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硝子(ガラス)と僕

僕の目は、薄い硝子の布で出来ている。
透明だけど、無機質で冷たい。氷のような鋭く
冷めた目だ。
人の笑顔さえも歪んで見えた僕の目は、
街を歩いてみれば、行き交う人の目も硝子にしか見えなくて、
家に居れば、今度は、硝子が人の目に見えて
行き交う車の音さえも、誰かが監視してるように見える…
そうなるとまるで自分が人間じゃないように見えてくる。
こんな事を繰り返すうちに、僕は疲れてしまって、楽しかった出来事なんて、忘却の彼方に消えてしまったようだ。
「うつ」という長いトンネルは、自分の心も
ガラスにしてしまうのだろうか…

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受信1:10ゼタクリック前

レポート1377
995全体をスキャンして5ミリクリック経ったがわかったことが3つ
1つ目は我々以外にもこのエネルギーを狙う存在がいること
2つ目は995原住生物(このエネルギーを原動力に稼働する金属生命体と思われる)はそれに対抗してエネルギーを守るために戦闘を繰り返していること
3つ目はどうやらこの995のエネルギーは我々とも互換性があること
観測を続ける


レポート1383
実地調査のため、都市らしき場所を避けて995に降下
小型のエネルギー源に接触、残骸と思われる
サンプルを採取し解析
どこかで見覚えの構造式をしている、昔見た記憶がある
確か…■■■■■■■■がどこかの惑星で採取したものだったか?


レポート1388
995原住生物と接触、交戦することとなったが退けた
それにしても、妙な兵装を使う…対抗手段がこんな兵器とは995外生物とはどんなものなのだろうか
調査を進めねば


レポート1390
995外生物の根城と思われる船を発見
スキャンの結果、惑星■■■■■の船と特定
しかも星の架け橋(ブリッジ)が開きっぱなしだ
そうなると、あの鉱石は惑星■■■■■のものだろうか?
■■■■■■■■はどこで■■■■■の結晶を手に入れたのだろう?

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廃都鉄道 right 4

「え、そ、そんな!良いですよ、ちょっと切れただけですし…!」

慌てて断ると、彼女はかぶりをふった。

「いえ、ああいう奴らは総じて武器の手入れが悪いですから。破傷風が怖いんですよ。お客様も、傷自体は浅そうですが傷周りが汚れてますし…」

破傷風は確かに怖い。ここは、ご厚意に甘えて治療してもらうことにしよう。

「わかりました、ありがとうございます…」

電車は速度をおとすことなく進んでいった。