どうも、テトモンよ永遠に!です。
終了から一応1ヶ月くらい経ちましたが、企画「Flowering Dolly」のあとがきです。
よかったらお付き合いください。
今回の企画は5月に開催した企画「鉄路の魔女」の開催中に思いついた世界観になります。
元々中学時代に、“魔法”を使う人造の不老の少女“ドール”たちが適正ある人間を“マスター”として戦う世界観の物語が自分の中にあったんです。
でもやがてその物語は忙しくなったことによりストーリーを考えたり絵を描いたりすることはなくなってしまいました。
だけど(変な話ですが)今年の5月のある日曜日に、ふと脳裏に“ドーリィ”という言葉が閃いたんです。
最初は自分の造語のように感じられたけど調べてみると実在する言葉だということが分かり、そこからかつて自分の中で思い描いていた“ドール”たちの物語をベースに作り上げたのが「Flowering Dolly」の世界観でした。
ちなみにドーリィたちが花の名前を名乗っているのは前に作ったけどボツになった物語で鳥の名前をキャラ名として使っていたため、「今度は花の名前で行こう!」と思ったからですね。
そういう訳で、企画の裏話でした。
ちなみにこの企画の要項を出した時に「自分の企画開催は今度こそこれで最後」とか言ってましたが、また新しいアイデアが生まれたのでまだ続きます(笑)
ただ前に「今度はSFにしようかな」とか言ってたけどやっぱファンタジー系にします。
今度は(企画者的には)ブ◯ーアーカイブ風っぽい感じかもしれません(?)。
まぁ興味がある方は「蝶の学名」でも調べながら気長に待っててくださいな(ちなみに開催時期は未定、希望があればレスからどうぞ)。
そういう訳で、長くなりましたがこの辺で。
テトモンよ永遠に!でした〜
「これ」
お前のだろ、と相手はジュースを差し出す。
「…何で」
「いや何でって言われても」
ボクが聞くと相手は困ったように頭をかいた。
「だってさっき置いてったじゃん」
言われてボクはため息をつく。
「…そのままにしておけば良かったのに」
何でなんだよ、とボクはうなだれる。
「いや、そのままにしておくのはちょっとさ、な」
彼は苦笑いしながら言う。
ボクはまたため息をついた。
「…て言うか、何でこの場所が分かった?」
ボク走って逃げたんだけど、とボクは尋ねる。
「あー、それは…」
相手はそう言って両目を黄金色に光らせた。
「こういうこと」
そして相手はちょっと笑ってみせた。
大人になるにつれて
「また今度」
が重くなった気がする
中高生の時は明日にでも会えたのに
会える場所はわかってるけど
拘束力もきっかけもない
次がいつか分からない
だから私はその一期一会を大事にしたい
3人が追い付いた頃には、他の面々は既に石段を上り切り、朽ちかけた鳥居の前でやや緊張した様子で立ち尽くしていたところだった。
「うっわぁ夜なのもあって不気味じゃん?」
千ユリがけらけらと笑いながら言う。彼女の口調は緊張を和らげ、彼女の言葉は彼らの足を重くした。
「……な、なあ、入らないのかよ?」
先頭の少年に、一人が声を掛ける。
「い、言われなくたって……!」
少年が、深呼吸の後、1歩を踏み出す。瞬間、空気が更に張り詰める。1人「きっかけ」が動いたことで、また一人、更に一人と境内へ踏み入っていく。
不意に、一人の少女がポケットからスマートフォンを取り出し、カメラのシャッターを切った。
「わっ、何だよびっくりした……」
「あはは、心霊写真でも、撮れない、かな……って…………」
撮影した画像を確認しようと画面に目をやった少女の表情が青ざめる。その時、素早く千ユリがスマートフォンをひったくり、わざとらしく口を開いた。
「んぁー? 何これ滅茶苦茶ブレてんじゃーん写真撮るのヘタクソかぁ? 良い? 写真ってのは……こう撮るの」
1枚写真を撮り、画像を表示した状態でスマートフォンを返却する。画面には、何の異常も無く境内の様子を写した画像が表示されていた。
「え、あれ? あ、うん……」
その少女から離れた千ユリに、青葉と犬神が近付く。
「千ユリ? 何が写ってた?」
声を潜めて尋ねる青葉に、千ユリは呆れたように頭を掻きながら小声で答える。
「アイツが撮ったのは消したけど……まあヤバいやつ。平たく言えば……悪霊?」