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紅狗造物茶会 Act 3

「お前、どうしてそんなに保護者が“絶対”なんだよ」
別に無視したってよくねぇか?とナツィは膝に頬杖をつく。
「第一お前のきょうだいの露夏は年中その辺ふらふらしてるし」
お前だって自由にやってもよくね?とナツィは呟く。
その言葉に露夏が、ちょっ、ナハツェーラー、と声を上げる。
「うちの夏緒には夏緒なりの理由があるんだぞ?」
お前が文句つける筋合いなんかねーよ、と露夏はナツィを睨む。
ナツィは、はいはいと適当に答える。
「お前ん家は保護者が厳しいんだろ?」
「そ、それは語弊があるし…」
露夏はナツィに対し食い下がるが、ここで不意に夏緒があっ、と声を上げた。
人工精霊たちが夏緒の方を見ると、夏緒は公園の入り口の方に立つ長身のコドモに目を向けていた。
そのコドモは傘をさしながら木陰の方に近づいてくる。
「磨衣(まい)ちゃん」
夏緒がそう言うと、磨衣と呼ばれる赤い長髪で白いつば広帽を被ったコドモは夏緒、と声をかける。
「急に雨が降り出したから、心配してきちゃった」
磨衣がそう言うと、夏緒は、迎えに来てくれたんだ!と飛び跳ねた。
と、ここでキヲンが夏緒に歩み寄りつつ、だぁれこの子?と尋ねる。
すると露夏が、こいつは磨衣と紹介した。

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紅狗造物茶会 Act 2

「きーちゃんは元々、高度な人工精霊として作られていないのだから」
オーパーツめいた存在であるお前とは違うのよ、とピスケスがナツィに目を向けると、嫌味かとナツィは口を尖らせた。
「…にしても、なかなか止まないなぁ」
木陰の外へ手を出して雨の様子を見る、赤髪にキャップ帽を被ったコドモ…露夏はここでそう呟く。
「てっきりにわか雨だと思ったんだけど」
なぁ夏緒?と露夏が隣にしゃがみこむ小柄でパーカーのフードを被ったコドモに尋ねると、そのコドモ…夏緒はそうだねと頷いた。
「テレビの天気予報では雨は降らないって言ってたんだけど…」
外れちゃった、と夏緒は残念そうにこぼす。
「…夏緒ちゃん、今日は久々に外で遊んでいいよって言われてたんだっけ」
ふと、露夏や夏緒の後ろに立つジャンパースカート姿のコドモ…かすみがそう言うと、夏緒はうんと言って振り向く。
「“お父さん”がね、この日は遊んでもいいよって言ってくれたから出てきたんだけど…」
雨が降っちゃうなんて、と夏緒は俯く。
一同はつい沈黙するが、不意になぁ、とナツィが口を開いた。

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紅狗造物茶会 Act 1

しとしとと雨が降る午後。
住宅街の片隅にある小さな公園の木の下で、どこか異質なコドモたちが雨宿りをしている。
先ほどまでは空は曇っているくらいだったのに、急に雨が降り出してコドモたちが公園で遊べる状況ではなくなったのだ。
しかも誰も傘を持ってきていなかったので、公園の片隅にある大きな木の下で雨宿りをすることになったのである。
「ねー、この雨いつ止むかな〜?」
雨宿りをするコドモたちのひとり…短い金髪に白いカチューシャをつけたコドモ、キヲンが、後方で木の根本に座り込むゴスファッションの黒髪のコドモに尋ねる。
黒髪のコドモ…ナツィは、知るかよとそっぽを向いた。
「魔術をもってしても自然の摂理に干渉することは基本できないんだし」
「えっそうなの?」
そう言って首を傾げるキヲンに対し、ナツィはそうだよと冷たい目を向ける。
「お前、人工精霊の癖に知らないのか」
「えー知らな〜い」
キヲンはそう言って笑うと、仕方ないわよとナツィの傍に佇む青い長髪のコドモ…ピスケスが付け足す。