鬼気迫る鬼ごっこ 嬉嬉として追い詰める足音に 聞き耳を立てるかくれんぼ 奇々怪々の危機のなか 利き手のなかの百円硬貨に 危機の回避を庶幾う
わたしが幾人もいるようで
あのこから電話 ふられるのかとそう思った れい点2秒後きみを見つけた たまらず僕は スレ違いざまに キスをした
信じられない ゴッコ遊びとは違うのよ ウワサ話におどらされたくないの キスして
だれもいない歩道橋の下で 誰の為でもなく変わり続ける信号機 君みたいだと思った どうしようもない救われなさが 僕を差し置いて君に似ていた ただやることだけやって ただ笑ってる 宮沢賢治みたいなひとだった いつも周りに人がいて 周りの全員が主役みたいで 全員の脇役みたいな真似やって 車道を司っているようで 意外と無視されがちな信号機 こんな夜は そんな君の色に染まりたい
汗がしみてピリピリ痛む 今にもパーカーの袖が 赤く滲んできそうで怖かった 包帯も巻かずポケットにつっこむ なかの百円玉を弄ぶ いじめっ子から守り抜いたぼくの勲章 頬の内側が鈍く痛くて ベッドのうえで蹲っていたい 痛い痛いと泣いていたい でもそれじゃあ生きてるとはいえないね 殴られた痛みさえ 愛しい明日の延命装置
恋しくなった曇り空 にほん晴れはちょっと苦手 現実味が薄れた日常 を味見したところで 抜けない倦怠感 からだが沈没船のようだ すでに手放せるものばかりが手元に残り 年号さえも 頃合いを見計らって旅立っていった 次に無理やり乗り継いだところで 平成が行ってしまう
秘め事は 密の味 のどから手がでるほど欲しがるわりに 質より量を見てるだけ 問いただしては道端にポイ捨て
紆余曲折 苦節十数年 素晴らしきかな 詰まりは晴天なり 濡れていた髪も今は乾き 降り続いた雨も今は止み 夢中で欲しがった陽の光 揺れる景色と 留守番電話に残る声
いに穴が空きそうな ろくじゅっぷん はらの奥が にたにたしていて ほんとなら へんじなんかいらないと とお回しにでも言うべきだけど ち話喧嘩の り由が ぬるくて るび を振っても わからない かわらない よのなか たしかめられる れん理なんか そうそう無いと つねづね思う ね息を聴いて なき止める僕ら らいんの通知は切ってある むりせず眠ろう明日は笑おう