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おやすみ即興詩。

見慣れぬ天井、積まれた段ボール
きのう見つけた宇宙でくらす
ドアの向こうは知らぬ街
一つずつ封をしてきた生活感
布団いちまいだけの部屋
目を瞑れば、ひとり

(20年も引っ越しをしていないと云うのに、まるで引っ越してきたかのような部屋で眠ります。)

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言葉

その人は私に沢山アドバイスをくれる
言葉を私に向ける
でも、そこに感情はない
私を、私という特徴を持った物体としてしか見ていない
それがわかってしまってなんだか疲れる

感情を持った言葉は遠く離れていても届く
ラジオから、聞こえてきた声
「お前らイケてないなあ」
「何でこんな時間にラジオきいてんだよ」
その言葉は感情を持っていた
いじってきてるけど、それがあったかい

「大丈夫」
「全部、抱きしめてやるよ」
感情を私に向けてくれる
あったかくて、ここにいていいんだなあって
生きていけるかもしれないって
言葉通りほんとに抱きしめられてるみたいだ

今日もそうやって、言ってくれる人がいて
ほんとうに幸せ

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沈む夜

毎日勉強後に布団に潜る時
いつしか音楽や誰かの声がないと
眠れなくなっていた
「夢」だったことが「当たり前」になった

月明かりが差し込む青白い部屋で
ベットと共に沈む物思い

見てわかるほど 喉から血を吐きそうなほど
どくどく打っていた鼓動は今は穏やかで

少し寂しく感じた


夜の世界に沈むのも良いけれど

たまには恋という病気に堕ちて

深く沈む夜を 望んでしまう

夜明けで青白く染まった部屋を

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さくらのない人

君のこと ずっと一緒だよ
たとえ多少の 損をしたって
桜がなくっても 隣でいたいのよ

三拍子 ワルツですすむ
季節は変わり 夏の終わりも
悪くないでしょ 出会えるなら

あの時ついた嘘 茶色い髪の毛
黄色の葉っぱ 赤い雲
雨の降らない 季節に出会い
それでも雨は 冷たすぎるね

君のこと ずっと一緒だよ
たとえかつてを 覆しても
桜じゃなくっても 笑っていられるよ。

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レター

レターを書いてみたい
普通の手紙じゃないレターを書きたい

馬鹿な夢だと思うかもしれない
「お前には無理だ」
分かっている
大人にもなりきれない自分に
書ける言葉など
学が足りない自分に論じられるものなど
まだ無いに等しい


だけど、ゼロは不可能じゃない

倫理観は精一杯学んだつもりだ
勿論至らない点もあるけれど

知識欲に囚われず探求したいんだ


大好きな人を笑顔にさせる
その根本を作るんだ

大好きな花を大好きな人に届ける夢は
もう二度と 叶わないかもしれない

一部の狂信者によって廃れてしまったから

だけど立ち止まらず前を向くんだ


大好きな人に届けられなくても
あなたの大好きな人を笑顔にさせる


その根本を作るんだ

まだまだ未完成な"レター"で




○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
レター
速報論文のこと。コミュニケーションとも言う。
最新の研究結果を報告する短い論文。
速報性・新規性・独創性が重視される場合に使われやすい。まだまだ研究の余地はあるものの、自分の研究に一定の成果を示せた時などに出す未完成な論文。原著論文(普通の長い論文)に比べて査定期間(真偽・根拠などを調べる時間)が短く、現在進行形の研究が取り上げられるのが特徴。

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生きている間 罪を犯す 無意識の内に
知らぬ間に その罪は苦痛によって贖われる
自分は罪人かも知れない。彼女は罪人かも知れない
通りすがりの人ですら罪を犯したのかも知れない
一度の失敗が罪を呼び 一つの罪が人生を壊す
これは中々に面白い(個人的な感想)

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心の闇の声

気にいらない 気にいらない 気にいらない
相手を服従させ相手は自分の下などだと
分からせたい。自分は相手より上で何をしても
相手に何をやっても許されるのだと分からせたい
自分は世界で一番強く何百人何千人が相手でも
勝てる。自分の闘争の炎には負けるのだと
分からせたい。そう、心が語りかけてくる………

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燃えて燃えて散っていく

力の解放 それは闘争心に身を任せ。
ただ赴くまま闘争の炎を燃やし尽くすように
身体の限界を超え 心の限界を解き放ち 
痛みの限界を超え ただ相手を滅する
それだけを考え その為に日常生活全てを
闘争に注ぎ 性格をねじ曲げる 心が反対をしても
無視をし変える やがては灰になって消えていく

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どこにもいないみたい。

あなたが雨を降らせたひとに、
わたしは傘をさしていく。
雨にぬれないでほしいから、

でも、雨を降らせるあなたに渡す傘が見つからなくて
どうして雨を降らせるのかを、聞くこともしないで

あなたは自分にも軽率に雨を降らしていくね、
わたしは降らせないでって言うだけ。

雨をふらせるのも、傘をさすのも
相手のことを考えていなくて。ひとりよがりな願いで。