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バタークッキー

バターがあったから砂糖と混ぜる。卵があったから少し君にあげる。アイスクリームは好きだけど、溶けすぎたら美味しくないから、と言ったいつかの夢すら遠くの空に落ちたのに、いつまでもふるっているの、白い鱗粉。冬が夏になるまでただ待っているだけの蝶かな。熱りもいつか冷めるよ、とまた声がする頃には、できているかな。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 1.ネクロマンサー ③

どうやら都市伝説は都市伝説のようだ。それに気付いて、思わず落胆する。
「…そもそも、何で”死に神”なんぞ探してんだよ」
そう言って、ネクロマンサーはわたしを睨む。
「それは…」
「それは?」
一瞬ためらったけれど、一つため息をついてから、わたしは吐き出すように言った。
「…殺してもらうためです」
「フン、なんなら、他にも方法はあるじゃねぇか」
うつむくわたしをネクロマンサーは鼻で笑う。
「自殺するのは怖いんですよ!」
「ってことは生きたいって意味じゃん」
ネクロマンサーは平坦な声で言う。なんだか彼女が恐ろしくなってきた。
「…何で死を願うんだよ」
ネクロマンサーの赤紫色の目が、じっとこちらを見つめる。言いたくないけどわたしは話すことにした。
「…生きてても意味がないもん」
その言葉を聞いて、ネクロマンサーは苦笑する。
「そもそも人間に、生命に、存在する意味はないよ。ただ、そこに在るだけ。でも、人間はいつの時代も、どんな場所でも、そういうことを気にするんだよ。だから神とか、宗教とか作ってすがったり、生き甲斐、とやらを探したりするんだよ」

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春風

春風に揺れる
僕の心、君の髪

かみひこうきは風と共に
僕の手を離れてしまった

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見せかけの平和は楽しいかい

お人好しのフリは楽しいかい

もうそろそろ気づけよ

☓☓ども

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LOST MEMORIES 418

コトンと目の前に、甘そうな佇まいのカップが置かれ、瑛瑠は長く息を吐いた。
「チャールズは相変わらずね。」
ありがとうとカップを手に取り、キャラメルマキアートに口をつける。
「私が過ごしやすい環境にいるということは、チャールズが私のことをよく見てくれているということだと思うけれど。」
少し困ったように微笑うチャールズは、瑛瑠のキャラメルマキアートに使ったエスプレッソを自分のカップへ注ぎ込む。
何も言わずに飲むチャールズに、瑛瑠はにっこりと笑顔を向ける。
「そうして言葉を一緒に流し込もうとしないで、私の会話に付き合ってよ。」
拒否権はなしね。
そんな瞳に、チャールズも瞳をゆらっとさせる。
「私で、お嬢さまを満足させられるでしょうか。」
甘やかに揺らめくその瞳に対抗するように、瑛瑠も柔らかく微笑む。
「満足させてみて。」

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なんのため?

今まで生きてきたなかで
心にため込んできたいろんなことが
形のないまま突然ふっと浮かんできて
それを言葉にして形にあらわすために
ここで書いている。

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キセの今日の振り返り

今日はどしゃぶりで昼休みにサッカーも
鬼ごっこも出来なかった。
私は雨はあまり好きではないんだけど、
私の好きな人が雨が好きと言っていて雨も悪くないかもと思った。結構私は単純なのかもしれない。

今から塾だ…。とりあえず頑張ってくる。

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幼なじんでない

気づけば丸5年
一言も交わしていない
気づいたのは今更で
何も未練とかはないけれど
私の後ろで自転車を飛ばす姿に
語りかけてる

好きか嫌いかと聞かれたら
好きでも嫌いでもない
そんな関係で今では構わない

私を含めて3人
何が何だか分からないまま
ばらばらになって
これから一週間と二日たったら
ますます離れ離れで
いいんだけど
寂しいし
切ないし
悔しい

そんなもんだ
と、割り切れない弱さが
私のどこかに巣食っているようです

この期に及んで
まだ言ってるのかって笑われますね
叱られるかな

でも、名前だけの幼なじみは
幼馴染んでない

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雨の日

雨の日の通学路。
君は傘をさして、俯いて、どこか寂しそうだった。
どうしたのか、何かあったのかって聞いても口をつぐんで何も言わずにいた。
いや、言えないのかもしれないな。
なぁ、あの日覚えてるか。
今日と同じであの日も雨だった。
あの日さ、嫌なことがあってかなりきつかった。
学校の階段降りて、下駄箱で君にあった。
その時、これってハンカチくれたよな。
きっと顔がぐしゃぐしゃだったからだな。
使ってて、オレンジ色の水玉のやつ。
何も言えなかったけど、すごく嬉しかった。
遅くなったけど、ありがとな。
あのとき、ひとりじゃねぇんだってすごく心強かった。
頑張れたのも君のおかげだ。
だから、何かあったら頼ってほしい。
ひとりで抱えるんじゃ、くるしいだろ。
無理にとは言わないから、少しずつでいい。
うん、今日、どこか遊びに行かないか。
ちょうど、テストも終わったしな。
なんか、美味しいケーキがあるカフェもあるらしいぞ。
それ、買ってやる。
まぁ、おれがたべたいだけだけど。
えっ意外か、結構甘党なんだがな。


よかった、少し元気出たみたいだな。
じゃあ、行こうぜ。
楽しみだな、

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もしもぼくが、

もしもぼくが猫なら、大好きな縁側での日向ぼっこがもっと楽しいかもしれない。
もしもぼくが鳥なら、あの青い空を飛んで大好きな人のところまで行けるかもしれない。
もしもぼくが馬なら、颯爽と走り抜けてかっこよくきめられるかもしれない。
もしもぼくが孔雀なら、その美しさを感じてわくわくどきどきしてるかもしれない。
、、とかなんとか考えてみたのです。