今日から8月ですね。
カレンダーはもうめくられて、7月は過ぎ去ったけど、俺の記憶には確かにある。
過ぎていっても、心に居座り続けること。
一度見えなくなっても、新月が満月になるように、また頭の中にやってくる。
そんな7月だった。
さて、8月はどんな一月になるんでしょうか?
忘れたくない思い出が、いっぱい出来たら…
まだ、始まったばかり。
いつかは消えるよ
僕も 君も 海も 空も
星も 花火も
それは救いのようでいて
必ず 叶うよ
脳に電極を突き刺して
悦楽をただただ味わいたい
無味無臭の欲望
生きるとは?
同じような毎日がひたすら続いている時だけは
時間から取り残されるような気分も
時間に押しつぶされるような気分も
感じずにいられた
絵に描いたような幸せは ほんの少し退屈で
僕の脳には耐え難かった
神様とにかく五感に刺激を もっと強いのを ダースでくれ
今度があればもっと上手くやりたいことばかりだけど
上手くやれる気は特にしないな
どうあれ僕は僕になっていたって気がするよ
通りすがる子供たち
ちらちら光る欲望の美しかったこと
嘘で埋め立てられた世界を蹴散らしていけよ
出来れば誰かに止めて欲しいけど
受け容れるほかにないよな
明日が来なければと思わなかった日はないよ
夜の海がささやかに光る
ちらちらと光る
子供たちが砂の城を崩して遊ぶ
無邪気に遊ぶ
バチバチ光る電極を 男はじっと眺めている
手に持って眺めている
子どものころ
台風が来ると
わくわくしたよね
大人になったいまでも
わくわくするけど
彼女はそう言ってアイスティーを飲んだ
子どもは被害が予想できないからな
と俺は大人のふりをして言ったが
本当はいまでもわくわくしているのだ
台風は
上手いことそれて
空は晴れた
台風のおかげで
バイト終わりの彼女と小一時間話せた
都会に出て
努力すれば未来はひらけると
頑張っていたら
そんなに眉間にしわを寄せてたら幸せ逃げちゃうよ
と言って
ラテをサービスしてくれた彼女
そんなことをふと思い出してかみしめているうちに
軽やかな足どりで地下道に消えた
見送らせることもなく
もう8月
あっという間だな
ここまでの人生振り返ってもあっという間だったからこれからの人生もあっという間なんだろうな
だからやりたいことはやっとかないと
後悔しないように
でもやっぱりいつも後悔するんだよな
でもだからこそ人生はおもしろいんだ
好きに生きろ
お前の人生だ
私の好きなものが君の好きなものになった
君の好きなものは私の好きなものになった
私の口癖が君の口癖になった
君の口癖は私の口癖になった
私の嫌いなものが君の嫌いなものになり
君の嫌いなものは私の嫌いなものになった
何故かお互い似てきたね
なんて笑い合えるこの日々はどれ程幸せだろうか。
もともと似ているところが更に似てきて
似ていなかったところまで似てきて。
そばにいるとはこういうことなんだろうか
なんて考えてしまうんだよな。
「まってよ!」
反論するのはパプリエールだ。
「なにが起こっているの!?パパもお兄ちゃんもなにしているの!?またパプリのことおいていくの!?」
彼は抱き締める。ほんの一瞬、強く抱き締めた。パプリエールの体が強張ったのを感じ、すぐに体を離す。
「ここは危ない。とりあえずすぐに出てください。」
「お兄ちゃ「パプリ。」
語気を強められ、パプリエールは目を伏せた。こうしている間にも、神殿の崩れる音は止まない。彼と同じように、中央から弾き出された者もいるだろう。
パプリエールが何も言わなくなったのを確認し、頭をくしゃっと撫でた。そして彼は彼女を見上げる。
「ジュリア、ふたりのことは任せます。」
彼女,ジュリアは納得のいかない顔をしている。
「エレンじゃなくていいの?」
「こんな状態なら隠れても無駄ですし。」
「ジュリアの性格知ってるでしょ?」
「今は性格は求めてませんから。」
彼は立ち上がる。一瞬痛みで顔をしかめた。
誰にも気づかれないまま
僕は独り過ごしていくんだと
思っていたあの頃
思えば君も同じように泣きそうな顔して独り歩いてたね
僕らの出会いはもしかして
そこでもう始まってたのか
Thank You Friend
君がいる日々は 暗い僕の毎日を照らす光だった
僕も君の光になれてたか分からないけど
今までもこれからも
ありがとう
A「いつもと変わらないな~、今年の夏休みも」
A「こんなんじゃ大人になっても変わんないな」
B「先のことなんて分からないだろ?」
B「先のことを勝手に自分で決めつけて諦める奴
大嫌いなんだよな~。」
A「でも世の中才能じゃないの?」
B「そういうことを言う奴って大体努力しない
んだよな~。」
B「ひょっとしてみんな平均的だと思ってる?」
A「みんな普通じゃん。」
B「お前本当バカだな~。」
B「特別なことを何か一つすればそれだけで特別
な存在になれるんだぜ?」
B「何で皆気付かないのか不思議でしょうがない
な。」
鳴き止んだ蝉がじっと隠れる午さがり
じりじりと焦がされるような、夏休みだ。
何度目かの卒業だなんて、云ってみた処で
ぼくはなにも変わりはしないから、
小さな声で呟いて、またね
(しばらく、夏休みをもらいます。)
(きっとまた戻ってくるから心配しないでね)
綺麗な色が交わる光
周りは楽しそうな歓声が響く中ふと横見ると君の影
綺麗だねって微笑むこの時一生続け
彼こそが、少女パプリエールが兄と呼ぶ人物。
「パプリ……!?なぜこんなところに!?
っ……!」
お兄ちゃん、そう呼ばれた彼は、痛みに顔を歪ませた。そして、ただでさえ白いその顔を、パプリエールの横にいる少年エルーナを見て、軽く青くした。
「君はっ……!」
中央では再び大きな音がする。
彼はばっと振り返り、ある女性の名を呼んだ。
「僕の姉ちゃんの名前だ……。」
この爆音の中で、常識的に届くはずのない声は、確かに届いたらしい。彼よりはだいぶ身長の低い、可愛らしい女性。パプリエールより10個ほど年上でありそうだが、女性というよりは少女という方が似合うような彼女は、肩で息をしながら、飛んできた。物理的に飛んできたのだ、黒翼を操って。
「姉ちゃん……。」
彼女は、エルーナと同じ真っ黒な瞳を、これでもかというほど丸くしている。エルーナとは似ても似つかない金の髪は乱れていた。
「なんで……。」
彼女が問いかけるのは白髪の彼。彼は、首を振ることで応える。
「わかりません。とりあえず、ふたりのことを神殿から出してほしい。」