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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 23.オウリュウ ⑧

ネロと耀平がクレーンゲームで取ろうとしたぬいぐるみは、霞さんの手伝いもあって見事に取る事ができた。
目当ての品を手に入れる事ができたネロはご満悦のようで、嬉しそうにそれを抱えていた。
とりあえずネロがぬいぐるみをゲットしたので、わたし達はゲームセンターをあとにする事にした。
その後、寿々谷のあちこちを回ったのち、わたし達は寿々谷公園へと足を向ける。
そこは、どうやら耀平と霞さんの思い出の地のようだった。
「わー、昔と変わってないね~」
懐かし~と霞さんは公園に辿り着いて早々に呟く。
「まぁ確かにそんな変わんねーよな」
ここは地方の街だし、と耀平は赤い上着のポケットに手を突っ込みながら言う。
霞さんはだよね~と笑った。
…そんなこんなで、わたし達は公園内を回っていく。
遊具が設置されているエリアや噴水があるエリア、だだっ広い芝生が広がるエリアに小さい子ども向けの浅いプールがあるエリア…とあちこちを巡りながら、わたし達はずっと話し込んでいた。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 23.オウリュウ ⑦

「…君は、引っ込み思案なんだねぇ」
「⁈」
霞さんの急な発言に、黎は驚いて飛び跳ねる。
霞さんはまた笑った。
「この子はどうして耀平くん達と一緒にいるようになったの?」
霞さんが師郎にそう目を向けると、師郎はあぁ、それは…と黎の方を見やる。
「黎はネロと耀平が拾ったようなものなんすよ」
夏の雨の日に、ネロが傘貸してやったのが縁だそうな、と師郎は腕を組んだ。
へー、と霞さんはうなずいた。
「なんだか不思議なもんだね~」
「そうなんすよ」
俺達は偶然が重なって一緒に行動するようになったんで、と師郎は笑い返した。
すると霞さんは不意に…僕もそうだよと呟く。
わたしや黎は驚いて霞さんの方を見た。
「僕だって、長らく独りだったんだから」
霞さんのどこか寂しげな呟きに、わたしと師郎は目をぱちくりさせる。
それに気付いたのか霞さんは、あーごめんごめんこっちの話と手を振って苦笑いした。
わたしは何の事だろうと不思議に思うが、師郎はふと側にいる黎がゲームセンターの外に目を向けている事に気付いたのか彼に話しかける。
「黎、どうかしたか?」
師郎がそう聞くと、黎は彼の方を見て横に首を振った。
師郎は、そうかと答えると、ネロと耀平が攻略に四苦八苦しているクレーンゲームの方に目を向けた。

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生きる。

僕は、今日生き抜くって決めた。
消えちまいたいと何度も思ったけど
僕はなにがあろうと生きるって。
苦しいこと悲しいこと大変なことがあっても絶対に。
この僕の尊い命が燃え尽きるまで
僕は生きると。
生きているだけで100点満点。
ほんとにそうだった。
僕はもう生きてやるって。
もう消えちまいたいと思わないようにする。
だから、
僕は生きるって決めた
生き抜くって決めた。
生きてやるって決めた。
生き抜いてやるって決めた。
絶対になにがあろうと僕は生きるって。
生き抜いてやるって。
生きてやるって。

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プラスとマイナス

一人は好きだけど
孤独は嫌い

自分のペースでやっていきたいけど
みんなとペースを揃えてやらないと
遅れてしまう

周りから差別されて
ぼっちに
何もついていけなくて
焦りに

そんなマイナス発言、心に
プラスが混ざってくれたらな

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あなたも入る?ようこそいか教へ!

「もう、、、行くから。。。」
そう言って私は猛ダッシュ!こう見えて私足速いし。
「まて〜い!」
って!足はっや!はぁ、はぁ、ここまでくればもう大丈夫?ああ、ここに貼ってあるのは地獄の紙。その名も。。。「クラス表」ドーン!私はAクラスなのか、Bクラスなのか、はたまたCクラスなのか、ドキドキドキドキドキドキ。勇気を持ってその地獄の紙を見る。______
A!29番!すかさず次の番号の人を見る。まあ、それが私のいわゆるくせ。う〜んと。。。「大王雀」か。。。すずめ?キラキラネームやん。{ここで豆知識!出席番号は名字のあいうえお順だけでなく、名前のあいうえお順があるのだ!ほかにも、誕生日の順番もあるんだよ!(今学校は誕生日だね)}仲良くできなさそう。。。まあ、それはいいとして、そして特に知ってる人はいない!いじめっ子もいない!最高だああああああ!私は絶叫しそうになった。その時。。。
「まて〜い!」
そ、その声は!いかっこ〜?!(いかの信者と言ってきた子の略)
「はぁ、はぁ、お、追いついたぞぉ〜」
なんとも幼い声。ていうかあの子の名前知らないんだけど?高校生ならこのクラス表に載ってるはずよね。一応聞いておこう。
「あのぉそのなんていうかお名前をお伺いしても。。。」
「うむ、良かろう。わしは大きい王、雀と書いて、大王雀(するめ)じゃ!」
ふーん。。。って!さっきの。。。〜「大王雀」か。。。すずめ?キラキラネームやん。仲良くできなさそう。〜???????????!!!!!!!!!!!!ham?!ていうことは同じクラス?
ああ、なるほど、なるほどね〜あ、なるほどね〜(理解できず無理やり理解しようとする図)。へにょん(理解が追いつかなくて倒れる図)
「うわ!おぬし、大丈夫か?!よし、わしが運んでやろう!」
「だ、大丈夫ぇす〜一人で歩けまぁ〜す!私の名前は中村友奈でぇす」
「別に名前は聞いてないが。。。」
このとき、二人は思った。やばい、変な人と友だちになってしまった。と。
第二章に続く。。。