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未来へ消え行く

揺り籠 星空 赤ん坊の鼻歌
やがて陽光が君の空を包むよ
光の中へおいで

街灯 足跡 大地を修飾しよう
君が道に迷ったときに
せめて目印になれるように

砂の城は崩された
跡形すら無く消えた
さあ、次の夢を見よう

産まれたから生きて
生きたから死ぬ
そこに意味や価値は無くてもいいんだ
ただ愛しいから それでいいんだ

空は飛べないか? なら、走ればいい
疲れたなら 立ち止まればいい
砂の城が崩れたっていい また作り直せばいい

過去を踏みしめ
今を抱き締め
やがて未来へ消え行くまで

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今を抱き締め

水面は宇宙と同じ色をしていた
永久に続く星のパレード
流れ星を見逃した夜 
季節はずれの花火をした夜
このまま世界が終わってもよかった

今が永遠に続けばいいと
思える瞬間がどれだけあるか
それが人生の価値だろう?

選んだ服を着て
選んだ人といて
選んだその場所で
笑え 泣け

時間は絶え間なく過ぎていく
それでも瞬間を切り取っていく

生きてる価値がないと悩んだりする
ある人なんて見たことないけど
朝焼けに打ちのめされたりもする
もちろん僕は僕が嫌いだ

それでも今、世界は美しい

生きてる価値なんてなくたって生きる
朝靄の中を進んでいく
瞬間を積み重ねていく
笑え 泣け

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過去を踏みしめ

もうすぐ春が来るね
寒々しい木々も薄紅色に色づいて
それは赤ん坊のほっぺたのようだ
希望と呼び代えてしまったっていい
やがては失われることまで含めて

君の物語の続きに
恐らく僕の出番はないけれど
祝うよ 終わりと始まりを

捨ててきたものを数え上げると
ひとつも捨てられていないことに気付く
ただ失われただけだ
それは美しい化石のようだ

自動で進む物語の続きを
捨てた全てのものを抱えて
薄紅色が舞い散る方へ
行こう

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思考停止

言葉にするのは簡単だけど
伝えることは思うよりも難しくて
君のこと考えるこんな感情なんて
もういっそ消えてしまえばいいのに

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親孝行

親孝行ってなんだろう?
子供が将来通るモンの一つ?
どうしてもやらなければいけないの?
しかも僕らにできることなんてたかが知れてる
親は言うだろう「親孝行は大切なのは気持ちだ」というが本当は物だ
それはなんだろう?
孫をつれていく?老後の介護?
こうやって考えるのも親孝行なのかもしれない

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最後

人は当たり前だったものが当たり前じゃなくなるとき、多分過去にすがったり、未来に過去にすがるものをつくるために写真とかメッセージとかを送るのかもしれない。

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どっち?

私には、歌いたい歌がある。
伝えたい言葉がある。

もし、目の前に真っ白なキャンバスがあって、
好きなように使っていいよ、って言われたならば。

私は、その真っ白を虹色に染めたくなって、
それでいて真っ白が無くなるのをもったいないと思うのだろう。

私はどっちを選ぶだろうか。

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蝋のつばさ

今日ばっかりは行ってみよう
濃緑のふろしきにお月さまの愚痴を隠して
千の山につま先を引っかけても
どこからかチョロチョロとながれる
水の音をたどって
後はなにも見なくても聴かなくてもいいから

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あんたとの出会いがどんなものだとしても

私はあんたが好き。

喧嘩するたび

あんたを好きになって..

あんたを知るたび

何かを知るのが怖くなって..

だけど、

この人がいなければ私は生きてはいけないんだ

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きいろいし #11の伍 第一季終話

『夏の最後の日伍』

何故、貴女だけなのか。

様々な仮説が立てられますが、原因が貴女にある事は確かです。

そして、それがゴースト達に何かしらの効果がある事も確かです。

だから、貴女をお招きしたのです。


しばらく二人は黙っていた。
その静寂を打ち切ったのは突如、自動的に付いたテレビと国営放送のアナウンサーの恐怖を押し殺した声だった。
『緊急ニュースをお伝えします。
日本時間の23時32分頃、アメリカ合衆国ワイオミング州のイエローストーン国立公園で大規模噴火が起きました。
繰り返しお伝えします。
日本時間の23時32分頃、アメリカ合衆国ワイオミング州のイエローストーン国立公園で大規模噴火が起きました。
これにより、アメリカ合衆国北西部の10の州とカリフォルニア州のサンフランシスコ以北が壊滅的状況です。
繰り返しお伝えします...............。』
風麿はゆっくりと口を開いた。
「この様な家ですが、よろしくお願いします。」
みゆりも、
「勿論、よろしくお願いします」と、言った。

第一季『夏』完

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no title

君のやり方は嫌いだな
いつだって君は後ろから手を回して
弄んでるだけじゃないか

言いたいことがあるなら
はっきり言いなよ
やりたいことがあるなら
正々堂々やりなよ

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鬼ノ業~本章(肆)

蒼は呆気にとられる。そして、笑みを溢した。
「いいと思う。朔は朔だ。変わってなんかいない。」
その言葉に朔は少々睨む。
「おいおい…肯定しているんだって。」
「違うくて。――そう思っていたのか?」
「そう…?」
にらみ続ける朔に、ようやく意味をとった蒼は笑った。一頻り笑って微笑む。
「正直なところ――多少は、な。
13年も会っていなかったんだから。」
思う気持ちをそのまま伝える蒼に、朔だって同じ気持ちを抱いた。
「お互い様だろ?」
蒼の笑顔に、いつも救われる朔だった。

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銀歯。

眠ったら明日になるよ
ああどきどき
1年ぶりに
好きな人に会います
そんな感じによく似ている

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今日は

テレビの中の誰かのことば
この世の中は、どうでもいいことと、どうにもならないことでできている
もしそうだとしたら、どうでもいいことをしながら、どうにもならないことに挑戦してみるか