笑ってる 君が好き 真剣な 君が好き
心配してる 君が好き 緊張してる 君が好き
怒ってる 君が好き 悩んでる 君が好き
どんな時でも僕は君が好き それで良いと思ってた
今までの恋はそれで良かった でも、なんでだろう
君を想えば想うほど 君に嫌われてる気がして
君がどんどん 僕を嫌いになっていってる気がして
君がイケメンだって言ってる人には嫉妬するし
君が他校の男子とSNOWとってるとなんかモヤモヤする
だって、今まで僕と君でSNOWとったことないし
あんなに楽しそうに話してくれないし
あんなに、女子の顔を作ったりしてくれない
君にとって僕は友達以下?部活が同じクラスメイト?
って考えるだけでしんどくなる
最近、僕の前で笑顔の数が減った。気がする。
最近、リップが少し濃くなったのは誰のため?
最近、怒ってる姿が多いのは僕に怒ってるの?
僕は、君の関係者になりたい。
もっと君と関わりたい。もっと君を知りたい。
もっと君の悩みが聞きたい。信用してほしい。
これ以上僕が君を好きになったら壊れてしまいそう
君も僕の事を好きになってほしい
なんて、夜中にこんな女々しい詩なんて書いてたらそりゃ男として見てもらえなくて当然だわな
木の匂いがする
暖かい部屋
音のない場所
動かない機械
「夜の学校が怖い理由って
昼と夜のギャップが大きいからだと思うんだ
子どもの声がうるさい昼と
物音ひとつしない夜の」
やや大きめのセーターと
やっと音の宿ったアンプに
私は彼女の言葉を
思い出したのだった
ほんとはフラれて
自分の中にも諦めがついてたはずなのに
先輩の笑ってるところを見ちゃうと
安心してる自分がいる。
勝手に好きになってていいですか?
捌いた魚が皿の上
跳ねました跳ね回りました
断頭直後の鶏が
跳ねました跳ね回りました
どっか行きたいんだろね
どっかがあるんだろうね
魚にも鶏にも
自分の帰れる場所が
誰かに会いたいのかもね
誰かがいるんだろうね?
どいつもこいつも
失いたくない者ってやつが
捌いた魚が皿の上
泳ごうとあがき続けます
断頭直後の鶏が
走ります逃げ回りました
魚は醤油に泳いで
鶏はオーブンに辿り着き
「頂きます。」
をよく聞きました
誰の言葉も、今の僕には響かない。
どれだけ一生懸命言われても。
僕の心には届かない
尊敬する親の話も響かない、
労るべき老人の話も
偉大な政治家さんも
芸人も、俳優、お医者、先輩も
昔の偉い人、期待のニューエース、稀代のヒーロー、スポーツ選手、課長、部長、社長
僕が今思うこと、何よりも思うこと、言い訳より、反論より、昨日のことや明日のことより、真っ先に
僕が今思うこと、強く思うこと、ムカつくとか、腹立つとか、そんな事じゃ全然ないのさ、
君の事、君の事、君の事を思ってる
如何なる台詞も、今の僕には響かない。
どれだけ感動的なシーンでも。
僕の心は揺るがない。
尊敬する親の気持ちも知りたくない
労るべき玄人の教えも
偉大な実業家さんも
天才も、英雄、スーパーマン、救世主
昔の凄いこと、ネットのトップニュース、時代のニューウェーブ、大人気店、区長、市長、村長、
僕が今したいこと、何よりもしたいこと、楯突くより、口答えより、ぶん殴るとか、壊すことより、真っ先に
僕が今したいこと、いつだってしたいこと、正拳突き、張り手、膝蹴り、そんな事じゃ全然ないのさ、
君にあいたい、君にあいたい、君にあいたいんだいつでも。
関係ない訳じゃない、必要ない訳じゃない、目を向けなきゃ、耳を傾けなきゃ、
わかってるつーの!
好きなだけ暴れられない、好きなだけ泣き喚けない、好きなだけ好きでいられない、好きで好きでたまらない
僕が今思うこと、何よりも思うこと、言い訳より、反論より、昨日のことや明日のことより、真っ先に
僕が今思うこと、強く思うこと、ムカつくとか、腹立つとか、そんな事じゃ全然ないのさ、
君の事、君の事、君の事を思ってる
最初に会った時から何か感じてた
この人は私に
大切な何かをくれる人だって
舞台の上にいる貴方は
普段の冴えない貴方じゃなくて
照明なんかより眩しくて
目線が貴方にしかいかないぐらい
他の人なんてどうでもいいくらい
イキイキしてた
そんな貴方を目で追いはじめたのは
いつのことだったか?
もっと話したい
もっと触れたい
名前を呼ぶその声も
その一つ一つの仕草も
全部全部私だけのものにしたい
そう思った
これが恋だと気づくには遅すぎた
いや、出逢うのが遅かった
もっと早く出逢って
もっと早く気づいてたら
なんて後悔だけが残る
伝えられずに残した思いが膨らみ
貴方との関係はなくなっていく
ああ、いつも伝えられない
好きの一言が貴方に言えたなら
私はきっとこんなに苦しくて
辛い思いをすることなんて
なかったはずなのにね
春が過ぎて夏が来る
秋が終われば冬が来て
次の春にはもう貴方は
私と違う世界に行ってしまうのね
それまでに伝えられないかな
私の気持ち
テレパシーでも何でもいいや
取り敢えず貴方へ
思いよ届け
傘をもつその手つきがすき
湿気によわいくるくるの髪がすき
濡れた花にキスするくちびるがすき
レインブーツで駆ける足がすき
ぎこちなくぼくを抱く腕がすき
びしょびしょになってる右肩がすき
かき消えてしまうやわい声がすき
なあに?って寄ってくる耳がすき
雨の似合うきみがすき
きみが、きみがすき
汗と香水だか洗剤だかが混ざった甘酸っぱいにおいをさせた若い女が隣に座った。デニムのショートパンツから、むちっとした脚が伸びていた。トーストをむしゃむしゃやりながら、英語のテキストを開いた。たまに、音読した。
俺は前世、女だった。まあまあの、いい女だったと思う。だが男運が悪く、過去を振り返っていつもくよくよくよくよしていた。そのせいで、転生してしまった。べつに生まれ変わりたかったわけではなかったのに。
過去を振り返ってくよくよしないのは難しい。記憶力と、ものごとをつなげて考える能力がある以上、たらればの妄想は止められない。振り返らないための特効薬はない。
「過去も含めてあなたです」
隣の女がつぶやいた。
いつものコーヒーショップに入った。清楚な感じの店員はいなかった。アイスティーとサンドを注文して、リーダーらしき女性店員の顔を眺めた。清楚ではなかったが、美しかった。多分写真に撮ったらそうでもないのだろう。フォトジェニックな美しさではない。人間は静止した像ではなく連続体として人物を認識している。写真に写っているのが本当の姿なのに写真写りが悪いという印象を持つのはそのためだ。
ひとの容姿はしょっちゅう観察しているのに、わたしは化粧さえしていない。ファッション誌は読むが、現にいまも持っているが、洋服もあまり持っていない。ひとを不快にさせない程度の身づくろいができていればいい。人間というのは身体という牢獄にとらわれた囚人なのだ。牢獄から少しでも自由になりたかったら見た目など気にしないことだ。
隣のテーブルで、若づくりの四十代だか老けた三十代だか世代がよくわからない女性二人が盛り上がっている。
「……でね。悩んでるの」
「悩むことないよう」
「悩むって」
「贅沢な悩みだよ」
「そっかなー。でも悩んでるの」
「んー。それで、悩みから解放されたいと」
「そうそう」
「悩みから解放される唯一の方法は、すべては自分に非があると認めること」
沈黙。
会話を切らせたくなかったら結論を出さないことだ。女性同士の会話は、結論を出さないゲームなのだから。会話のための会話。女性というのはそんな無間地獄を生きているのだ。
「……でね。彼が、お前やっぱりB型だなって……血液型気にするのって日本人だけなんだって。どうしてなのかなー」
「理由は様々だが、ベースにあるのは、日本にはA、B、O、ABの血液型がすべて存在しているから。北米はAとOがほとんど。南米はOしかいない」
沈黙。
「じゃあ、そろそろ行くね」
「うん。じゃあまたね」