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殻の中のニワトリ

私は殻の中で生きている。殻を破って外へ出るつもりなど、ない。簡単に言えば世界が酷いからだ。だってこの世はあの世に決まっている。この目で見たことがなくたって、引きこもりの私にだって、そのくらいのことはわかるのだ。

私は殻の中で生きている。殻を破って外へ出るつもりなど、ない。簡単に言えば世界が憎いからだ。申し遅れたが私はニワトリなのであった。時間と絶望は同義である。私の体は日に日に育ち、産まれてもいないくせに、ヒヨコのままではいられなかったのだ。

私は殻の中で生きている。殻を破って外へ出るつもりなど、ない。簡単に言えば世界が怖いからだ。意味なく頬を伝っていた涙は、いつの間にかかわいていた。人の目を気にせず泣きっぱなしでいられるのは、独りぼっちの特権だ。

私は殻の中で生きている。殻を破って外へ出るつもりなど、ない。簡単に言えば私が臆病者だからだ。飛べない空も泳げない海も見たくはなかった。広い世界の中のちっぽけな存在でいるよりも、狭い殻の中にいっぱいの存在でいた方がいいじゃないか。

私は殻の中で生きている。殻を破って外へ出るつもりなど、ない。私は殻の中で生きている。殻を破って外へ出るゆうきなど、ない。「現実」以外のどこかで幸せになりたかった。殻の中で生きている。殻の中で生きていく。きみのこえも、きこえないけれど。

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ひとつ向こうの山の、静かな村に住む、あの子のお話。

自分の足で立てなくなった
自分の足はある。という事実を認めるのすら怖くなった
立てない自分を責めてしまうもの

自分の声で喋れなくなった
自分の声はある。という事実を認めるのすら怖くなった
喋れない自分を責めてしまうもの

あの子は目を閉じた。
ゆっくりゆっくり、目を閉じた。

ゆっくり、ふわあん
ふわふわぽよん

(
お久しぶりです。と言う程実際にはお久しぶりではないのでしょうが、一日に何度もここに来ていた私にとってはお久しぶりです。
突然自分のことを話して恐縮ですが、以前トラウマティックな出来事に遭い、長期的に体調を崩していました。ここにいる時はみずみずしい空気を感じていられましたが、ここ最近はそれすらも難しい状態です。
こちらに顔を出すようになってからまだ日は浅いですが、私の言葉にレス・スタンプをくれた方、わたしのレスに返事をくれた方、本当に嬉しかったです、ありがとうございました。
数週間、数ヶ月、いかほどになるか自分では見当もつきませんが、少しでも早く、また皆さんに会えることを。

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それでも、
『あの子』は、
せいいっぱい、生きようとしています。
)