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Flowering Dolly;STRONGYLODON 解説編 3

企画参加作品「Flowering Dolly;STRONGYLODON」の解説編その3です。

・蜂賀 雪 Hachiga Yuki
身長:160cm 一人称:あたし(本編未登場)
ゼフィランサスのマスターの女性。
明るく気さく。
髪型はポニーテールで、年齢は20代前半くらい。
フリーターをしている。
裏設定では高校生の時に当時住んでいた街のビーストが襲来したことで家を失い、一家離散してしまった過去を持つ。

・アガパンサス Agapanthus
モチーフ:Agapanthus africanus(ムラサキクンシラン)
身長:163cm 一人称:私 紋様の位置:右手の甲 固有武器:青い盾
青い髪をハーフアップにしたドーリィ。
お淑やかで落ち着いている。
マスターは喫茶BOUQUETの主人。

・喫茶BOUQUETの主人 The master of Cafe BOUQUET
身長:175cm 一人称:僕(本編未登場)
アガパンサスのマスターの初老の男性。
落ち着いた雰囲気の頼れる大人。
「喫茶BOUQUET」を営んでいる。
裏設定ではアガパンサスと共に行動することに嫉妬した妻に子ども諸共逃げられている。
本編には出てこなかったが、本名は「甲頭 論理(かぶとう ろんり)」。

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円環魔術師録 4

「はい、いらっしゃ...って、あんたか。通りで開け方が乱暴だと思ったぜ。」
「酷くない?久々の友人にとる態度?ねぇ、ちょっと「で、何の用だ?ローブの付与魔術の新調か?それとも魔力測定?」

ああ、とリンネは我に返った。

「いや、今日は私じゃなくてね。私の弟子だ。」
「は、初めまして。ミルといいます。宜しくお願いします」

するとたちまち、小柄な老人...エルの顔色が変わった。

「おお!新顔だな!今日は何だ?ローブか?それとも騎士団の使役契約?それとも「今日は!」

ベラベラと喋りまくるエルを遮り、用件を伝えるリンネ。

「今日は彼の杖を買いに来たの!訓練用のじゃなくて、ちゃんと個体名のついたやつ。」

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魔狩造物茶会 Act 10

夜、日が暮れて随分と経った頃。
人でごった返す繁華街で、黒い外套の頭巾を目深に被ったナツィは人混みを掻き分けるように歩いていた。
暫く大通りを歩いたのち、ナツィは迷うことなく裏路地に入っていく。
そこは騒がしい通りとは打って変わって、人気が少なく物々しい雰囲気を醸し出していた。
ナツィは周囲を気にしながらてくてくと裏路地を歩いていたが、不意においとどこからともなく声が聞こえてきた。
思わずナツィが立ち止まって辺りを見回すと、ナツィから見て右手側の年季が入った雑居ビルの外付け階段の3階部分の手すりに、レモン色の髪をツーサイドアップにしたスクールファッション風のコドモが座っていた。
「ここはあたしたちのテリトリーだ」
そんな所にずけずけと入ってくるなんて、何者だ?とレモン色の髪のコドモは地上に飛び降りる。
ナツィは黙ったままそのコドモの方を見つめる。
「おい、答えろ」
答えなきゃ力ずくで…とコドモが右脚のホルスターに収めていた黄色い魔力式銃を取り出した時、ナツィは蝶が象られた大鎌を出して相手にバッと向けた。

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Flowering Dolly;STRONGYLODON 解説編 2

企画参加作品「Flowering Dolly;STRONGYLODON」の解説編その2です。
 
・リコリス Lycoris
モチーフ:Lycoris radiata(ヒガンバナ)
身長:158cm 一人称:アテクシ 紋様の位置:右肩 固有武器:赤い双刀
黒い和服風ワンピースを着た赤髪ツインテールのドーリィ。
高飛車で気が強く、使命感に燃えている。
マスターは祢望少年の同級生・喰田 麗暖。
裏設定ではある戦闘でマスターを失った際に両親を失った麗暖と出会い契約した過去を持つ。

・喰田 麗暖 Shokuda Renon
身長:153cm 一人称:麗暖
リコリスのマスターの少女。
お嬢様っぽいが親切。
髪型はツーサイドアップで学年は小5。
裏設定では7歳くらいの時に両親をビーストによって失い、そこでマスターを失ったリコリスに出会ったことで契約した過去を持つ。
幣島 祢望は同級生。

・ゼフィランサス Zephyranthes
モチーフ:Zephyranthes candida(タマスダレ)
身長:156cm 一人称:わたし 紋様の位置:左のすね 固有武器:緑の短槍
緑のジャンパースカートとボレロを着た長い白髪のドーリィ。
気弱で慎重派。
マスターは蜂賀 雪。

長いのでその3に続く。

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Flowering Dolly;STRONGYLODON 解説編 1

企画参加作品「Flowering Dolly;STRONGYLODON」の解説編その1です。

・ストロンギロドン Strongylodon
モチーフ:Strongylodon macrobotrys(ヒスイカズラ)
身長:167cm 一人称:僕 紋様の位置:左手の甲 固有武器:翡翠色の長剣
翡翠色のジャケットとスラックスに白いブラウスで青緑色の髪のドーリィ。
飄々としており、掴みどころがない。
過去にマスターを失ったことで戦意を失い、ドーリィとしての本能が次のマスターの元へ自らを引き寄せようとも適合者と契約しないようにしていた。
物語の中で強かったのは覚醒による補正みたいなものかもしれない。

・幣島 祢望(少年) Heijima Nemo(The boy)
身長:153cm 一人称:ぼく
ストロンギロドンに何かと遭遇していた少年。
学年は小5。
平凡な感じの子だが芯はある。
ストロンギロドンの正体と自分に近付く理由、そしてその過去を知って、彼女のマスターになることを選んだ。
ちなみにフルネームは本編内で出そうとしたけど上手くいかず、ここで出すことになってしまった。
ちなみにリコリスのマスター・喰田 麗暖は同級生である。

・ストロンギロドンの前のマスター The former master of Strongylodon
ストロンギロドンの前のマスターだった少女。
年齢は中学生くらい。
ドーリィ・マスターとしてその責務を全うしようとした健気な子。
住んでいた街がビーストの襲撃にあった際、ストロンギロドンを置いて避難できなかったのか彼女の元に戻ろうとして亡くなってしまう。
彼女の死はストロンギロドンの心に影を落とすことになった。
実は名前が一応あるけど出さなくていいかなってことで出さない。

その2へ続く。

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五行怪異世巡『霊障遣い』 その③

その夜遅く、青葉は長女が家を出る気配を自室で感じ取り、布団から抜け出した。
窓から部屋を抜け出し、蔵から持ち出した木製の杖を利用して敷地の塀を跳び越え、真夜中の街に繰り出す。
この日、街の至る所には霊能者と思しき人影があり、見つからないように青葉は屋根の上を移動することに決めた。
(……そういえばカオル)
心の中で、愛刀の半身に呼びかける。
(どうしたの、ワタシの可愛い青葉?)
(『力』って、この杖のことなんだよね?)
(まあね。なんでか今は眠っているみたいだけど……ワタシの可愛い青葉の愛刀〈薫風〉と同じように怪異に対して有効だから、役に立ってくれるよ。それに、〈薫風〉と違って持ち歩いても怪しまれない!)
(……たしかにね)
外見上完全に日本刀である〈薫風〉と比べて、全長1m程度のやや古風なただの杖にしか見えないそれは、普段携行するにはよほど適切に見えた。
「……っとっとっと」
民家から民家へ飛び移り、バランスを崩して屋根の上を転がりながら態勢を整える。立ち上がって服についた埃を払っていると、彼女のいた屋根の下、住宅街を貫く通りから人の騒ぐ声が聞こえてきた。
(……?)
屋根の端から、静かに顔を出して見下ろす。3人の霊能者が、無数の青白い腕の姿をした悪霊と交戦していた。
(……あれが、大量の霊能者を駆り出すほどの怪異? にしては大して強くもなさそうな……)

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Flowering Dolly:釣り人の日常 その④

午後3時頃、釣果0で帰ってくると、ちょうどのタイミングで親から電話がかかってきた。テレビ通話をオンにして通話を始める。
「もしもし母さん?」
『あぁ出た出た。いつもの生存確認』
「もうそんな時期か。こっちは見ての通り無事だよ。怪我も病気もしてないし、ちゃんと飯も食ってる」
『そう、それなら良かった。でも、何かあったらすぐに他人に助けを求めなさい。こっちに来たって良いんだから。大体なんでそんな危険な場所に残ったんだか……』
「別に良いだろー。郷土愛だよ郷土愛。強いドーリィだっていんのに、むしろみんながビビり過ぎなんだって」
『はいはい。…………ところで』
向こうの視線が何だかおかしい。やけに画面端を気にしているような……。
『その子、誰?』
「あー?」
母の言葉に横を向くと、いつもの釣り場で出会ったあの少女が満面の笑みでこちらを見返していた。
「……………………」
何か言おうとした奴の口にブロック・ミール(保存食)をぶち込み、下手なことを言わないようにしてからスマートフォンに向き直る。
「最近できた友達。ちょっと用事があって来てもらってんだよ」
『へえ……?』
「っつーわけで忙しいから切るぞ。じゃ」
いやににやついている母親に手短に挨拶して通話を切り、少女の方に向き直る。

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晩夏

頬を撫でる風が
妙に優しくて
泣きたくなった