ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 7.サイレントレイヴン ㉒
「いや、アンタは面倒臭いからそういう友達ができないだけでしょ」
「うっ」
ネロが嫌みっぽく言ってきたので、わたしはついうろたえてしまった。
「まぁそうだろうな」
「仕方ない、そういう人って中々いねぇし…」
耀平や師郎も同意する。
「まぁいいや、これで事情聴取は終わり」
あとはもう好きにして良いよ、とネロが言った。
「やっと終わりか」
耀平はそう言って立ち上がった。
「この後どうする?」
ゲーセン行く?と耀平はネロに尋ねる。
「うーんどうしよっかな~」
ネロもそう言いながら椅子から立ち上がる。
師郎もそろそろ行こうかね、と席を立とうとした。
皆がそれぞれ立ち去ろうとする中、ネロがわたしに聞いてきた。
「そう言えばアンタはどうすんの?」
取り調べも終わったしさ、とネロは続ける。