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うつつ。

くしゃみをひとつ、
そんな季節

おろしたてのノートの隅に
落書きをして

サボれもしない日常に
ピリオドを打つ勇気はないの

瞬きをひとつ、
夢うつつ

大きな水槽を
泳ぐ夢をみる

逃げも隠れもしないから
今だけ自由に泳がせて

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人になりたかった

溢れた感情には鎖を付けてしまえ
涙腺なんて切ってしまえ
開く口には針を通してしまえ

そう願ったのはもう10年前

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天使の形

黒を踏みつけて白を奪った
そうして見つけた秘密の天地へ
肩甲骨を羽にして、君は行く
振り返って僕を見て、君は行く
夜更けの静けさじゃ包めないものもあるように
震える瞳孔、私じゃないってきっと、わかっていた
水面の波紋が足もとを揺らして
呼吸さえ阻むようなベランダで
君の素足を見ていただけ、
君の素足を見ていただけ、なにもできなかった
白も霞む夜の中へ
両手の体温残して、君は行く
振り返って僕を見て、君は行く

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きみ

きみに出逢って

私は随分

涙もろくなったみたい

でも辛い訳じゃない

きみを嫌いな訳でもないし

今は幸せなのにな

例えば夜にさ

寝る前とかにさ

目を瞑ると

きみが頭の中にぽかんと浮かんでくるんだよ

きみが 好きと言ってくれたら

涙が止まらなくなるよ

人を好きになるって要するに

こう言うことかな    なんて

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バイク通学

寂しくなんかないよ

一緒にいられる時間は少なくなるけど

バイクの鍵に付いてるキーホルダーが

毎日一緒だもんな

絶対ケガなんかすんなよ

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ai鍵 no6/last(ポエムだけど少し小説っぽく続けていきます!)

少女パート

きっと神様は最後にいい夢を見せてくれているんだろう
そうじゃないとあなたに会えるわけがない
引き出しを閉じてしまったら私は彼のことを忘れてしまうから
神様は最後に私にも目をかけてくれたようだ

そうなのならば
せめて最後には言わないと
「あなたのことが好きです。」
「はい?」あなたに聞き返される
「いえ。」やっぱり言えるわけ無いじゃん

ガチャッ

「先程なんと言ったんですか?」目の前の男の人に聞かれる
少し眩しくて顔が見えない

「ごめんなさい。」
この人知っているのに、大切なのに、思い出せない
何回目なんだろう、この気持ち
でも、この気持ちに付ける名前は一つも思いつかない
「どちらさまですか。」
またそう口にしてしまう

fin

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忘却

大切だったものは
一年経って二年経って
大切じゃなくなった
確かに存在したはずの
ソレを慈しむ気持ちは
どこか遠くへ
だから今大切なものは
一年経って二年経って
大切じゃなくなるだろう
そして一年経って二年経てば
同じようにまた大切なものが出来るだろう

それをわかっていて
それでも大切なものを
作ってしまうのが
たまらなく寂しいのだ

そう言って君は笑った
その笑顔さえも私は忘れてしまうのだろう

だからなんだというのだ
どうせ忘れてしまうのならば
どこかに置いてきた心は
朝見た夢が思い出せないように
何か足りない、だけで済んでしまうんだよ

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 昔、あるところに、おじいさんとおばあさんがいた。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川に洗濯に行った。昔の川はきれいだった。おばあさんが洗濯をしていると、川上から大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてきた。ところでこのどんぶらこというフレーズを最初に使ったのは誰なのだろう。絶妙だ。おばあさんは桃を家に持ち帰り、おじいさんと食べた。桃はあまり美味しくなかった。桃を食べ終えるとおじいさんはおばあさんに、愛してるよ。と言った。おばあさんは、いつものようにきき流した。六〇過ぎて旦那に愛されているなんていうのは嫁にとってストレスでしかない。年をとると男性は依存的になる。何もできない小さな子供に愛されているようなものだ。これでは疲れてしまうだけだ。自分の生んだ子どもと違い無償の愛は注げないわけだし。

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キャンパス

真っ白なキャンパスに
なにを描けば
素敵な明日になるだろう?
綺麗な色をたくさん塗れば
綺麗な明日が来るのかな、、
たくさんの色を塗って
そうして真っ黒に染まったキャンパスは
もう白には戻らないから
そのまま。真っ白のまま。
屋根裏部屋にでも置いておこう。

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月の金曜日

ちょっと大人ぶって、
ピアスとジンジャーエール買って、
夜空に浮かぶ三日月を見た。
最近、自由になった気がして、
そうでないと思う自分も何処かにいて、
最近、話題のバンドを聴いて…………。
只、それだけ。

街はお洒落な光に照らされて、
今日も夜を流れてく。
バイト帰りの私は、その中を走っていく。
私はここにいて、
でも、何時しか何処かへ行くんだろうな。
でも、未だ
最終バスは来てないわけで。

暗い部屋で
電気も着けずに考えた。
自分の事とか、
将来の事とか、勉強の事とか。
途中で眠くなって、ベッドに入った。
月は私を見つめていた。
いつもの様に、いつもの場所で。