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何年経っても

きっとまた思うだろう
何年経っても思うだろう
数年前にしまいこんだ あの記憶が
今日の私を切なくさせる
段ボール箱につめて
頑丈にテープを留めたのに
砂が溢れてくるように
思いが溢れてくるだろう

君の笑顔が忘れられずにいる
何年経っても
私は君を思うだろう

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この雨が
全部洗い流してくれる
そんな気がして外に出たけど
結局風邪をひいただけだった

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大人

夜を重ねるうちに読む本が変わった
恋を知って呟く言葉が変わった

こんな小さな変化に気づけたから
昨日よりは少しだけ大人になれたかな

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そしてまた沈む

光をみた
瞬きすら超えて
影もつかまえられない
どこまでも鮮烈な
すべてを貫くような
そんな 光をみた

ぼくは 何者でもなかった
何者にもなれずに
行方の知れないきのうを
ひざを抱えて待ちぼうけた

ぼくは 何者でもない
何者にもなれない けれど
刹那に閃いた痛みをみた
陰鬱とした希望と
輝く絶望のような
そんな光を みたのだ

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初恋で失恋

こんな夜に
君は何をしてるかな
少しだけ考える

君は遊びのつもりだったかもしれないけど
少しの間でも好きだった

このままきっと
別れるんだろうけど

楽しかったことも
悩んだことも
後悔したことも
全部君が初めてだから

私の中でそっと大事にとっておくよ
君は忘れやすい人
きっと忘れてしまうだろうけど

こんなこと恥ずかしくて
君には言えないから
ここだけのひみつ

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花火

去年の夏
君と花火に行けたら想いを伝えようって思ってて
だけど 言えなくて

今年の夏
君と花火に行けたら次こそはって思ってて
だけど 行けなくて

自分の気持ちわかんなくなって
「来年も行こうね」って約束したのに
裏切ったのは私

家のベランダから
夜空に咲く花火を見ていたよ
今ごろ君も見ているのかなぁ

今年の夏も
ほんとのほんとは君と行きたかったな、なんて
今更なんだけど…

自分の気持ちに気がついたの
「来年は行きたいな」って
ごめんね
わがままなの分かってるけど

君の声が聞きたくて
電話してみたら
電話越しに花火の音が聞こえた

家のベランダから
夜空に咲く花火を見ているよ
「次は行こうか」って君は言う

来年の夏
君と花火に行けたら今度こそちゃんと…

※今年の実体験に基づきます…笑 ちょっと捏造もしたけど…

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君の死

僕は君のことが好きだったのに僕は君の死体を見てどう思うだろう

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言えやしないので。

癖になってしまった僕の疑りに
気付いていないかのように
何も求めず 何も期待せず
かざらないで話すところが好きだ

心の中 玄関のこちら側で
ドアを開く恐怖におびえ
僕がためらっている間 
その空白を どんな言葉より
豊かな微笑で満たしていてくれる
その優しい明るさが好きだ

理解できるかどうかなんて
最初からどっちでもいいことだったのだと
信じてしまいそうになるくらい
まぶしく 悪戯っぽく
「分かんないや」と笑って 
孤独の影を拒んでくれるところが好きだ

僕は生きているあいだ中
僕でしかいられないのだろうけれど
何が変わるわけでなくてもいい
ただ そばにいてほしいと思う

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しっかり目は合わせない。でも、私の視界には、自分が視界に入っている、君がいて。

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クラス

ときに優しく、ときに残酷。みんながそう思いながらも、本音をしまって、生きていくんだ。みんな、安っぽいことに騙される奴じゃないんだ。深くて浅はか。それが人間。

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本日の魔法講座 その176

何かと理由をつけたがる僕に
振りかえったお姫さまは

階段の途中
降り始めた雨

「ガラスの靴なんか残さなくたって、
あなたは きっと
わたしを迎えに来てくれるでしょう?」

ワンピースに秋風をのせて
こんなこと言う あなたは強いひと

かしげたこくびが奏でるのは
12時を過ぎても解けない魔法

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秋 #5

未明に僕は目を覚ます、
空は蒼いがまだ暗い、
だから、
芒原にでも出てみる。
時の流れとは一定である。
芒は僕より高いかもしれない、
いや、高い。
刹那、
僕は見えないものに包まれた。

時の流れとは一定である。
あの時俺に秋を伝えたのは、
松でも虫でもない。
それは...。
(一体なんなのでしょうね。)

秋は死と生を二つとも持っている。
落ち葉、
かげろう、
落ち穂拾い、
彼岸花、
茸。

永遠などない、
この世には、
そのことを、
肝に銘じなければならない。

P.S.皆さんに幸多からんことを。
長野より喪失感と虚無感とテストのむしゃくしゃとありとあらゆる何かを込めて。

Key-towerで御座います

(皆さんの短歌とか俳句とかその他の韻文とか投下していってくれたら嬉しい限りです。)

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ヒトノココロハカタクモロイ

音楽を聞いて楽しいと思えることが少なくなった
物語を読んで心が動かされることがなくなった
他の人のために涙を流すことができなくなった
大勢でいるのが苦手になった

他人の感情を読み取るのがうまくなった
ひとに気を遣うようになった
笑顔をつくるのが上手くなった
ひとりでいるのが好きになった

ひとりでいるのは好きだけど、嫌われるのは嫌。
大勢で群れるのが女子の性質で、それについていけなくなったらハブられてしまう。
だから、無理に合わせて笑って、思ってもないこと言って。

いつのまにか心がなくなったようになって

人生ってみんなこんなもんなんでしょうけど。

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1人≠独り

大勢より1人がいい
独りより1人がいい

大勢だと周りの声が大きく聞こえるから
独りだと鼓動が大きく聞こえるから

だから君の声でかき消して

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d is not END

言い表せない感情を、私は恐怖と呼んでいます。得体の知れない恐怖を、私たちの代表に感じています。
どうしたら、私たちの声は届きますか。どうしたら、私たちを見ますか。
この国は、一部の人のものじゃない。私は、この国の為のものじゃない。
どうか、声が届くことを。
彼らが人間であることを。
そして、声がやまないことを。

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誕生日

後悔とか喜びとか怒りとか悲しみとか

この両腕いっぱいに抱えたもの全て

あなたのおかげでここにあります

これから先はまだまだ長いと思うけど

一度はちゃんと言いたい


生んでくれてありがとう

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ふたりのり

君のバイクの後ろにのった
初めてだから落ちそうで怖いくて
君は必死にしがみつく私を笑った
「初めてなの?」って なんか楽しそうだね
「こんなに抱きついてくるやつは初めてだよ」
君は呆れてまた笑う

女の子との2人乗りは初めてじゃないって
そんなのわざわざ教えてくれなくていいのに

君の背中
あったかくて大きいね
友達のはずなのになんかドキドキするのは
2人乗りが怖いからかなぁ

「お前が近いから緊張してるんだよ」って
そんなの真面目な声で言われたら何も言えないよ

君の背中
私と違ってがっしりしてて
好きじゃないのになんかドキドキするの
君も同じ気持ちなのかなぁ

また後ろに乗せてくれたらいいなぁ
なんて思った

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静かに潜る。

息を飲んで、規則正しい心音に
耳寄せた。
1分が1分でなくなればいい。
またねはないの、そうなのね

君が波揺れる海を歩くのを、
望遠鏡で眺めていた。

月明かりにふらり、夜道をたどって
私をどこかに連れてって
胸の奥にしまっておいた。

信じているのかうぬぼれているのか、
その境目はいつも見えない。
手を伸ばせば、すぐその背中に触れるのに。
またねがないの、そうだから

そんな理由を、抱きしめている。