雨に降られて、泣いたフリ。
大きな傘を傾けて、露先から雫を落として
濡れた裾、引き摺って歩きだす。
(叔父貴のお下がりがサイズぴったりなのに)
(ズボンの裾だけ余る悔しさ。)
(雨が降ったのは土曜の午後。)
誰も否定しないなら俺が否定する
誰も肯定しないなら俺が肯定する
もしそうやって"みんな"から孤立してしまっても
いいじゃあないか
周りから批難されてもいいじゃあないか
形の無い"みんな"と呼ばれる集団や"周りの雰囲気"に振り回されることなく自分の信じた道を行けばいい
それが正しい道なのだから
夜10時半の空腹に
チョコレートをむさぼる僕に
夜10時半の空白に
無花果を置いて
君は眠った
二度と来ないはずだった朝が
カーテンの奥、闇の奥で
ひそりひそりと息をする
気づかないふりして
君をそっと抱きしめた
キンモクセイのこと、惑星だと思ってた。
ぽつりと君が呟いた
秋になったら、花がたくさん咲いてその香りがここまで漂ってくるんだと思ってた。
今は違うけどね。と笑う
いいね、キンモクセイ。
小さく僕が言った
少しだけ小首を傾げて君は
いい匂いだよね。
と言った
私は今日も眠いと言いながら学校へ向かう
ローファーでかかとを鳴らし
セーラー服の襞を揺らし
すっかり馴染んだセーターを着て
猫背になり寒さをしのぎ
スカートは短い
そして明日も眠いと言いながら学校へ向かう
ローファーでかかとを鳴らし
セーラー服の襞を揺らし
すっかり馴染んだセーターを着て
猫背になり寒さをしのぎ
そしてやっぱり
スカートは短い
肺に巣食う真っ赤な病
眠気をさそう熱い体温
ぼくはこのいのちの延長線上で きっと
きみをふかく傷つけてしまう
たとえば きみがぼくから目をそらさないのは
窓のそとで桜が咲いているからかもしれない
ねえ、ぼくはうまく笑えたかな
きっとぎこちなかっただろうなあ
きみはぼくをいつも買いかぶってくれるけど
ぼくは魔法使いでもなんでもないよ
ハッピーエンドがだいすきなきみに
つらい道を選ばせてしまうと思う
だから できるだけたくさんの思い出をあげよう
きみのすべてをぼくでいっぱいにしよう
いつか流すであろうきみの涙が
どうか少しでもあたたかいものでありますように
今の僕は、「今」と「過去」しか知らない。
だけど未来の僕は、今の僕にとっての「未来」も知っているし、この瞬間の「今」も知っている。そしてもちろん、「過去」も知っている。
だからこそ、今この瞬間を無駄にしない事が大事だ。
どんな未来が待っているかは、今の僕次第だ。
すぐに何処かへ行くものだって、
あなたは言うけれど、
それなら僕は追いかけよう。
逃げてく幸せを。
あの頃の僕は何を追いかけてたのかな
何を思って笑って
何を思って泣いたのかな
今の僕は忘れた訳なんかじゃない
きっと忘れてなんかいない
心の奥の奥の
大切な箱の中にしまっただけだ
君のキラキラした笑顔も
ホットココアと一緒にぐるぐる混ぜた