「お前さん、最近何かあったのか?」
「えっ」
わたしはどきりとして、師郎の方を見やる。
師郎は目線だけわたしの方に向けて、いや、なぁ…と苦笑した。
「今日はいつもの時間帯にいつもの場所にいなかったから、個人的にちょっと気になって」
師郎はそう言ってペットボトルのフタを閉める。
わたしは師郎に自分の考えを読まれたと思って焦ったが、そうでもなかった事が分かって心の中でホッとする。
「…別に、今日はたまたまだよ」
ちょっと家を出るのが遅かっただけ、とわたしは作り笑いを浮かべた。
師郎は…そうかい、とだけ言って、クレーンゲームの台の前ではしゃぐネロ達の方に目を向ける。
わたしは”ヴァンピレス”との事を彼らにバレなくて済んだという事で安心していた。
何せ、彼女にこの前会った事や”提案”の事をネロ達に話せば、わたしの記憶は奪われるのだ。
君が見せてくれる景色はいつだって
穏やかで暖かい色をしている
目覚めて見た海も
やけにかわいい丸い石垣も
ふわふわしたサボテンだって
根強く思い出に染み込んでいる
本当に君がいてよかったと思うよ
大事なものが崩れそうな夜も
君が寄り添ってくれたから
私は眠れたんだと思う
途切れない絆に私はずっと救われているよ
板挟みになって悩んじゃうこともきっと絶えないけれど
君はいつも私のともだち
なんでもないことでいつまでも笑っていたいね
心はコップ
「辛い」をどんどん注がれて
溢れそうでも注がれて
溢れていても注がれて
どんどんどんどん注がれて
『頑張れば何とかなるんじゃない?』
その言葉がコップにヒビを入れる
『どうしたら少しでも楽になる?』
その思いがコップを小さくする
いつしかコップは割れてしまう
溢れたコップはどうにかなるけど
割れたコップはどうにもならない
割れたコップは破片となり
身体中を傷付ける
溢れて行き場を失った「辛い」は「無」となり
身体中を黒く染める
こうしてヒトは壊れていく
心はコップ
「辛い」をどんどん注がれて
溢れそうでも注がれて
溢れていても注がれて
どんどんどんどん注がれて
いつしか心は消えていく
闇を知っているから
光が自身を包むの
だから朝が来るんだ
闇があるから
地球の影の部分を守る私が
光を
浴びれるんだ
だから周るんだ
今年も渡せないチョコ
ずっとね、渡せないままなんだ。
こんなにも好きなのに、ね。
夢
現
布団に潜り眠りに落ちて夢を見る
幸せ
紛れ
定時刻に目が覚めて今を見る
日の光
ある種の絶望