〜(少々お待ちください)
猫町「どうですか?」
リンネ「うーん、懐かしいなぁ。人工精霊なんて、久しぶりに聞いたよ。」
ミル「人工精霊...実在したんですか!?」
リンネ「うん。300年くらい前は居たよ、普通に街歩いてたよ。」
ミル「?!?!」
リンネ「で、280年前くらいだったかな、『人工精霊とその他生命体の所持や使役、及び錬成を一切禁ずる』って法案ができてね。今までのものは全部廃棄されて、記録とかも消されてるんだよ。」
ミル「そんなことが...。」
リンネ「まぁそんなもんだよ歴史なんて。」
猫町「この人が言う時説得力半端ねぇな。」
リンネ「で、『人工精霊は魔力の塊』ってところなんだけど...」
2へ続く。
ホームに設置されたベンチに並んで腰かけ、青葉と白神は世間話をしていた。
「……あ、そういえばアオバちゃん」
「何です?」
「今日はあのカタナ持ってないんだね?」
「持ってるわけ無いでしょう……電車に乗るのに」
「それもそっかー」
その時、人身事故によって電車が遅延する旨のアナウンスがホームに流れた。
「む……縁起が悪いですね」
「そうだねぇ……人が死んだり怪我したりするのは嫌だよ。……ん、何?」
青葉からじっと見つめられていることに気付き、白神が尋ねる。
「いえ……メイさん、結構人間に思い入れあるんだなぁ……って」
「そりゃあそうだよー。だってわたし、もう20年も人間として生きてたんだよ? ココロもカラダもすっかり人間さんだよぅ」
一度会話が途切れ、2人は電光掲示板に目をやった。電光掲示板に表示された次の電車の到着時刻の横には、15分の遅延と表示されている。
「まだ来ないねぇ……アオバちゃん?」
返事が無いために青葉を見ると、彼女は白神の腕にもたれかかり俯いた形で動きを止めていた。
「……寝てる? おーい、アオバちゃーん? 体力無いのかな?」
青葉をつついて遊んでいた白神がふと顔を上げると、いつの間にやって来たのか、電車がホームに停まっていた。
「わぁ、15分って意外とはやーい。ほらアオバちゃん、いくよー?」
青葉を揺り起こし、2人が車内に早足で入った直後、ドアが閉まり電車が動き出した。
あいつの家に先に入って食卓について数分、あいつも遅れて帰って来た。
「おかえりぃ」
「ただいまー……っと。ちょっと待っててな。っつーか揚げ物って地味にダルいんだよなぁ油の処理とか……」
台所で調理の準備を進めるあいつをしばらく眺めていたけど、暇になってきたので卓上のラジオの電源を入れることにした。
ちょうどオーケストラの音楽が終盤に入ったところで、それも終わると次の枠のニュース番組が始まった。それくらいのタイミングで、台所のあいつが包丁を操る音が聞こえてきた。
「…………けーちゃぁーん、さっきのビースト騒ぎのニュースやってるー」
「そうか。じゃあ音量上げてくれるか?」
「はいはい。……けど、アンタも物好きだねぇ。どうせ何もできないくせに」
「分かんねーだろ。もしかしたら俺と相性のいいドーリィがいるかもじゃん」
「無い無い」
あいつと笑い合い、ラジオの音量つまみを操作した。テーブルで聞いているには少しうるさいボリュームになったので、立ち上がって料理中のあいつにちょっかいを出しに行くことにした。
ラジオからは、刀身が燃えるナギナタを操るドーリィがビーストを八つ裂きにしてしまい、現在も破片の回収作業が続いているって話をアナウンサーが読み上げていた。
「武器かぁ……憧れちゃうなぁ……」
独り言を口にしつつ、あいつの脇の下から調理の様子を覗き見ると、あいつは付け合わせ用の葉物野菜を切っているところだった。何故か手が止まってるけど。
「どしたのけーちゃん。早く進めなよ」
「そうしたいのは山々なんだけどなー、フィスタがそこにいると危なくて進められないからなー」
あいつの脇腹を軽く小突いてから、台所を離れて窓から何とはなしに外を眺める。
住宅地のど真ん中だから、大した景色も見えないけれど、あの家々の向こう側では、今も倒したビーストの死骸処理が進んでいるんだろうか。
「私もビースト退治やりたーい」
「やりゃ良いだろ。別に最低限戦うくらいはできるんだろ?」
「武器とか派手な魔法つかって豪快に戦いたいのー」
「じゃあさっさとマスター探すんだな」
「ん……」
瞬間移動で台所に移動し、あいつを抱えて再び移動する。直後、台所周囲がまとめて『削り取られた』。
「おや……そうだアオバちゃんだ」
「む、……えっと、白神さん」
青葉、白神両名が偶然出くわしたのは、2人が住む町から電車で1時間半ほどかかる市にある唯一の駅の前だった。
「わたしのことは『メイさん』で良いよー」
「あっはいメイさん」
「こんな遠くにお出かけ?」
「そんなところです。メイさんも?」
「まあねぇ」
2人は言葉を交わしながら改札をくぐる。青葉が先に通り、白神がそれに続こうとしたところで、突然自動改札機が閉まった。
「ぐぇっ」
「えっ、大丈夫ですかメイさん」
「ダイジョブ……いやね、わたし静電気溜めやすい体質だからさぁ……」
その後、数度の再挑戦の末、白神も改札を抜けることに成功した。