ヒーロー物語❶〜夢追う者と嘲笑う者〜
『僕の将来の夢。
僕は将来、仮面ライダーのように悪さをする者を退治するような正義の味方になりたいです。
三年三組、広瀬良太郎。』
小三の時の将来の夢の作文発表で僕はこう語った
周りの反応は冷たいものだった。
小三にもなってまだ仮面ライダーかよと嘲笑う者
貴方だけがしっかり書いて来ていないと罵る教師
その日から僕のあだ名は苗字から文字られて
『ヒーロー』と呼ばれるようになった。
勿論、小馬鹿にされて。
でも当時の僕は至って真剣だったんだ。
夢を笑われた屈辱と見返してやるとの、反骨心からか、夢のためにと小四の時に隣町にある空手道場に通い始めた。
その『空手』が僕の人生を大きく動かす。