「…」
ネロが慌てふためく中、少女は何の事?と言わんばかりに首を傾げる。
「あー、あのな、コイツがちょうどお前の事話してて…」
耀平はその場を何とかしようと説明するが、少女は益々不思議そうな顔をする。
「うわーんどうしよぉぉぉ」
「とりあえず落ち着けネロ」
あわあわするネロを耀平がなだめていると、師郎は近くにあるイスをこちらに寄せてこう言った。
「…とりあえずお嬢さん、ここに座ったら?」
その途端、ネロも耀平も師郎の方に静かに目を向ける。
「うん」
少女はこくりとうなずいて、イスに座った。
ネロが先週話しかけた少女に出会ってから暫く。
わたし達は少女に色々と質問されていた。
先週なぜネロは彼女に話しかけたのか。
なぜ今その話をしていたのか。
そもそもわたし達はどういう集まりなのか、など。
わたし達は今の所常人である彼女に異能力の事を知られないようごまかしながら、頑張って説明していた。
「本当は、仲良くなりたいんだろ?」
師郎がそう尋ねると、ネロは黙ってうなずいた。
「でも、その子の”人間としての名前”もどこに住んでいるかも分からないし…」
どうしたらいいんだろ、とネロはうつむく。
わたし達4人もうーんと唸った。
「…」
すると黎が師郎の服の裾を引っ張った。
「?」
どうした黎、と師郎が隣に座る彼に目をやると、黎はわたしの方を指さした。
「え?」
わたし?とわたしは自分を指さすが、黎は黙って首を横に振る。
じゃあ何だろう、と思いながら後ろを見ると、休憩スペースの入り口に見覚えのある少女が立っていた。
「…え」
ネロがその少女を見て唖然とする。
というのも、その少女はネロが先週話しかけにいった少女だったからだ。
「な、な何で⁈」
ネロは思わず声を上げる。
「えっ、えっ、ウソぉ…」
どうしよう聞かれた?とネロは恥ずかしそうに手で顔を隠す。
自分の不甲斐なさに落ち込むときもあるけど、
そういう時のみんなの何気ない優しさが
僕を癒やしてくれたり、奮い立たせてくれたりする。
この大切な仲間をいつまでも大切にしたい!
深夜に課題をしている時、ふと想ったのでした。
リンネ「いやぁ、中々に長かったねぇ!やっと完結だよ!」
ミル「続きあるらしいですけどね。てか、『長かった』って、568歳の貴方が言うんですか。」
リンネ「おーっと、ちょっと黙り給え。それ以上言われると、私、君を杖で撲殺しかねないよ?」
ミル「やめてください本当に!ごめんなさい!」
リンネ「まぁ善いか、次は無いよ。」
ミル「はい...。」
リンネ「と言うか、よくこんなに続いたねぇ。『魔術師と派手な戦闘場面がかきたい!』って言うやたろうの欲望の塊から生まれた作品なのに。」
ミル「欲望の塊って...まぁ、だから続いたんじゃないですか?」
リンネ「おお、君も言うようになったね。」
ミル「ところで...何でやたろうさんは来てないんですか?」
リンネ「あ、あんな奴に敬称なんて付けなくて善いよ。やたろうなら、『糞真面目な堅い文になるし、そもそも後書き書く才能も根性もないので寝ます!』って。」
ミル「...それでよく小説書いてますね...。あと、何かどっかで似たような事言ってた気が...。」
リンネ「ま、いいんじゃない?本人はそれで善いみたいだし。」
ミル「そうですか...。」
リンネ「そんな訳で、続きが出る事になったよ!」
ミル「唐突ですね。」
リンネ「多分一月迄に出ると思うから、宜しくね!」
ミル「雑!」
「深夜の珈琲占い」にお付き合いくださった方々、有り難う御座います。また、この小説は「ぼくのわたしの主従関係」の企画参加で書かせていただきました。続編も、一月迄に執筆予定ですので、暫しお待ち下さい。沢山のレス、反応、有り難う御座いました。
これからも宜しくお願いします。
「占いをするのは善いですけど、朝、ちゃんと起きてくださいよ...。」
「...善処するよ...。」
絶対起きる気ないだろこの人。
やる気なさげな返事をしながら、彼女は飲み終えたコーヒーカップをソーサーにふせる。
「却説、どうなるかな...?」
「...当たるんですか?これ。」
「まぁね。真っ直ぐ当たった事はないけど...。」
真っ直ぐ当たるってなんだ。
彼女はふせていたカップをあける。
「...!」
「マスター?どうしたんですか?」
「明日は晴れるかな...?」
「そんな事⁈」
空には、真っ白な月が輝いていた。
〜to be continue〜
種枚さんがいたのは、突進する人影の上方数m。いきなり消えたように見えるほどの一瞬で、あの位置まで跳躍したっていうのか。
「そっちを狙うのかい。それは困るなァ……」
種枚さんが空中で回転し始める。
「……私と、やろうぜッ!」
そして回転の勢いを乗せ、高速で落下した種枚さんが、人影の肩の辺りを掠めるように着地する。一瞬遅れて無事だった側の人影の腕が、彼女の触れた肩関節から折れ砕けるように外れ、人影の本体は突進の勢いのままに倒れ込んだ。
しかし、人影はすぐに頭を僅かに持ち上げ、彼女のいるのとは反対側に、勢いをつけるように大きく真横に振り始めた。
(頭突き……ッ!)
そして注意する声をあげる間も無く、横振りの頭突きが直撃した、はずだった。
「……良いねェ」
種枚さんは頭突きを片手で軽々と受け止めていた。そして、
「『熱く』、なってきたァッ!」
空いた片手で逆に殴り飛ばしてしまったのだ。
嫌われたくないな
ちゃんとしなきゃ
いつも、間違い探し
でも正解ってなんだろ
どうしたら生きる意味を見つけられる?
きっと、答えはない
知ってるつもり
見つけたつもり
ずっと、迷子の女の子