街路に零れる 鮮やかな桃色が目に痛い 夕暮れに染まるみどり 雨の匂い 淋しさの周波数が合ったら きっとふたりで生きられるのに
きみの声が聞きたいと 素直に言えない春の夜 つつじが綺麗だよ 紫陽花の葉が出たよ 美しいと思えるもの 大切にしたいね
大人ってどこからですか。 結局はからっぽな先生だって大人になってる。 いつ、どこで、どんな風に私は間違った?
朝起きて眩しい朝陽を浴びたって、 夕方の帰り道が突然の大雨だって、 今日が其処にはあって、 昨日は通り過ぎていて、 明日に向かって進んでる。 それを、毎日、毎週、毎月、毎年続けてて、 それを、季節の変わり目に振り返って、 君と出逢って、貴方と別れて、 繋がりを切りたがって、 新たな繋がりを求めて、 明日に向かって進んでる。 きっと僕も通過点。 声も顔も知らないけれど、 仮面の名前を憶えられるかな。
きみに怒られたい 楽しいだけじゃ足りない 疲れた顔で冷たくして つまんないとこも見せて わるいことしたら そんなことすんなよって困って 死にたいって言ったら そんなこと言うなよって言わないで 溜息ついて呆れてよ それでも仕方なく傍にいて ごめんね、って 触れたい
気付いた、きみがいなくても 朝は来て、花は咲いて、季節は巡る 思い出に浸っても 未来に希望を馳せても 喜んでも 絶望しても 何にもならないこと、きみは隣にいないこと きっとひとりで生きられるのに 愛がなきゃ生きられないと思うのは何故だろう
きみが甘やかしてくれるから ぼくはどんどん弱くなる もっと突き放してくれたっていいんだ ぼくらは大人なのだから 弱音を吐いても真っ直ぐ受け止めてくれるから 少しずつ確実に依存してゆく きみなしでは居られなくなって 一体ぼくを何処へ連れて往くのでしょう
捜していた、いつからか。 沈んでゆく、ゆらゆらと 手をのばしたって届かない 屈折率はいつだって残酷だ。 探している、いつまでも。 浮かんでゆく、ふわふわと 伸ばした手はもう見えなくて つめたくも、あたたかくもない 世界は当たり前な顔をしてそこにあるのに。 泪、置くように 息、吐くように 瞼も見えない闇の部屋で眠る、 こんな夜のこと。
自尊心、劣等感、困惑、渇望、 太宰を読んだって何者にもなれない 以上も以下もないひとつの心 唯一になりたくて、なれなくて 自分が嫌いで、でも甘やかして 僕らは何処へ行きたいのだろう
桜手折る 純粋な笑顔 儚さにごめんね、と 春の陽射し みどりの風 しあわせについて考える