光「一旦終わりだねぇ、出番少なくて寂しかったな...」
『大丈夫です。続編では活躍して頂きます。あと光さん主人公のサイドストーリーも用意してます。(出すとは言ってない)』
桜音「本人来た!」
光「ちょっと意外...それにしても、サイドストーリーとか作ってたんだ...」
葉月「題名関係ないし長くないですか?」
『はぅっ』
桜音「やめな、多分図星。」
『ぐはぁっ』
光「二人とも傷抉らないの。まぁ続編の伏線みたいなもんだって、やたろう言ってたし。」
葉月「はぇー」
桜音「続編は6月予定だそうです。」
光「遅くない?」
桜音「なんか、他のもの投稿するらしいです。」
葉月「⁈桜音様を待たせるとは何たる不敬!ちょっとぶっ○しに...!」
光「はいはい、やめてやめて。じゃあ、長々お付き合い頂き、ありがとうございました!」
ありがたいことに、
葉月は放課後まで大人しくしてくれていた。
「あの、御宅の方はどちらに...」
若干申し訳なさそうに聞く葉月。
「いいよ、今日家に来て。そこで話すから。」
夕焼けの中、二つの影が校門を潜り抜けて行った。
to be continue...
私は大学二年の者だ。
ここのところ、大学の授業でうまくいかないことがあり悩んでいた。
「自分に足りないものは何なのか?」「何が不安なのか?」
そう考えるうちに、自分が苦しくなっていた。
そんな日を繰り返していた時のことだ。
その夜、早めに寝ることにした。まずは、日ごろの生活リズムから整えようと思い、
二三時に寝ることにしたのだ。
寝床に入り目を閉じた。
すると、こんな夢を見た。ここからは、夢の中での話だ。
なんと私は、江戸に帰っていた。夢では、今までもたまに江戸に帰っていたのだがこの日は違った。
時の治世者は、8代将軍、徳川吉宗公であった。江戸では、たまに「徳田新之助」
として会うことが多いのだが、この日は、会わなかった。
私は、武士の姿で江戸の町を歩いていた。刻限は、子(ね)の刻(現在の夜11時)
だった。
考えていることは、ただ一つ。己の大学生活のことだった。好きな事だけ取り組み、苦手なことは、後回し。自分の将来を必死で考えているつもりが、結局行動に移さず、考えただけで満足していた。そして大学に入ったときの志を忘れかけていた。
ただただ、悔しい気持ちで学生新聞を見ていた。この時間ということもあり、
人は誰も出歩いておらず、歩いていたのは私一人だった...(続く)
榮を追い始めて暫く。
わたし達はあの少年を追って路地裏を走っていた。
「それにしても何なんだよアイツ」
急に現れたと思ったら消えやがって…とネクロマンサーは呟く。
「まぁそれより雪葉を追わなきゃいけねーだろ」
呼び出した張本人がどっか行っちゃ意味ねーよとコマイヌはネクロマンサーに目を向ける。
ネクロマンサーはそうなんだけど…と口を尖らせた。
「…」
暫く走った所で、先を走る足音が止まる。
するとその場に先程の小柄な少年、榮が現れた。
「榮…」
先頭を走る雪葉が思わず呟いて立ち止まると、榮はゆっくりとこちらを振り向く。
「榮、急に異能力を使って逃げるとか反則だよ」
皆困るじゃんと雪葉は榮に近付く。
「特に君は…」
雪葉がそう言いかけた時、榮は黙って彼女に手に持つスマホを見せつけた。
その画面は電話番号を入力する画面になっていた。
恥ずかしすぎて穴があったら入りたい
って、言うけれど
穴がなくても この恥ずかしさを原動力に
いくつも穴が掘れそうな今日です
種枚さんと白神さんは、自分が鎌鼬くんと出会ったあの場所まで入っていき、そこでしばらく何か言葉を交わしていたようだった。
いつ入っていったものか、そもそも割り込んで良いものか。そんなことを考えていると、突然種枚さんの姿が消えた。
そして一瞬の後、白神さんの斜め後ろに倒れ込むようにして現れた。普段の種枚さんからは想像もできない、まるで走っている途中で躓いて転んだみたいな……。
「……ああクソ、キツいなコレ……。熱なら平気なんだが、電気か?」
「いやぁ、実はわたし、静電気を結構溜め込みやすい体質でして」
「へえ、特異体質どうし、お前が人間なら仲良くできそうだったものを」
「メイさんとしては人間じゃなくても仲良くしてほしいなー、って」
「ハハ、ほざけ」
種枚さんがよろよろと立ち上がり、右手を大きく振りかぶる。以前見せてもらった、遠距離から幽霊を吹き飛ばしたあの技だ。
「触れちゃマズい、ってんならさァ……距離とって殺す技も、揃えてあンのよこっちはァ!」
種枚さんが右腕を振り下ろし、技の余波で白神さんが吹き飛ばされる。
流石に目に見えて問題が起きている以上、もう放ってはおけない。足が半ば勝手に動き出し、自分は二人の方へ駆け寄っていた。
「ちょっと待ってください種枚さん!」
2人の間に割り込むようにして、次の攻撃を放とうと右手を振り上げた種枚さんを制止した。
安売りしよう 君への想い
どうだい 少しは 照れてくれるか
どれだけ売り捌いても
溢れ あまって しかたない
末端価格も狂いだす だって夏がくるから
君のまつげに一曲 君の小指に一曲
君の腰つき一曲 君のくちびる一曲
そのうちゴージャスなフルアルバム
そしてリリースツアーでハネムーンだろ
コード進行乱れだす だって夏が来るから
落葉の厚く降り積もった地面を踏みながら、種枚は人の目の届かない公園の最奥で立ち止まった。
「……私、この場所好きなんだ。落葉って踏んでると楽しいだろ?」
「わぁ感性が幼児」
「うっさい」
「まあ、わたしもこのガサガサの感触は好きだけども」
「お前もじゃねーかシラカミメイ」
2人の会話は、何でも無い雑談から始まった。
「あ、そういやシラカミィ」
「何だいねクサビラさん」
「お前、歳はいくつだい?」
2人の周囲の空気が張り詰める。
「んー? メイさんは大学1年生だから、お酒も飲めないピチピチの19歳ですよー」
「嘘が下手糞だな」
2人の放つ殺気が一層色濃くなる。
「……ウソとは?」
「人に化けられる『妖怪』が、たった2桁の年齢なわけ無エだろうがよ。なァ、“雷獣”?」
「ありゃりゃ…………バレちゃってましたかー」
「ああ、一目見て分かった。なんでそんな奴がただの人間の『お友達』なんかやってンだ?」
「……人外は人間と友情を育んじゃ駄目だと思ってる派の人?」
「まあ、そうだね。人間の居場所に踏み込んだ奴らは全員死んじまえと思ってるよ」
「荒っぽいなぁ……。じゃあわたしも?」
「察しが良くて助かるよ」
種枚の姿が消えた。
「起きたばっかりなのに何か疲れた……」
「寝汗ひどいよ。シャワー浴びてきたら?」
「うん行ってくる……」
「みんなで力を合わせてハッピーエンド」なんてのは、別に架空の物語でも絵空事でも、綺麗事でも何でもない。
無知で馬鹿で脆弱で愚かな人間って生き物が少しでもマシな道を掴むためのただ一つのやり方なんだ。