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かくれんぼ

いつも君を探してしまう
けど、「僕下手くそなのかな」
見つけられない
不意に探すのをやめたとき
突然現れる君
パステル色の風に吹かれる
恥ずかしく心に咲く花
ダサく抱えたまま

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 19.チョウフウ ⑨

ヴァンピレスに遭遇してから暫く。
わたし、耀平、黎、師郎の4人は路地裏を走っていた。
「ここまで逃げれば大丈夫かな」
ある程度走った所で耀平がそう言って立ち止まる。
わたし達3人も足を止めた。
「多分ネクロマンサーが足止めできてると思うし」
まぁ今回も大丈夫だろ、と耀平は頭の後ろに両手を回す。
「…それにしても、今回の奴の襲撃は随分急だったな」
普段はもっと暗くなった頃にやるイメージがあるのに、と師郎は腕を組む。
「こんな真っ昼間にやるなんて…どういう風の吹き回しなんだか」
師郎がそう言うと、耀平はそりゃあこの間の腹いせだろ?と答える。
「”メドゥーサ”を奪えなくてムカついたからおれ達に襲いかかってきた、それだけだ」
耀平がそう言うと、師郎はま、そんなもんかとうなずいた。
わたしもふーんとうなずきながら何気なく空を見上げる。
上空には高い青空が広がっており、地面からは様々な建物が生えていて…
「?」
わたしはふとある事に気付く。

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あの日

ありがとうより素敵な言葉を探して、ありがとうと言えなかった私

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誰も傷つけずに生きていくと決めた
そのためにはわたしは傷ついても良いと思った
あなたを傷つけないための
あれはわたしにとっての「すべて」だった

初めて仮面をつけた言葉を発した
わたしの「すべて」は正しいことだと思った
あなたから返ってきた言葉は眩しく痛かった
あれは「嘘」なのだと気づいた

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ノート

大きな悲しみに立ち向かうべく私はあるノートを創りたい

そのノートに人の悲しみを書き出し
それを幸せに変える力があるというノート

そんなノートがあれば良いなぁ
そうすればこの世に悲しみなど無くなる

そうすればあの子が笑顔になれる

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少年少女色彩都市・某Edit. Agitation & Direction その⑤

タマモが怒りに任せてエベルソルを蹂躙していた頃、ロキは他のリプリゼントルがエベルソルの群れと交戦しているのには見向きもせず、脇をすり抜け戦場の目標地点に向かっていた。時折自分の下に流れてくるエベルソルの個体に難儀しながらも、ロキはようやく目当ての場所に到着した。
「ぬぼさん!」
エベルソルに取り囲まれていた、サイバーパンク風の衣装を纏ったリプリゼントルの少女に呼びかける。
「え、あ、フ、フベ……」
「ロキで良いです」
「分かった、ロキちゃん、助けて!」
「まあ、はい」
変化弾をエベルソルに叩き込み、一度ぬぼ子からエベルソルの群れを引き剥がす。
「あ、ありがとう……」
「いえまあ、別に、はい。取り敢えず攻撃継続してください、溢れた分は私が整えます」
「助かるよ」
ぬぼ子はガラスペンの先を空中に置き、素早く直線を引く。するとその直線を対角線とする長方形が、地面と平行に生成された。更にガラスペンをそのまま真上に持ち上げると、先ほどの長方形を底辺とする直方体となる。
「次の音まで……3、2……」
ぬぼ子のカウントダウンの間、ロキが弾幕でエベルソルらを牽制する。
「ゼロ!」
ぬぼ子の宣言と同時に、巨大な直方体型のブロックが群れの中央に落下する。数体のエベルソルが押し潰されたが、他の個体は素早く回避し、前進を続けようとする。
そして、ロキが予め仕込んでいた変化弾に足をすくわれ、転倒した。それを堪えた個体も、倒れたエベルソルに足を取られて連鎖的に倒れ伏す。
「……あ」
「ん? ロキちゃん何……あっ!」
ブロック、変化弾の両方を回避したエベルソルが2体、2人の両脇をすり抜けてホールに向かったのだ。

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少年少女色彩都市 Act 12

重石が退いたことでエベルソルはバタバタと翅を動かし、叶絵に向かって突進しようとした。しかし周囲に発生した黒い大聖堂のような空間からカラフルなリボンが伸びてきて、エベルソルを拘束する。エベルソルはつんざくような悲鳴を上げながら拘束から逃れようともがく。
叶絵はそのまま手早くガラスペンで宙に何かを描いていく。描かれた線は上半身のみながらポップなアニメ調の少女となって、宙を滑るように移動して手に持つ杖から光線を放つ。そんな少女に対してエベルソルは火球を放つが、見事に避けられてしまう。
「なるほど、“使い魔”の創造による攻撃、か…」
そういう戦い方もアリだなと典礼は腕を組んで感心する。
「ふふふ、これがあなたの“芸術”ね」
中々やるじゃないと薄紫色の少女は笑みを浮かべた。
そんな後方でのリプリゼントルたちの反応をよそに叶絵は次々と少女たちを描いていく。彼女らは杖、弓矢、剣、銃器…と様々な武器を携えてエベルソルに迫り、攻撃を加えていった。
だが拘束されていたエベルソルが足掻き続けたことで拘束具であるリボンが限界を迎えつつあった。