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終末

街中に木霊する
最後の号令の確かさに
木々も雲も揺れている

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電車

初めて帰ったあの電車
キミと二人で帰ったあの電車
同じクラスということと
偶然帰る時間が重なって
一緒に帰ったのは始まりで

それから帰る時間が重なって
一緒に帰っていったよね
また一緒だねって言えばいいのに
それがなぜか言えなくて
キミに気づかないふりして通り過ぎた

それでも脳裏の端には君がいて
明日は一緒に帰ろうと決めたから
今日は言おうか「また明日」

気づけば出会って三か月
君と帰ることが楽しみで
偶然という名の必然で
いつもの駅に向かうよ
キミと一緒に帰るため

着いたらやっぱり君がいて
「まただね」と言わなくなったのはいつからか
テストとか恋バナとかをしながら
帰る電車をキミと待つ

今日は君がいなかった
一人で帰るのは久々で
イヤホン耳に詰めて電車に乗った

何か満たされない電車の中
窓越しの景色も変わらない
ふいに横をむいて見えたのは
キミではない別の人

その時に気づいたんだ
キミがどこか特別な存在だということを
恋かまたは違う感情か

特別な気持ちに気づいても
それがあなたにバレない様に
明日も言えたらいいな
二人の別れ言葉の「また明日」

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初日

初めまして

言葉にすれば 全部全部 消えて 生きました

私の心は いつも 1人

走った 転けた 痛いなあ

黒い雲が 雨と一緒に やってきて

心まで 雨を降らせました

どうしたら 心 まで 見えますか

かさぶたの 後を 気にしながら

ちょっと気取って 歩いて みました

虹が見えました

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バクテリア

「人類だってバクテリアから進化したものだ。バクテリアにだって意思はある。人間の意思はバクテリアの延長だ。それを自動機械ととらえるかどうとらえるかは自分しだい。バクテリアの記憶も脳の記憶も筋細胞などの記憶も同じものなのだ」
「君がそのバクテリアなのだ」
 だそうだ。

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嗚呼、何処へ青春

遠回りして気づいた
ここにはなにも無いと
その答え一つが欲しかっただけなんだ

時間を割きすぎだと人には言われたが
それでも構わないと思えたよ

シンプルなものに限って
すぐ手に入りはしないんだと
少しの衝撃で汚れやひびが入ってしまうこと
すべてを悟っては後ずさりしてしまって
誤字脱字なメッセージだけがバグのように残る

身に染みた思い出はずっと残っていて
忘れることなどなくずっと心に刻まれる
嗚呼、何処へ青春
この日々を思い出して笑えるように

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嫌いになれない

なぜだろう嫌いになれないね
嫌なところを書き出そうとしても出てこない
第1印象のステキな笑顔とキラキラした目が浮かぶだけ
嫌いになれないよ
きっとあなたが嫌いな他の人もそうだといいな

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記憶

上から差す光だけを頼りにザングースのザンは、長く長くどこまでも続いているように思える白い階段を登っていた。

そうして、たどりついた白いドア。

ドアノブの下には小さな鍵を入れる鍵穴の金具が取り付けられていた。

ザンはその鍵穴に入る鍵を持ってはいなかった。

しかし、なぜかこのドアをみた時、鍵なんてなくても開けることができるという確信づいたものが胸の中でうずいていた。

前にここに来た記憶なんて、ひとつもないのに、そう思えたのだ。

ザンは、まるでいつもそのドアの向こうに行く常連のようにドアノブを回すと、一度も行ったことのないドアの向こうにある白い壁と質素な茶色い絨毯に海の覗く小さな縦長の窓のある部屋に、すべるように入っていった。

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ピーマン

 子どもはピーマンが嫌いである。少なくとも食べていきなり好きになった人はいないだろう。なぜなら子どもの腸内にはまだ野菜のアルカロイドを分解する菌が育っていないからである。野菜の苦味は毒素と考えてよい。もちろん野菜を食べることで育つ。母乳の影響もあるだろうが。
 子どもに好き嫌いをしてはいけないというが、そもそも日本人の腸はピーマンなど外来の野菜を分解するのに向いていない。ピーマンやほうれん草が嫌いな子どもがいても蕪が嫌いな子どもはあまりいないだろう。トマトも野生種に近いような酸味の強い種が敬遠され甘い物が志向されてきたのは日本人に合うからである。
 ピーマンのような凶暴な文化を取り入れなければ大人になれないのが現代社会である。メタファーとしてのピーマンを、わたしは食べることができたのだろうか。

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今日も月が綺麗ですね

何処にも居場所が泣(無)く、
いつも独りだった
家族、友人にも見放された私を
貴方だけは見棄てなかった
いつか二人で話した時、

私は貴方に

『いつか貴方と別れが来るだろう。
今の私達の恋愛は一時の感情に過ぎず、
高校生で始まった恋愛は続くものではない。』

と冷たく言った。
今まで信じてきた人に裏切られてばかりで、人を信じれず、
心がササクレている時だった。

なのに貴方は、私の言葉を最後まで聞いてくれて、
涙ながらに

『今の君が俺の言葉を信じてくれないとしても
俺は何度も伝えるよ。俺は一生君から
離れるようなことはしない。ずっと傍に居て、
君を護り続けるよ。君だけを一生愛し続けるよ。
だって、こんな俺に優しくしてくれたのは、
君が初めてなんだから…たとえ君が変わってしまっても
君がどんな状況に居たとしても…俺はいつも君だけを想い続けるよ…』

そう、言ってくれた…
私はすごく嬉しかった。
そして、初めて…人を本気で愛せるようになった



付き合い始めて五ヶ月が経つ。
でも、『好き』という想いは変わらないと思う。
これからもずっと傍に居て、支えてあげたいと思う
今日この頃です。そして、



今日も月が綺麗ですね


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こんな世界だからこそ生きていく意味

目の前がクラクラして
ワラワはいつから逃げ出すようになったのか
周りとある程度の距離を取るようになったのか
いつの間にご飯の味が分からなくなったのか
周りの景色が色褪せてきたのか

物事一つにおいて
不安や心配がワラワの体の上に
重く鈍くのしかかり
息が出来ず 頭も打ち付けるように痛くなる

そんな時ワラワは酷く悲しく鬱になる

昔のトラウマが頭から離れない
私はただそれだけで
1歩も踏み出せなくなるのだ

ただ怖いだけなのだ
怖がって足がすくんで止まっていても
何も始まらない


ここから始めよう
新しい自分だけの理想絵図を
続けていこう


たった1度の人生なんだから

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即興詩。



み て い た


きみが出てきたのに
忘れてしまったぼくは



一 の罰当たりだ
       な
       ん
       て、

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何も知らない君は僕に試行錯誤する

これからの事を思うと不安にかられる
これまでの事が僕を大きくしている

確かに間違いではないけど
比例して少しずつ石橋を叩くようになる

叩きすぎて壊さぬように
橋を渡ることを忘れてしまわぬように

僕がいる…気づいてくれよ

この声が枯れるまで
なんて言わないから君の少し斜め前で手を引いていたいんだ
この涙が枯れるまで
その前に僕は君の遮るものをとっぱらう事に時間を割くよ