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無銘造物再誕 Act 20

「ていうか、テメェ何の用だ」
俺の安眠妨害しやがってと黒髪のコドモは金髪のコドモを睨みつける。
しかし金髪のコドモはナツィの顔を見てパァァァと目を輝かせた。
「…かわいい」
「は?」
「キミ、すっごくかわいい」
「えっ」
思わぬ言葉に黒髪のコドモは困惑する。
だが金髪のコドモはホントにかわいいよ!と笑顔を見せる。
「キミ名前なんていうの⁇」
「今テメェの名前を聞いてるんだけど」
「教えて!」
「ちょっ近付くな‼︎」
自身に顔を寄せる金髪のコドモに黒髪のコドモは後ずさるが、金髪のコドモは教えて教えて〜!と飛び跳ねる。
黒髪のコドモは困ったような顔をしていたが、やがて諦めたようにうなだれた。
「…ナハツェーラー」
「?」
金髪のコドモが不思議そうな顔をしたので黒髪のコドモは俺の名前だよと続ける。
「そこのかすみからはナツィって呼ばれてる」
黒髪のコドモことナツィがジャンパースカート姿のコドモことかすみに目を向ける。
へぇと金髪のコドモはそちらの方を向いて呟いた。

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一週間と少し後の君へ

「ふぇっくしゅ!もぉお…鼻水出ちゃう…最近寒いねぇ…」
「まあくしゃみが可愛…ではなくて、風邪引いてませんこと?そんな薄着だからですわ!防寒具を買いましょう、お揃いが良いですわね!」
「待って待って、落ち着いてよぉ」
自分より頭1.5個分くらい小さいツインテールのお嬢様に手を引かれ、ショッピングセンターに連行される。店内は派手で様々なものが目立っているが、その中でもクリスマスの飾りやグッズに目が惹かれた。
「わーいろいろある…あ、電子カイロだって」
「電子カイロ?」
「クリスマス模様だよぉ、可愛いね」
「まあ…こんなものが…」
興味津々になっていろいろ見ている彼女を放置し、先ほど目をつけた電子カイロをレジに通す。
「…ねぇ」
「はい?」
「そろそろクリスマスでしょ、ちょっと早いけどこれ…プレゼント」
「え!?くださりますの!?良いんですか!?」
「うん、お揃いだよぉ」
「まあ〜っ!!」
喜んで跳ねる彼女をなだめ、窓からクリスマスのイルミネーションを見た。
「綺麗だなぁ」