君を久しぶりに見た。髪型や、身長は、すごく変わったのに、私の大好きだったあの頃の君の優しい雰囲気と、その素敵な笑顔は何一つ変わってかった。君と目が合った。なぜか、見つめ合っていた。そして君は私の名前を呼んだ。でも私は急いで目をそらし、全速力で走った。
君が、私の事を覚えているなんて…なぜか怖かった。君のことが好きすぎて、逃げ出したんだ…
今度会った時には謝ろう
そしてちゃんと告白しよう
もう絶対後悔しないように
黄土色した乾いた月の
少し窪んだステージの幕があがる
ばっちりとスーツを着こんで
僕はベースを弾きます
ピアノのジョセフィーヌは今日もしずかに
ドラムの西くんはユニークだ
そして君は、君は今日もきれいだね
その声が星々のすきまを満たしていくと
隣の火星が赤く見えることなんて
どうでもよくなる
きずつけ、きずつけられて
にじみでたビターオレンジのメロディも
いまやまぶしいものですね
発車ベルがけたたましく鳴り響き
押し込まれるように列車に乗せられた
あなたのきれいすぎる瞳に
さよならの挨拶を交わすと
砂時計の青い砂がこぼれ落ちていった
だれのための嘘だったのか
きょうもわからないまま
赦してほしいひとも
たたかう相手も
なんにも見つからないまま
目を開けるだけで始まってしまう
ただ儀式のように
終えるためだけの眠り
永遠などありえないと
つぶやいて また祈った
夢のなかで進む道は
まっすぐ伸びて光っているのに
どうして、なんて
ほんとうは
わかりきっているのに
(自分捜索願、出したくなるような)
(どこまでも、迷子)
泣いたら全部変わる気がした。 なんとなく、そんな気がした。貴方を傷付けたら、きっと腹痛が収まらなくなるだろうから、先に胃腸薬でも買っておく。コンクリートが少しずつ黒く染まっていく。雨は音が気持ちいい。濡れるのは嫌いだ。そう言えば、貴方の言葉はいつも雨みたいだね。
見慣れない平日二時のワイドショー一筋光がさして お昼寝
木漏れ日が射す真っ白なプリントとひなたぼっこっていう言い訳
(平和な感じが出てるかな…シルバーウィークは暇です。)
あなたとのなんてことない約束を千切りにしてことこと茹でる
なんてことないと思っているのはあなたなのかしら わたしはどうなの
サーッと音を立てて 窓の外は雨が降り始めた
しばらくするとポツリポツリ 雨だれが落ちるようになる
とがった屋根の先っぽで 膨らんだかと思うと そのまま落っこちて
石の上 すぐにはじけてしまう
水滴はそうやって 生まれては消えていく
何度も 何度も
水滴はとがった屋根の先端から 硬い石の表面まで
短い時間の間 何を考えているだろう
彼らはただ生まれては 何にも触れられることなく
一直線に落ちて ただそれだけして消えていく
落ちる場所すら 最初から決まっている
ただ 同じ軌道の上を 同じ速さで
何度も 何度も
一度くらい曲がってみたいと思うだろうか
それともこのまま何もなく 下まですうっと 落ちていきたいと思うだろうか
その短い間は 充実しているのだろうか
僕がいろいろな人やものに思うみたいに ちらりと僕のほうを見て
生まれ変わったらああなりたいとか なりたくないとか 思うだろうか
いろいろと考えて 感じて
水滴は水滴なりに 生きて 消えていくだろう
僕が最初 彼らに一種の憐れみを持ったことなど 実は大間違いで
彼らにとってその一生はとても意味深いものかもしれない
生きている価値なんて
自分で決めるもんさと うそぶいて
たくましく生きて
ああ良く生きた、生きてよかったと
そう言って死んでいくのかもしれない
雨が上がった
数日後 晴れ
石の表面には 深く 穴が刻まれていた
どうして生きているのか分からない
そんなの当たり前だ
誰かに生きろと言われて生まれてきた訳じゃない
たくさんの偶然が重なったから僕らは今生きているんだ
生きる意味が分からないなんて言うな
それをそれを見つけるために今生きているんだ
これは僕らの挑戦だ
自分がいやになる時もあるだろう
自分が嫌いになる時もあるだろう
絶対にリタイアするな 最後まで諦めるな
自分の全てを受け入れた時きっと見つかるだろう
僕らの生きている意味を
ぶらん、とぶら下がった
僕はまだ捨てきれないまま、
それでも抱えきれぬまま、
歩いていくんだろう。
目まぐるしく変わる毎日の中で、
振り落とされないことに必死で、
空の蒼さすら忘れてしまうのなら、
呼吸すら止めてしまいたくなる。
それでもぶら下がった命を、
ただ見つめながら生きていくのだろう。