小さい頃から見覚えのあるパチンコ屋のネオン、 いつも右折する信号機も、家までまっすぐの古い県道も、 今は雨に濡れたまま。 おうちは近いようで、まだ遠いから、ぼくはバスを待つ。 (珍しく、車に乗っていないので電車とバスです。) (たまには、待つのも悪くないね。)
ひとり、早上がりの現場を惜しみながら帰る。 雨降りのホームからは、見慣れない街のパノラマ。 さっきから繰り返しの、鳥のさえずりと 何処かで聞いたメロディと、ベルとブザーとアナウンスと、 バラスト軌道に弾ける雨音がステレオで こんな日に限って忘れた読みかけの文庫本が恋しくて、 いっそこのまま、日も暮れてしまえ。 待ちぼうけ、電車は未だ見えない。
わけもなく、わけもなく世界は 崩れてゆくのです 僕の掌から毀れる無数の何か それを認識する隙さえなく 世界は崩れてゆくのです 崩れた先には 白くて大きなお皿があって 滑らかなその肌を 世界の欠片が染め付ける そうして わけもなく、わけもなく世界は 創られてゆくのです
多分、明日は晴れるでしょう きっといい日になるでしょう 明日も君は笑うでしょう だから僕は生きるでしょう 多分。
挿げ替えて 挿げ替えて 「私はあなたの味方です。」 挿げ替えて 挿げ替えて 「私はいつも味方です。」 そうしていつも挿げ替えて 「本当ノ私ハ何レデスカ?」 何れも全て私なら、 挿げ替えているのは誰のカオ?
そっと触れたら きっと壊れてしまう そんな関係 触れるか触れない そんな距離 曖昧だねと心は囁く そんな曖昧さに今日も 身を流されて
楽しい時間は、すぐに過ぎる。 つまんない時間は、すぐに…過ぎない。 なぜ? 楽しいから、もっともっと、 この楽しい時間がほしいのに。 時間は、私の言うことを聞いてくれない。
降り止まない雨の夜、 聴きたくなったCharaのうた。 半開きのサッシががたがたと鳴って、 冷たい風はもう冬の匂い。 三ヶ月ぶりに刈った頭が淋しくて、 首までそっと浸かった熱い湯船。 今朝入れた灯油の臭いがしみた手のひらと、 何故か水っぽい瞳をそっと隠して。 おやすみ、おやすみ。
もう二度と、なにも書けない気がして ことばが怖くなった。 好きでも嫌いでも、もうどっちだっていいや。 雨が降ったって、日が暮れたって、なにも変らないんだね。 (書けないときに限って書きたくなる謎。) (スランプなんて偉そうなもんでもないんだけれど。)
優しい人が好きだとおっしゃいますが、優しい人は人一倍傷つき易い人でもある。そんな人にあなたは何をしてあげられるというのですか。 優しい人が女性とつき合うなんてあり得ない。 じゃあ俺は一生独身だな。 自分で自分を優しいと。 彼は優しいわ。 あなたには素直になれる。 まるでオスカー・ワイルドだ。 誰それ。 ワイルドな人。 まんまじゃねーか。