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思記

名前があるから私なのか
私がいるから名前があるのか

もし私の記憶が無くなって
私の身体だけ残ってしまったら
それは私なのだろうか

その身体に
私じゃない名前がつけられたなら
もう私じゃなくなるのだろうか

名前が無くとも
記憶が無くとも
私だ。
なんて言いきれやしない

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S

どうしようもなく浮遊感
喉から本音が抜け出しそう
口からお腹まで酸素が一直線、それくらい空っぽ
眠れないから羊を数えているけど
ベットから落ちる直下降
詰め込んだ理でどれくらいの君が救えるの
どうしようもなく嗚咽感
涙だけが栄養を垂れ流す
食べても食べても足りないくらい
溺れて息もできないくらい
絶え間なく
明日なんて、24時間しかないくせに僕を苦しめている
どうしようもなくて目を瞑っていた
どうしようもなくもないのかもだけれど
どうしようもなく脱力感
ぶらぶらの手足が操り人形みたいに
転がった床はとても冷たい
そうか、空は飛べないままだったのか

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カーテンコール。

触れた、優しい手は
これから先にはないと知って

無条件で愛してもらった時間を
それぞれの身体の中に閉じ込めた

笑うと細くなるその目も
長い睫毛も
わたしの名前を呼ぶために動いた唇も

全部が、
心にひりひり痛む爪跡を残したことを
きっと貴方は知らないんだね


大人になったその掌で
貴方が抱きしめるものが

どうか、
嘘偽りのない幸せでありますように。

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うたうたいの独り言

登り始めの東の月が

美しさに満ちた満月。

あまりに綺麗すぎて、

僕は泣いた。

消える寸前の西の太陽が

悲しさに落ちた落陽。

あまりに儚さすぎて、

君は笑った。

僕らは背中合わせのまま、

存在と認識は違うことを知った。

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それ位が.......

起きて
食べて
登校して
殺されかけて
食べて
死にかけて
部活して
下校して
食べて
寝る
いつも同じことの繰り返し
退屈な毎日の繰り返し
でも、
退屈なのが良い、それ位が丁度いい

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クラリネット

ただ温かいその音に
何度助けられただろう
何度元気付けられただろう
クラリネットだけじゃない
フルートの高くて
母のような優しい音
トランペットの
元気な少年のような音
バイオリンの
優雅で気高い音
コントラバスの
重たいけど力強い音
エレキギターの
変幻自在で自由な音
全ての音が意味を持つ
全ての楽器に意味がある
必要だから存在する
意味の無い必要のない人間はいない
何か意味があるから生きている
その何かを探す為に生きている
死ぬ必要は無い

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悲しみがあるから喜ぶことができて
嫌いになるから好きにもなれて
泣くことができるから笑うこともできる

そんな単純で複雑な感情を
僕たちは消せはしないんだ

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はじまる

まだ肌寒いバス停のベンチ、野良猫に手招くも失敗
君の長い髪、そろそろ切ったらどう?そっちでは変でもないのか?

君のギターの音、懐かしくなったな。会いたくなるのも実際。
そっちではどんな楽器屋があるんだ?君は今何を歌ってるんだ?

まぁとにかく僕らは生きてる。はじまる世界で、君の歌をまだ歌いたい。


結局「愛」と言うならしょうがなくて黙るしかなくて
Iとyouなら起こせる奇跡まだ残ってたの
に、
早すぎたさよならをまだ覚えてる。今は僕らが主役やるしかない。


白い息登る春上旬のベンチ、ぼやけたフィルターがかかったような
僕の長い髪、クルクルと撫でて、マフラーに顔を埋める

まぁとにかく僕らは生きてる。はじまる世界で、君の分までやってやる

結局「愛」と言うならしょうがなくて黙るしかなくて
Iとyouなら起こせる奇跡まだ残ってたの
に、
早すぎたさよならをまだ覚えてる。今も僕らは生きるしかない。


カバンには重たい荷物と君の思い出、そして、あの日書いた歌詞にのせたメロディ。今も尚鳴り続けるよ


結局「愛」と言うならしょうがなくて黙るしかなくて
Iとyouなら起こせる奇跡まだ残ってたの
に、
早すぎたさよならをまだ覚えてる。今も僕らは生きるしかない。
今を僕らは生きるしかない

はじまる世界で

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キラキラ輝いている宝石を見て
そんなものバカにしている石ころ

誰か拾われることを密かに考えている
自分の居場所までひたすら流され続ける
流されてどんどん削られていく

ないがしろにされながら
ひたすら自分を守るために固くなっていく
自分だけの光り方を求めて