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どこまでも

この世界は整然としているようで、どこか歪んでいる。

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気づいてよ。

私はもう、居ないんだよ。

君からの手紙。
空想に囚われていたのは僕だった
君の笑顔は呪いに変わる
僕の心を離さない

君はもう、

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look for

愛してるからこそ、愛してるという言葉じゃ
僕の気持ちを表せない
弱虫な僕を嫌いになったのかもしれない
手を伸ばした先に君はもう居なかった


この前みたいに僕の名前を呼んでくれるんでしょ?
今君が想っている人が僕じゃなくても
僕はこうして君の名前を呼びながら走っている

探さなきゃ、探さなきゃ
探さないともう君に会えない気がして
涙が出てくるから
また弱虫な僕を怒ってよ

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LOST MEMORIES 410

*

目の前で小指を立てられた。
「な、に……?」
思わず聞き返すと、目の前の女性は儚げに微笑む。
「指切りよ。」
「ゆび、きり?」
「そう、指切り。」
少女の手をそっと掴み、優しく小指を絡ませる。
「約束ってこと。」
絡められた小指をまっすぐ見つめる少女は、約束という言葉を反芻する。
「どうか、生きて。この子を、独りにしないで。」
あまりにも震えた声で言われるから、少女はこくりと頷き、小指にきゅっと力を加えた。

*

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Only You

疲れた身体を癒すには
浅い眠りを何度も繰り返すより
君の姿を一瞬でも
この目に映すほうが効果的

眠れない夜を迎えに行く日々
理想と現実を行き来する
君の存在が
時にあたしを苦しめる

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 あつい。










 蒼白の幽鬼。不自然に重く。
 冷たい筈が。



 風鈴と蝉の音。
 きっと中てられたのだ。



 あつい。



 冷たいのに、あつい。



 浅い呼吸で、手が死んでいる。
 そんな手だから。
 
 或いは背中を冷たい汗が伝うから。



 あついと、錯覚しているのか。



 本当は冷たい躰が。
 持ち上げようとすると、
 不自然に重くて、



 あつい。

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世界は

何者よりも優しくあり
何者よりも残酷である
優しさで溢れる世界も
残酷さで溢れる世界も
同じ人が住んでいる

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インスピレーション

皆さんどうもこんばんは。相も変わらぬmemento moriでございます。ふら~っと掲示板を眺めていると[すなふきん]さんの詩に「はッ!!!」としまして。では、お題です。


手紙に書かれていた一文。


シチュエーション、自由。文字数制限、無し。韻文、散文問いません。
なんだ、今日はいつもよりユルユルじゃない?(そんなこと無い)
タグは、「たった一言」でお願いします。
ではでは。memento moriでした。

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水葬

いつかずっとずっと昔のこと
この惑星 宇宙さえなにもなかったころ
無さえ存在しえなかったころ

そんな記憶にも満たないどこかに
いちど見たんだこのすべてを
同じこと幾度となく繰り返してきたような
でも瞬きをもうひとつしたら
なにもかも忘れてしまいそう
きっと忘れてしまったことさえ忘れてしまうから
この瞳孔にも映していないもの

揺らめく光と水のなかに葬られた私
永遠にこの静かな音のなか
生きていたことさえ曖昧に消えてゆく
水面の向こう側にいる人々の記憶からも
きっと消えてしまうのね悲しくはないけれど

胸に組んだ合掌を爪の端の端から
抗えないなにかが溶かしてゆくよう

さあその瞬きをひとつ
永遠に

なにも見えない聞こえないの
ここには無さえないから